2008年10月23日
23日の株価は一時、8000円付近まで下げた。為替は100円を大きく割り込んだ。
いずれも「黄信号」ではなく、「赤信号」と呼ぶべき水準だ。
この状況を考えると、不思議とここ1~2週間は、”危険企業”が静かな気がする。倒産のニュースもほとんどなく、危険を知らせる報道も少ない。意外なほど落ち着いている。
なぜだろう?
「不思議がらなくても、これからボロボロ倒産するよ」
と言う人もいる。
たしかに、銀行の貸しはがしはますます熾烈を極めているようだ。銀行もまずは自身の体力が心配なのだろう。
しかし、思い出してみてほしい。しばらく前には、多くのエコノミストや市場関係者が、こんなことを言っていた。
「ドル・円が100円を割り込むようなら、ほとんどの日本企業が利益を失うだろう」
「日経平均が1万円を割るような事態になれば、大企業が次々に倒産するはずだ」
なのに、日経平均が1万円を割りドルは100円を割った今、大手企業に経営危機の噂は聞こえない。2003年のダイエーやりそなのような、経済全般を揺るがす財務不安企業は登場していない。
今日はソニーが下方修正を発表。たしかにボディーブローのように影響は出始めている。とはいえ、日本企業に限っていえば、過去に考えていたような「お先真っ暗」の状況ではない。
「意外と日本企業は強い」
楽観的かもしれないが、そう言っていいだろう。
少なくとも、世界金融恐慌の中で、「日本企業は安全な投資先」であると証明されつつあるはずだ。
おそらく、企業の倒産はこれから本格化する。大企業とは言わなくとも、ある程度の規模の企業が倒産するだろう。
しかし、ここを勝ち抜いた企業は、近い将来に大きく再評価されるはず。今はその候補をしっかりと見抜き、企業の実力を冷静に評価し直す時期だと思う。
たとえば、サイゼリヤ(7581)は週初めに話題となったピザのメラニン検出で大暴落したが、その直前は好調な決算予想で株価上昇していた。
被害がピザのみで、客足が近い将来に回復するのなら、この下げは格好の「仕込み場」となる。
資生堂(4911)は中国などで着実に利益を出し、23日に中間を上方修正。「ブレ」が少ない企業としてマークできる。
ほかにも、すさまじい下げを演じた自動車関連注目。北米・欧州の売上比率が少ない企業や2輪の割合が高い企業、ブラジルやインドネシアなどで利益を上げている企業は、今後、圧倒的な割安水準の訂正に入るはずだ。
木暮隆文<TOKYO株ニュース>