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1to1 マーケティングを加速するAI 技術「大規模行動モデル(LAM)」を確立

株式会社NTTドコモ

1to1 マーケティングを加速するAI 技術「大規模行動モ

~お客さまの「どうしたい」を予測して販促施策を個別化することで、テレマーケティングの受注率を最大2倍に向上~


発表のポイント︓
♦オンラインや店舗など、多様なお客さま接点から得られる時系列データをもとに学習した大規模行動  モデル(LAM : Large Action Model)により、一人ひとりのニーズに応じた1to1マーケティングを   
 実現しました。
♦ LAMの研究開発はNTTが担当し、お客さまの時系列データから行動順序のパターンを事前に学習し 
 てお客さまの「どうしたい」を予測したうえで、販促施策の内容や方法、タイミング、効果を追加学 
 習して個別化する設計により、多様な販促施策への柔軟な対応を可能にしました。
♦お客さまデータの「4W1H(誰が/いつ/どこで/何を/どうした)」形式への統合、LAM構築、ならび 
 に販促施策での効果検証※1はドコモが担当し、テレマーケティングを通じたモバイルおよびスマー 
 トライフ関連サービスの受注率が、従来比で最大2倍に向上する効果を確認しました。
[表: https://prtimes.jp/data/corp/118641/table/644_1_6408218bd5d439b4f9429a775e9a21d3.jpg?v=202511120516 ]

[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/118641/644/118641-644-a1b45e1db9ec95437120806e1400b091-1392x327.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
                       図1.取り組みの概要図

1.マーケティング高度化の背景と課題
 企業がお客さま満足度の向上と新たな収益機会の創出をめざす中、マーケティング施策の高度化が 重要な課題になっています。これまでは、年齢や性別といった属性にもとづいてお客さまをグループ化し、それぞれに適した提案を行う「セグメントマーケティング」が主流でした。しかし近年では、お客さま一人ひとりのニーズに個別化した提案を行う「1to1マーケティング」が注目されており、より精緻なお客さま理解が求められています。
 1to1マーケティングを効果的に実現するには、日々の多様なお客さま接点から得られる時系列の行動データを活用し、商品購入やサービス契約に至るまでの一連のプロセス(カスタマージャーニー)を踏まえたニーズの把握が不可欠です。しかし、接点ごとにデータの頻度や形式が異なるため、時系列データの統合と分析には技術的な課題がありました。例えば、アプリでは高頻度な操作履歴が蓄積される一方、店舗では購入商品や支払い手段などの低頻度なデータが中心です。これらを統合的に扱うことは困難であり、さらに、接点の組み合わせや順序まで考慮してお客さま理解を深めようとすると、分析の複雑性と計算コストが大幅に増加してしまいます。
 こうした課題に対し、NTTとドコモは、ドコモのテレマーケティング業務を1to1マーケティングのユース ケースとして選定し、共同で解決に取り組みました。

2.経緯と連携
 ドコモは、多様なお客さま接点データを、「4W1H(誰が/いつ/どこで/何を/どうした)」形式の統一的な時系列データへと変換する「CX分析基盤」を開発し、データ活用の効率化を推進してきました。
 一方、NTTは、数値データとカテゴリカルデータが混在する時系列データを対象に、行動順序のパターンを学習・予測するAI技術「大規模行動モデル(LAM: Large Action Model)」の研究開発を進めてきました(図2)。LAMは、大規模言語モデル(LLM: Large Language Models)に類似した構造を持ち、Transformer※3ベースのアーキテクチャにより、将来の行動予測を可能にします。
 今回、両社はこれらの技術を融合し、ドコモのCX分析基盤を活用してお客さまデータを時系列に 統合し、NTTのLAMをもとにチューニング手法を工夫して計算コストを削減したドコモ独自のLAMを構築 しました※1。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/118641/644/118641-644-d25207712afc8bd086e0e428c963901b-610x340.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
                  図2.大規模行動モデル   

3.成果の概要
1. LAM技術の確立と効率化
 大規模なモデルやデータを扱う際には、予測性能の向上と引き換えに計算コストが増加する課題があります。今回、設計とパラメータの工夫により、ドコモ独自のLAM構築コストを145GPU時間(事前学習に132GPU時間+追加学習に13GPU時間)で実現しました。事前学習ではお客さまの「どうしたい」を予測するのに必要なパラメータを調整します。一方、追加学習では、販促施策を個別化するのに必要な パラメータを調整します。この計算コストは、NVIDIA A100(40GB)8基で1日分に満たない計算に相当します。参考までに、オープンソースのLLMの一つであるLlama-1 7Bの学習リソース(82,432GPU時間)と比較して約568分の1の効率です(図3)。
 この成果により、費用対効果の高いLAM構築ノウハウを蓄積し、実際のマーケティング事例への適用を実現しました。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/118641/644/118641-644-1f2601b03dd783d0746c9444bd1f5a14-977x444.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
                       図3.LAMと市中のLLMとの構築コスト比較

