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希釈するほか選択肢ない 環境相、無責任発言

2019年09月11日

 東京電力福島第一原発事故による放射性物質「トリチウム」を含む『汚染水』処理に原田義昭環境大臣が10日の記者会見で「(海に)放出して希釈するほかに選択肢はない」などと海洋投棄のほかないとする無責任発言を行った。

海洋投棄については国内の環境団体はじめ韓国や周辺国からも生態系への影響や環境汚染への懸念から、投棄をしないよう訴えているほか、福島県の地元漁業関係者も強く反対している。

 原田大臣は「海洋放出によって風評被害や漁業者の皆さんの苦労に対し国を挙げて努力することが極めて大切」などと語るが、風評被害で済むのか、汚染水で海洋を汚すことになるのは程度の差こそあれ否定できず、津波対策に問題があったなど人災部分も指摘される中「希釈するほかに選択肢はない」との考えは世界から批判を受ける発言だ。

 事業当事者の東京電力と政府が責任をもって、海洋投棄以外の方法を検討し、適切な対処策が見つかるまで「長期保管」することが強く求められる。

 経産省資源エネルギー庁は汚染水の発生を日量150トンにまで2020年内に低減させたいとしている。2014年5月当時は毎日540トンが出ていた。2017年時点で220トンにまで低減させることに成功しているが、保管のための貯水タンクにも限界があると、政府や東電は海洋投棄へ逃げ道を探っている。原発政策の誤りを海洋投棄で逃げてはならない。

菅義偉官房長官は10日午後の記者会見で「原田環境大臣の発言は政府として(汚染水処理の在り方を)しっかり検討すべきとしたうえで、個人的な意見として述べられたもの」と個人的見解を述べたものだとした。そのうえで「(政府として)国際社会に対し(汚染水処理に関し)理解を深めていただけるよう透明性を持って丁寧に説明していきたい」と述べた。(編集担当:森高龍二)

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