来週の相場見通し/政策対応が、底割れにもなり、反騰のきっかけにもなる
2008年10月10日
10日9時35分、日経速報ニュースは、「米政府は9日、公的資金による金融機関への資本
注入の本格的な検討に入った。米財務省は10月末にも資本注入を開始する方向で具体的な
制度設計を加速。ブッシュ米大統領は10日午前(日本時間10日夜)に金融危機への対応
について声明を発表する。資本注入の可能性を含め、金融安定に全力を挙げる姿勢を強調
するとみられる。」と報じた。
また、12時19分、日経速報ニュースは、「7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議に出
席する主要国に新興国が加わった20カ国(G20)の財務相らによる緊急会合が11日夜(日
本時間12日朝)、ワシントンで開かれることが固まった。国際金融筋が9日明らかにした。
ポールソン米財務長官が10日のG7会議後のG20開催を各国に呼びかけていた。」とも報
じている。
本日の日経平均終値は8276.43円だ。先週末3日の終値は10938.14円。よって、今週の下
落幅は2661.71円、下落率24.33%。続落が始まった2日の11368.26円から本日までの下
落幅は3091.83円、下落率は27.19%。本日現在の25日移動平均線との乖離率はマイナス
27.4%。どれもこれも、今回の下落の凄まじさを物語っている。これは株式市場が、現在の
世界的な金融危機に対する有効な対応を政策当局に催促しての動きととらえている。
前述のように各国政策当局は日本の3連休中に突っ込んだ議論を行い、眼前の危機への対
応を協議する見通しだ。足元の金融情勢は、米国を中心とした市場主義経済が崩壊の危機
に陥っていると言っても過言ではないだろう。このため、この連休中の協議の結果、政策
当局者が有効な手立てを打ち出せず、市場の失望を買った場合、相場は底割れする公算が
大きい。逆に、有効な手立てを打ち出せば、極度の悲観からの揺り戻しによる反騰が期待
できるとみている。
期待したい対策は、健全行を含む欧米の銀行に対する公的資金による一斉資本注入、英ブ
ラウン首相が提案している銀行間貸し出しをG7が一斉に保証する協調保証だ。そして、
同時に、各国が自国の責任において減税を中心にした大規模な景気浮揚策の実行も付け加
えて欲しいところ。また、現在が異常事態であることを考慮して、金融商品の短期売買な
どの監視強化も必要だろう。
なお、現時点において、政策に対して過度の期待を抱くべきではないとも考えている。打
ち出される内容を見極めた上で、今後の投資方針を決めればよいだけのこと、と冷静にみ
ておくことが必要だろう。