STマイクロエレクトロニクス、次世代AIデータ・センター向け800V直流電流アーキテクチャの先進的な電源ソリューションを発表
STマイクロエレクトロニクス
SiC(炭化ケイ素)、GaN(窒化ガリウム)およびシリコン技術を組み合わせ、チップとパッケージの双方において先進的なカスタム設計を採り入れた、STの電力チップのポートフォリオを活用
多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーのSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、新たな電源供給システムの試作品を発表しました。これは、次世代AIデータ・センター向けにNVIDIAが発表した直流電源アーキテクチャをサポートする新しいチップ設計となっています。
AIワークロードの急成長により、データ・センターではかつてないほどの電力需要が生じています。しかし従来の、キロワット級のサーバー・ラック向けに設計された54V電力供給システムでは、新たに登場したメガワット級のAIサーバ・ラックの要件を十分に満たすことができません。NVIDIA社はこの問題を解決するため、業界エコシステム各社と協力して800V直流電源アーキテクチャの開発に取り組んでいます。このアーキテクチャは、メガワット級のサーバ・ラックに対応すると同時に、効率の向上、銅ハーネスの使用量削減、そしてインフラ構成の簡略化に貢献します。
STは、SiC(炭化ケイ素)、GaN(窒化ガリウム)、従来のシリコンといった多様なチップ技術と、チップおよびパッケージレベルでの高度なカスタム設計を組み合わせた幅広い製品ポートフォリオを活用し、800V直流電源アーキテクチャに不可欠な製品を積極的に開発しています。
OCP 2025では、スマートフォン程度のサイズの小型12kW電源供給ボードを開発するという重要なマイルストーンを発表しました。このボードは、800Vの入力電圧と1MHzのスイッチング周波数で動作するGaNベースの12kW LLCコンバータです。最大出力試験を完了し、12kWの連続出力、98%以上の効率、50Vで2,600W/in³を超える電力密度を達成しました。
電力密度や効率、熱管理、信頼性といった基本的な課題の解決に対応するこのソリューションは、メガワット級のAIサーバ・ラックの導入を実現するとともに、インフラを簡略化し、総所有コストを削減します。これは次世代のハイパースケールAIデータ・センターに向けた大きな一歩です。
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STマイクロエレクトロニクスについて
STは、約50,000名の従業員を擁し、包括的なサプライ・チェーンと最先端の製造設備を有する世界的な総合半導体メーカーです。約20万社を超えるお客様や数千社のパートナー企業と協力しながら、お客様のビジネス創出や持続可能な社会をサポートする半導体ソリューションの開発ならびにエコシステムの構築に取り組んでいます。STのテクノロジーは、スマート・モビリティ、電力エネルギー管理の効率化、クラウド接続型自律デバイスの普及を可能にします。STは、すべての直接・間接排出(スコープ1および2)、ならびに製品輸送、従業員の出張・通勤による排出(スコープ3の注力分野)におけるカーボンニュートラル達成に向けた取り組みを進めており、2027年末までに再生可能エネルギーの使用率を100%にする計画です。さらに詳しい情報はSTのウェブサイト(
http://www.st.com)をご覧ください。
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