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来週の相場見通し/需給は改善する見通しだが、上昇ピッチは鈍そう

2008年11月14日

来週の東京株式市場は、年末解約に伴うヘッジファンドの解約売りが一巡し、需給は改善 する見通し。その一方、主力企業の業績悪化が鮮明になり、上値余地は乏しくなった。こ の結果、需給改善を背景に戻り歩調を辿る公算が大きいが、上値も限定されるとみている。 日経平均の想定レンジは8000円~9500円程度。

投資主体別では、下値では個人投資家と信託銀行経由でのGPIF(公的資金)のリバラ ンス買いと事業会社の自社株買いが期待できる。一方、解約売りのピークアウトで外国人 投資家の売り圧力は低下してくる見通しだが、世界景気減速懸念が強いため、外国人が買 い越しに転じてくるとは考え難い。外国人投資家が買い越しに転じてこないようなら、仮 に、相場が戻りに入ったとしても迫力の乏しい上昇にとどまるだろう。

ところで、東証が12日発表した7日時点の裁定買い残(期近・期先合計)は2週ぶりに減 少した。前週比1422億円減少して9701億円となり、03年5月30日の8968億円以来、 約5年半ぶりの水準まで低下している。

株式相場に先高観が乏しいため、先物がプレミアム状態ならず、解消売りが出し易い状況 になっている上、金融収縮を背景に裁定業者がポジションを取り難くなっていることが影 響しているとみられる。裁定買いが積み上がる状況になるまでは、日経平均の力強い上昇 は期待薄だ。ただし、その一方で、買い残がここまで減少したことで、解消売りにより下 げが加速することもないだろう。

物色面では、外部環境の不透明な状況が継続するとみられるため、円高や米景気減速の悪 影響を受け易い輸出関連は見送られる見通し。指数寄与度の観点からは、輸出関連の国際 優良株の上値が抑えられることが、日経平均の上値抑制要因となるだろう。

また、原油など資源価格が底打ちするまでは、一次産品で潤う新興国関連銘柄群も買い難 い。それまでは、資源、素材関連は戻りの鈍い状況が続く見通しだ。

結果、消去法的に内需関連銘柄が物色される公算が大きい。また、リスクを回避したいと いうムードが強い状態が維持されるため、公共セクターも選好されよう。 (株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)

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