2014年09月18日
ロンドン
(ビジネスワイヤ) -- IBCは9月14日(日)に、IBC賞の授賞式を行いました。視聴者を魅了する新たな方法や、従来の伝送向けに改善したプラットフォームなど、革新的な制作や類いまれな不屈の精神を栄えある賞によって称えました。ワールドカップの開催年ということで、サッカーが必然的に注目を集めましたが、世界で最も偉大なオペラハウスの1つにも賞が贈られました。
IBCが授与する最高の賞である2014年IBC国際栄誉賞は、放映で革新を続けるFIFA TVに授与されました。1930年にウルグアイで初開催された第1回目のワールドカップから現在まで、各大会のハイライトと心に残る瞬間を捉え、サッカーの魅力的な歴史を紹介した映像が、出席者のために用意されました。また、今年のブラジル大会の臨場感あふれる雰囲気を捉えた2本目の映像が、4kで上映されました。
本賞は、FIFA TVのディレクターのニクラス・エリクソン氏が受け取りました。「FIFAを代表してこの賞をいただくことを、大変うれしく思います。またこの受賞は、世界中のサッカーファンに最高のFIFAワールドカップ放映を届けられるように支援してくださった、業界有数のサービス提供企業の献身ぶりに敬意を表する上でも、ふさわしい賛辞となります。」
「私たちはこうした協力関係により、ワールドカップをあらゆる人にとって真の意味でグローバルな体験にすることができるのです。これからも放送業界と共に先駆的な取り組みを続け、FIFAワールドカップの独自のプラットフォームを提供して、技術の前進に貢献していきたいと思います。」
エリクソン氏は先だって、今年のFIFAワールドカップで2014年IBC審査員賞を受け取りました。とりわけマルチメディア、4kおよび8kでの制作、360˚サラウンド映像で、新サービスを導入した提携事業が評価されました。14社に上る企業(HBS、ソニー、NHK、TV Globo、テレジェニック、EVS、Deltatre、ユーテルサット、ユーロビジョンEBU、Netco Sports、フラウンホーファー・ハインリッヒ・ヘルツ研究所、ボックスフレーム、ドルビー、フジノン)の代表者が、同氏と共に壇上で賞を受けました。
IBCは、ウィーン国立歌劇場に特別賞を授与しました。同歌劇場は年間40本もの演目を、スマートフォンからサムスンの4k対応スマートTVまでライブで提供し、シンクロさせた総譜や字幕などを2つ目のスクリーンで用意するオンラインサービスのstaatsoperlive.comが評価されました。
本賞を受け取ったウィーン国立歌劇場ディレクターのドミニク・メイヤー氏は、次のように述べています。「500年も前から受け継がれた芸術形式を上演し、150年の伝統を持つオペラハウスとして、このように非常に革新的な業界の最も著名な賞の1つを授与されるのは、大変光栄なことです。当歌劇場が、輝かしい過去から希望あふれる未来へと目を向け、熱意を持って取り組んでいることを表しています。」
技術プロバイダーとユーザー間の優れた協業を称える高名なIBC革新賞は、英国のスカイ・スポーツ、アラブ首長国連邦のスカイ・ニュース・アラビア、米国のターナー・スポーツに贈られました。最優秀会議論文賞は、新しいDVB-T2 Lite規格を利用して、モバイル機器にHDを実用的に実装したイタリア国営放送局RAIの4人のエンジニアに授与されました。
IBC最高経営責任者(CEO)のMichael Crimp氏は、次のように語っています。「今年のIBCの大きなテーマは、あらゆる場所でコンテンツを提供して、あらゆるレベルで視聴者を引き付けることのようです。それは今年の受賞企業を見ても、明白です。授賞式は、サッカーの世界的組織であるFIFAと、ウィーン国立歌劇場のような全く異なる2つの組織が、いずれも同じ手法と技術を利用して放送し、イベントに参加している人と同じような体験をオンライン視聴者にも提供している様子が分かり、大変興味深いものとなりました。」
「IBCが賞を授与して、こうした取り組みを評価していることを誇りに思います。」
2014年IBC革新賞
2014年IBC革新賞の最終選考に残った10社は、いずれも何百もの他の候補企業を勝ち抜いて最終選考リストに選ばれ、日曜の夜に壇上に登場しました。どのカテゴリーも、技術企業を結びつけて実世界の課題を解決した放送局もしくはサービス提供企業を表彰しました。