2. 1to1マーケティングによる業務改善
 構築したドコモ独自のLAMを活用し、お客さまごとのニーズとテレマーケティングの必要性をスコア化しました。そして、必要性の高いお客さまに優先的にご提案することで(図4)、モバイルやスマートライフ 関連サービスの受注率が従来比で最大2倍に向上する効果を確認しました。ご提案した複数のお客さまへのヒアリングからは、店舗での手続きを希望しながらも育児などで来店が難しかった方や、料金プランの 変更に迷われていた方などに対して、適切なタイミングでご案内できたことが明らかになりました。

[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/118641/644/118641-644-bb2458e28c839725b006a76f1a12bf43-1275x462.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
                     図4.マーケティングへの適用                       

4.各社の役割
・NTT
 LAMの研究開発、チューニング手法の提供。
・ドコモ
 CX分析基盤の研究開発、許諾済み個人情報を用いたLAMの学習・推論、テレマーケティングの提供。

5.技術のポイント
1. CX分析基盤
 ドコモが提供するオンライン・オフラインの各種サービスを横断的に統合し、お客さま理解を深めサービス改善を支援する分析基盤です。4W1H形式により、異なる接点データを統合的に取り扱うことが可能です。

2. 大規模行動モデル(LAM︓Large Action Model)
 NTTが研究開発したTransformerベースの時系列予測AIです(図2)。数値データとカテゴリカルデータが混在し、欠損や偏りを含むデータにも対応可能です。
 LAMは行動の順序に応じた意味の違いを理解します。例えば、テレマーケティング(テレマ)、商品 ページ閲覧、購入の3つの行動について考えてみます(図5)。お客さまにテレマをした後、商品ページを閲覧し、購入した場合、テレマが商品の認知を促進したと考えられます。次に、商品の閲覧後、テレマをして、購入に至った場合では、テレマが商品への関心を深めたと考えられます。また、購入後のテレマの場合は、不具合のサポートが考えられます。このように、前後関係が違えば、各行動の意味が変わります。LAMは、このような行動の持つ意味を見分けてお客さま理解を深め、お客さまの「どうしたい」を正確に予測します。
 さらに、LAMは、階層型Transformerの構造で頻度や形式の異なるデータを段階的に集約するなどの工夫を加えることで、学習を効率化しました。

[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/118641/644/118641-644-5255f1e842485adce83295af95dbf2b5-1382x445.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
                   図5.行動の順序によって意味が異なる例

6.LAM技術の応用例
 NTTは、LAM技術の多様な分野への応用可能性を検証しています。費用対効果の高いLAM構築ノウハウは、他分野への展開も期待できます。
1. 医療分野
 医療分野では、患者の治療歴が時系列データとして電子カルテに記録されています。病態の変化や薬剤処方の順序には、臨床的に重要な意味が含まれており、これらのパターンの解析は治療支援に有用です。そこで、LAMを活用した糖尿病治療支援への応用に取り組んでいます(図6)※4。

[画像6: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/118641/644/118641-644-3df860f70bf38cf5e59590dd57a56279-694x199.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
                    図6.医療分野での応用例

2. エネルギー分野
 気象現象に関する衛星観測値や地上観測値も、時系列データとして記録されています。太陽光発電事業者は、これらの時系列データを用いて将来の日射量を予測し、発電計画を立案し、小売電気事業者と電力を取引しています。地理的に隣接する太陽光発電設備の発電量の変動には、雲の動きや位置による日射量への影響が反映されており、これらのパターンの解析は日射量の予測精度向上に有用です。そこで、LAMを活用した日射量予測の応用にも取り組んでいます(図7)。

[画像7: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/118641/644/118641-644-167ec3bdaf631fa1861a7514c14b7924-700x199.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
                   図7.エネルギー分野での応用例


7.今後の展開
 NTTは、実社会の課題をデータドリブンで解決するため、LAMの技術改善を継続します。2028年までに、LAMへの入出力の柔軟性を高めて、事業で扱う非言語データの大部分に対応します。
 ドコモは1to1マーケティングの高度化を通じて、より一人ひとりのニーズに合ったきめ細かなサービスのご提案をめざします。

8.関連情報
・大規模行動モデル(LAM)の紹介動画
https://youtu.be/LOsWnJb-STg?si=s1RY1qV3MGXs-y8v
https://youtu.be/71nAVN0pvPg?si=A2R8RKOYQbGPuOxL

【注釈】
※1.パーソナルデータの利用にあたっては、プライバシーポリシーに基づき適切に取り扱っております。
※2.NTT R&D FORUM 2025 IOWN∴Quantum Leap」公式サイト https://www.rd.ntt/forum/2025/
[画像8: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/118641/644/118641-644-1615f7a2708b0bbc9f76a0eca49ea590-721x306.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
   

※3.Transformerは入力シーケンスを出力シーケンスに変換するニューラルネットワークアーキテクチャの一種。
※4.Kurasawa H, et al. Enhancing Antidiabetic Drug Selection Using Transformers: Machine-Learning Model Development. JMIR Med Inform. 2025 Jun 2;13:e67748. doi: 10.2196/67748. PMID: 40456113; PMCID: PMC12148250.

プレスリリース提供:PR TIMES

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記事提供:PRTimes

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