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米経済回復、長くは続かず

2008年08月29日

 4−6月期米経済成長率はドル安による輸出増により年率3.3%の上昇となり、過去1年間で最大の成長率を示したが、米経済の回復傾向は長くは続かないだろうとの懸念が高まっている。世界的な経済低迷の影響を受け、今後米国産製品の輸出高も低迷していき、米政府による戻し減税策の効果も途切れるため、米消費者の購買力も再度低迷することが懸念されている。

 そのため米エコノミストらの一部では米連邦準備理事会(FRB)は今年末にも景気悪化を防ぐためにさらなる利下げに踏み切るのではないかとの予測もされている。米バンク・オブ・アメリカ投資戦略グループ主任エコノミストのLynn Reaser氏は、「米経済は今後数四半期に深刻な低迷を迎えるだろう」と予測している。
 
 4−6月期GDP改定値について、米アナリストらの間で幸先の良い兆しであるとの見方は少ない。アナリストらの大方は4−6月期が今年度米経済成長が最良となった時期であり、今後谷に向かうと予測している。米FRBバーナンキ議長も米経済は今年度末に向けて低迷することを警告している。エコノミストらは7−9月期米経済成長増加率は1.5%程度、10−12月期にはさらに低迷すると予測している。

 米経済の先行きは米国民にとって最優先懸念事項となっている。米大統領選でも、民主党オバマ議員は米政府による戻し減税策を再度実行すべきだと主張しており、対する共和党マケイン議員は自由貿易やその他事業支援策を提唱している。

 米4−6月期GDP上昇の最大要因は米製品の輸出増にある。ドル安が輸出増につながり、今年上半期の米GDPを支えた。今年4−6月期の米輸出高は13.2%増となり、1−3月期の5.1%増から大きく飛躍した。一方で輸入高は4−6月期に7.6%減となった。米経済低迷により海外製品の米国内需要が減少した。

 また米消費者は4−6月期に消費支出を1.7%増加させた。これは過去1年間で最高水準となった。米政府による国民一人あたり上限600ドルの戻し減税が功を成したとみられる。一方で住宅市場の低迷の影響も鮮明に見られた。4−6月期の米建築費は15.7%の減少を示した。また装置やソフトウェアの購入高も第2四半期に低迷した。

 米経済が未だ住宅市場や信用収縮の影響を引きずっていることを受け、米FRBは次回9月16日の会合で金利を据え置き、今年度内の利上げは行われないだろうとの見方が高まっている。

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