JODA、医薬品オンライン販売のガイドラインを提示
2008年08月06日
これは厚生労働省が来年4月施行予定の改正薬事法で、風邪薬などのオンライン販売を禁止する方向で検討しているのを受け、消費者の需要、店舗の存続のためにもオンライン販売の継続において「対面の原則を担保」できるだけの最低限クリアすべきと思われる項目を明記したものである。
厚生労働省は2006年6月14日に改正薬事法を公布、2008年7月4日に「医薬品の販売などに係る体制及び環境整備に関する検討会報告書」を発表し、医薬品の通信販売(インターネット販売)について初めて明確に定義した。その中で風邪薬などの第2類医薬品について「販売時の情報提供の方法について対面の原則が担保できない限り、販売することを認めることは適当ではない」と記し、改正薬事法施行後にオンライン医薬品販売で大方の医薬品が販売不可能になる方向性を示唆していた。
JODAによると、厚生労働省がこのままの方針で改正薬事法を施行すれば、これまでオンラインで販売されていた「ルル」などの風邪薬・胃腸薬・歯痛薬などの「第2類医薬品」に分類される薬の販売が不可能になるという。これら常備薬がオンラインで販売されなくなれば、「安全・安心を担保した医薬品インターネット販売を行う、既存の中小薬局・店舗の事業継続を阻害する」、「生活弱者や買い物困難者等を含む消費者にとって、有効な購入チャネルのひとつを奪う」ことにつながることが懸念されるという。そのためJODAは「対面の原則を担保」できるだけのガイドラインがあれば、第2類医薬品のオンライン販売を継続して行うことができるとし、今回ガイドラインを提示するにいたった。
ヤフーバリューインサイトおよびC-NEWSによるインターネットショッピング購買実態調査によると、最近1年以内にインターネットショッピングを利用した利用者のうち、「医薬品」を購入した人の割合は11%と、オンライン販売利用者の10人に1人が「医薬品」をオンラインで購入していることが示された。オンラインでの医薬品購入理由としては「薬局・ドラッグストアでは手に入りにくい(20.3%)」「店頭販売では購入しにくい(13%)」「薬局・ドラッグストアに行く時間がない(7%)」となっている。これら調査により医薬品のオンラインでの購入は消費者にとって心理面・物理面で大いに貢献していることが伺える。また医薬品のオンライン・通信販売市場規模は2004年度の概算で260億円、うちオンライン販売は約61億1,500万円となっており、すでに国内で定着したビジネスとなっていることが伺える。
今回のガイドラインの提示に関してJODA理事長で健康関連商品の通信販売を手がけるケンコーコム社長の後藤玄利氏は、「このまま厚生労働省の改正薬事法が施行されれば、医薬品のネット販売が合理的な理由なく否定される可能性が大きく、強い危機感を感じている」とし、適切な「対面の原則を担保」できるだけのガイドラインを提示することで、オンライン販売においても店頭での対面と同等の対応をカバーできると強調した。対面の原則を担保するための主な取り組みとしては、インターネットなどの情報通信技術を用いて、購入者の状態を申告させたり、質問することや、専門家による医薬品の適正な使用に資する情報提供を行うことなどが挙げられるという。副作用などの症状が出た場合、市販の医薬品では対処できない場合は医師にかかることを勧めるなどの対応もオンラインで行うことで、「対面の担保」ができるとし、改正薬事法施行後も全国薬店でのオンライン販売が継続できるべきだと訴えた。
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