英国のスカイ・スポーツは視聴者のために、主力番組の「マンデー・ナイト・フットボール」をよりダイナミックかつ有益で、魅力的なものにすべく取り組みました。このプロジェクトでは大手グラフィック企業であるChyronHegoおよびVizrtの2社と、モーション・アナリシス・コーポレーションが協力して、目を見張る映像を提供しました。コンテンツ作成が評価され、この夜の最初の賞を受賞しました。
スカイ・スポーツの技術担当ヘッドのマイク・ラデル氏は、次のように述べています。「本賞は、スカイの多数のチームと当社の技術パートナーの懸命な努力の成果です。初期の頃のマンデー・ナイト・フットボールを振り返ると、技術が大きく進歩して、視聴者により充実した番組が提供できるようになったことに、驚かされます。次は何が待ち受けているのでしょう?」
このカテゴリーでは、米国のCumulus Mediaと英国のチャンネル4が高く評価されました。Cumulus MediaはIP技術と巧妙なiPadオーディオ・ミキサーを応用して、レッドカーペット・イベントの“中継(radio row)”を簡素化しました。同社の技術パートナーは、アクシア・ラジオ、ブロードキャスト・ソフトウエア・インターナショナル、テロス・システムズです。チャンネル4は、世界最高の競馬の1つであるグランドナショナルの放映をサポートする素晴らしいアプリによって、最終選考に残りました。ホース・トラッカー・アプリはCivolution、モンテローサ、ターフトラックスの技術を利用して、競い合う40頭の各馬の位置、スピード、残ジャンプ数などの情報を視聴者に提供しました。
スカイ・ニュース・アラビアは2年前、独自の設計とインフラ構築で最終候補に選考されました。今年はプロジェクト・スカイネットのコンテンツ管理で革新賞を獲得しました。同社は域内にある各局のネットワーク化されたリソースを使い、事業継続性と障害復旧を提供しました。技術プラットフォームは、ブラックマジック、Haivision、Nevion、Vizrt、Zixiが提供しました。
同放送局の最高技術責任者(CTO)を務めるDominic Baillie氏は、次のように述べています。「この栄えある賞に選出してくださったIBCに、スカイ・ニュース・アラビア、当社の技術パートナー、経営チーム、理事会メンバーを代表して、お礼申し上げます。革新は、本プロジェクトの成功の鍵であるほか、スカイ・ニュース・アラビアの信念の中核を成しています。」
また、高い評価を得た2つのプロジェクトが壇上で紹介されました。英国の新しい放送局であるBTスポーツは、ダレット・デジタル・メディアのアンバーフィン技術を利用して、ファイルベースの配信向けにDPP形式(AMWA AS-11規格)を広く導入しました。Groupe Média TFOは、小規模な放送局からオンラインで大きな存在感を確立するまでに変貌を遂げ、技術パートナーであるアドビ、アプライド・エレクトロニクス、EMCアイシロン、IPV、オラクル、シグニアントの協力の下、トロントからフランス語のコンテンツを提供しています。
3つめのカテゴリーでは、ターナー・スポーツがコンテンツ配信で2014年IBC革新賞を受賞しました。同社のNBAリーグ・パスは、バスケットボール・ファンがオンラインで全試合にアクセスできるようにしているほか、スマートTVとウェブで動的な広告付きのホーム・アンド・アウェーのフィードと解説を提供しています。
ターナーのプラットフォームは、技術パートナーのアドビ、アカマイ、DNFコントロールズ、エレメンタル、フリーウィール・メディア・アンド・ハーモニックの協力により、すべての試合をブロードバンド経由で全利用者に提供できます。つまり毎晩、試合を最大30本またはストリームを800本以上、リアルタイムで配信し、利用者が同時に4試合を観戦できるようにしています。
このカテゴリーで高い評価を得た最終候補は、インド、英国、ドイツの企業でした。インドのエアテル・デジタルTVはBrizzTV Media Labsの技術により、各家庭にある900万台のセットトップボックスをアップデートすることなしに、希望する加入者のテレビ画面に、内容と関連性のあるツイートを直接配信できます。
スカイ・ドイツは、さまざまなプラットフォームを利用する加入者向けに、同社の加入者向けオンラインメディアライブラリのスナップ(Snap)を発表しました。同社はAccedo、アトス、キャップジェミニ、Coeno、Contone、CreateCtrl、デロイト、Fincons、HP、IDメディア、ネームストーム、NTTデータ、SHS Viveon、スカイ・イタリア、TDS、ワイヤカード、ウィークスなどを集め、強力な技術チームを編成しました。
