アジアメディア:日本で上場廃止に至った経緯は―
2008年08月20日

8月20日付けで、アジアメディア(亜洲互動伝媒)の上場廃止が決定した。
2007年4月26日付け、アジアメディアは正式に東京証券取引所で上場した。
融資額は4億元(約63億9548万円)。同社は東京証券取引所で上場した初の中国本土企業となった。
上場からわずか1年あまりで廃止に至った経緯は、アジアメディアの前CEO、崔建平氏が無断で子会社の資金を流用したことに端を発する。
アジアメディアは7月31日付けで、2007年12月期の有価証券報告書を関東財務局に提出したが、監査法人が「資金流用の全容が解明されていない」として、報告書が適正であることを示す意見表明を見送り、上場廃止が濃厚となっていた。
流用の詳細な経緯については、1995年に崔建平氏は株式譲渡の形で通信・ネットワーク端末製品販売会社の海豚科技(北京海豚科技発展会社)の筆頭株主となったほか、同氏は海豚科技の社長ならびに法定代表者となった。
1998年7月、経営規模拡張のため、崔建平氏は海豚科技へ600万元(約9593万円)を追加投資した経緯があり、2004年10月、崔建平氏は海豚科技社長職を辞任したほか、保有する海豚科技株式を全て譲渡したとのこと。
2005年、海豚科技は2205万元(約3億5255万円)の負債を抱えていたことが明らかになった。
2008年6月、アジアメディアのCEO(当時)崔建平氏は取締役会の承認を得ず、無断で自社の全額出資子会社、北京寬視網絡技術有限会社の定期預金1億690万元(約17億919万円)に担保権を設定。海豚科技の債務担保とした模様。
これにより、海豚科技は1億300万元(約16億4684万円)を調達し、崔建平氏はこの貸付資金を通じて、個人的負債を返済した。
業界筋は「アジアメディアが期限内に関東財務局に2007年有価証券報告を提出していても、資金流用によって上場廃止も当然だろう」と語った。
一方、中国インターネットアナリスト、謝文氏は「東京証券取引所での上場は企業の経営規模、実力が問われるため、『アジアメディアの件』は今後、中国企業の東京証券取引所での上場に影響しないはずだ」とコメント。
しかし、東証の河野秀喜上場部長は「上場当時の審査は適正。しかし、今後の海外企業の上場招致に審査時の情報収集など課題が残る」と説明。
今後、アジアメディアは9月19日まで整理銘柄として指定され、9月20日付けで正式に上場廃止となる。
(China Press 2008:LF)