来週の相場見通し/東京株式市場は堅調な展開が期待できそう
2008年11月28日
来週は1日の11月ISM製造業景況指数が注目される見通し。10月の製造業景況感指数は、
前月より4.6ポイント下がり38.9と、82年9月以来、26年ぶりの低水準となった。好不
況の判断の分かれ目である50を3カ月連続で割り込んでいた。
マクロ環境が劇的に改善したわけではない。しかし、10月以降の政策当局の取り組みや、
原油価格・ガソリン価格の下落を受けて、多少の改善があるかどうかに注目している。市
場は最悪を織り込んでいる可能性が高い。このため、市場予想から上振れするようなら、
ポジティブ材料となる公算が大きいとみている。
なお、仮に下振れした場合、債券が買われ易くなるとみている。実際、感謝祭前日の26日
には、景気悪化深刻化を示唆するマクロ指標が相次いで発表され、米債券市場は急伸し、
指標の10年債利回りが50年ぶり低水準となった。指標10年債は1ポイント超上昇し、利
回りが2.9731%となった。
その一方、NYダウは247ドル高となった。26日は、債券も株式も同時に買われた。これ
は、米長期金利が低下するなら、住宅ローン金利等の低下につながり、米住宅市場下落傾
向に一定の歯止めを掛けることが期待できるためと考える。よって、下振れ、即、株式下
落につながるとは考えていない。
また、2日は米ビッグスリーの再建計画提出期限だ。この問題に関しては、すでに決定し
ている環境対応車生産向け低利融資枠250億ドルを、運転資金に流用することを議会・政
府が認めることで取り敢えず決着するとみている。予断は許せないとはいえ、再建計画提
出は、それを演出するための茶番と考える。大き過ぎて潰せない、どうせ助けるのだろう。
5日の雇用統計に関しても大幅悪化が織り込まれている。このため、雇用が悪化したから
と言って、株式市場が動揺するとは考え難い。なぜなら、市場の関心は、オバマ次期政権
の雇用創出策に集まっているとみるからだ。
そうこう考えると、来週の東京株式市場は堅調な展開が期待できそう。ただし、マクロ環
境は良好とは言い難いため、爆発的な上昇は期待薄。下値を着実に切り上げる、底値固め
の相場をイメージしている。投資環境に不透明感が強いため、閑散相場も継続する見通し
だ。日経平均の想定レンジは8000円~9300円程度。
(株式会社カブ知恵 代表取締役 藤井英敏)