BBCはiPlayerの成功によって、オリジナルのヘッドエンド技術を凌駕しました。BBCフューチャー・メディアは、アマゾン ウェブ サービス、アトス、コードショップ、エレメンタル、オムニアと共同で、新しいコンテンツ・ファクトリーを立ち上げ、現在4つのスクリーンと1000種を超えるデバイス向けに、年間5万時間または10万本のビデオクリップを公開しています。
2014年IBC展示デザイン賞
今年のIBC展示会は過去最大の規模を誇り、スタンド設置面積は5万平方メートル以上、出展企業は約1500社に上りました。IBCは、展示スタンドの最も優れたデザインを3つの賞で評価しています。
シェル型スペース利用の最優秀賞はVesetが受賞しました。審査団は、明確なメッセージが付いた光り輝く美しい照明パネルを評価しました。またTrivis Weather Graphixが高く評価されました。
スタンドが100平方メートル未満のフリーデザイン最優秀賞は、Tech4homeが獲得しました。スタンドのデザインと同社製品の組み合わせが、審査団の目に留りました。またライムライトのスタンドと、デジスポットとシングル・モルト・オーディオが共同設置したスタンドが高い評価を得ました。
大型スタンドのフリーデザイン最優秀賞を受賞したソニーは、材料とテクスチャーを想像力豊かな方法で使い、非常に明確なトップダウンのメッセージ伝達、スタンドと建物の見事な統合が目を引きました。他にはナグラが高く評価されました。
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IBCについて
IBCは、娯楽とニュースのコンテンツの制作、管理、配信に関わる世界の専門職のための優れた年次イベントです。170カ国以上から5万2000人以上の 参加者を集めるIBCでは、評価の高い会議(査読あり)のほか、先進的サプライヤー1500社以上による最新の電子メディア技術の展示が行われ、ほかにない交流の機会も提供されます。
詳細については、www.ibc.orgをご覧ください。
IBC2014に登録するには、www.ibc.org/registerをご覧ください。
IBC会議の詳細については、www.ibc.org/conferenceをご覧ください。
IBC展示会の詳細については、www.ibc.org/discovermoreをご覧ください。
IBCコンテンツ・エブリウェア・ヨーロッパの詳細については、www.ibcCE.org/europeをご覧ください。
IBC2014日程:
会議:2014年9月11~15日
展示:2014年9月12~16日
IBCコンテンツ・エブリウェアについて
IBCが創設して運営しているIBCコンテンツ・エブリウェアの世界的な一連のイベントは、IBCの来場者と出展企業からの要望に応じて創設されました。その要望とは、放送、電気通信、オンライン、IT分野の専門家がIPで接続されたスマートフォン、タブレット、ノートパソコン上でのテレビ・動画コンテンツ消費の爆発的な成長により生まれている新たな機会を確保できるよう支援することです。
IBCコンテンツ・エブリウェアは、質の高い展示会と、来場者がオンラインのテレビ・動画の最新動向、戦略、開発に関する知識と理解を素早く効果的に拡大できるよう支援すべく特別に設計された機能を兼ね備えています。欧州、中東・北アフリカ(MENA)、中南米(LATAM)で専用イベントを開催するIBCコンテンツ・エブリウェアでは、リッチメディア制作、機器、アプリ、デジタルマーケティング、ソーシャルメディア、コンテンツ・パーソナライゼーション、ビッグデータ、クラウドサービス、セカンドスクリーン、投資など多くのテーマを扱います。
IBCコンテンツ・エブリウェア・ヨーロッパ、2014年9月12~16日、アムステルダムIBCコンテンツ・エブリウェアMENA、2014年11月18~20日、ドバイ
IBCコンテンツ・エブリウェアLATAM、2015年(日程は後日発表)、サンパウロ
IBCコンテンツ・エブリウェアの詳細については、www.ibcCE.orgをご覧ください。
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