アトピー性皮膚炎抑制にβ-カロテンとリコピン
2008年12月04日
ニンジン等緑黄色野菜に多く含まれる橙色の色素・β-カロテンやトマト等緑黄色野菜に多く含まれる赤色の色素・リコピンにアトピー性皮膚炎を抑制できる可能性のあることがカゴメ・経営企画本部総合研究所と広島大学医歯薬学総合研究科の共同研究で分かった。
両者はβ-カロテンやリコピンにアトピー性皮膚炎を抑制できる可能性についてマウスを用いて実験した。実験ではマウスを(1)普通飼料を摂取する群(2)低ミネラル飼料を摂取する群、(3)β-カロテン0・1%を含む低ミネラル飼料を摂取する群、(4)リコピン0・1%を含む低ミネラル飼料を摂取する群にわけ、8週間にわたりそれぞれの飼料を摂取させた後、アトピー性皮膚炎の症状に対するβ-カロテンやリコピンの影響を調べるために、皮膚の角層水分量と皮膚の炎症細胞の数を測定した。
その結果、β-カロテン摂取群やリコピン摂取群では、角層水分量は高値を示し、皮膚の角層水分量の低下を抑制することがわかった。またβ-カロテン摂取群やリコピン摂取群は、皮膚の炎症細胞の数も低値を示したことから、β-カロテンやリコピンの摂取は、皮膚の炎症細胞の増加を抑制することも分かった。
カゴメは「今回の研究から、β-カロテンを多く含むニンジンやリコピンを多く含むトマトの摂取がアトピー性皮膚炎の抑制につながることが期待できる」と話している。
アトピー性皮膚炎は、皮膚の乾燥やかゆみ、湿疹を伴う慢性的な皮膚疾患。乳幼児期に発症し、多くは成人までに自然に治るものが多かったが、最近、成人で突然発症するケースも報告され、根本的な治療や予防が望まれている。
カロテノイドは主に植物に存在する赤・橙・黄色の色素。ニンジンにはβ-カロテン(橙色)、トマトにはリコピン(赤色)、赤ピーマンにはカプサンチン(赤色)が含まれている。最近、抗酸化作用による疾病予防作用が注目されている。β―カロテンは緑黄色野菜に多く含まれる橙色の色素。カロテノイドのひとつ。抗酸化作用に基づくと考えられる種々の疾病予防作用などが報告されている。リコピンは緑黄色野菜に多く含まれる赤色の色素。カロテノイドのひとつ。カロテノイドの中でも優れた抗酸化活性があり、活性酸素が原因と考えられる様々な疾病の予防が期待されている。脂溶性で油と共に摂取すると吸収性が高まる。
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