- 生活保護受給者はアコムでのカードローン契約ができない
- アコムを利用しようとすると、生活保護の打ち切りや不正受給とみなされるリスクがある
- 生活保護受給者がお金を工面する際は、公的貸付制度などを利用する
- 金融機関からの借入が困難な場合も、闇金の利用は絶対に避ける
アコムは大手消費者金融の一つです。
テレビコマーシャルも目にする機会が多いため、カードローンを利用する場合に選択肢の一つとして考える方も多いでしょう。
では生活保護を受給する方でも、アコムでカードローン契約はできるのでしょうか。
結論から申し上げますと、生活保護受給者はアコムを利用できません。
今回の記事では 生活保護受給者がアコムを利用できない理由を詳細に解説します。
そのうえで、カードローン以外でお金を工面する方法について紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

- 新規貸付率が他社より高め
- 2ステップで申込み可能
- 借り入れまでスマホ1つでOK
審査時間 | 最短20分※5 |
融資時間 | 最短20分※6 |
金利 | 年3.0~18.0% |
借入限度額 | 1~800万円 |
新規成約率 | 39.4〜44.7%※7 |
無利息期間 | 最大30日間 |
生活保護受給者がアコムを利用できない理由

生活保護受給者がアコムを利用できない理由は次のとおりです。
- 返済能力がないから
- 生活保護は借入金の返済に充てられないから
生活保護受給者がアコムを利用できない2つの理由について具体的に解説します。
返済能力がないから
消費者金融であるアコムは貸金業法に則って運営されており、貸金業法には申し込み者の返済能力の確認が義務付けられています。
また、アコムでは返済能力を有する方を申し込み条件にしており、生活保護受給者はこの申し込み条件に当てはまりません。
生活保護は原則として生活が困窮する方を対象に、最低限の生活を保証し、自立を促すための制度です。
すなわち生活保護を受給する時点で生活に困窮しているため、借り入れに必要な返済能力があるとは考えられません。
生活保護は借入金の返済に充てられないから
生活保護受給者が借金をする場合、借金の返済は生活保護費から捻出することになります。
しかし生活保護はあくまで生活困窮者に対して最低限の生活を保障する制度であり、借入金の返済に充てるものではありません。
生活を支援するための生活保護費を借金返済に充てるのであれば、本末転倒です。
生活を立て直す最中に借金を抱えたとなると、支援を打ち切られる可能性も否めません。
また、カードローン契約により自由に使用できるお金が増えるのであれば、法律の観点からは収入が増えたと考えられます。
収入が増えたと判断されると、やはり生活保護費は打ち切られてしまうでしょう。
アコムに生活保護受給を隠して申し込むのは不可能

生活保護需給を隠して申し込みをしても、アコムではカードローン審査ですぐに発覚します。
アコムの審査で生活保護受給が発覚する原因は次のとおりです。
- 収入証明書を確認されることがあるから
- 在籍確認があるから
収入証明書を確認されることがあるから
アコムのカードローン審査では収入証明書を確認されることがあります。
通常、収入証明書の提出は他社での借り入れが多い方や、借入希望額が多い方が対象です。
しかし、勤務先の確認が取れない場合や、勤務先情報に不審な点がある場合にも、収入証明書の提出を求められます。
生活保護受給者のなかには仕事を持つ方もいるため、収入証明書を提出できるケースもあるかもしれません。
しかし収入証明書を提出できるとしても、生活保護費は収入が少ない方が対象です。
総量規制により、年収の3分の1を超える融資は制限されています。
収入が少ない方は総量規制の観点からも融資を制限されるため、生活保護受給者はカードローン審査に通過する基準を満たせません。

在籍確認があるから
借り入れをするために勤務先や年収を偽って申告しても、在籍確認で嘘は簡単に発覚します。
在籍確認は申し込み者の勤務実態の有無を確認する作業であり、申し込み者の返済能力を確認するために必要です。
アコムの公式サイトには「原則電話による在籍確認なし」と記載されていますが、電話以外の在籍確認は常におこないます。
在籍確認が取れない場合は、電話による在籍確認もおこなうため、虚偽申告でカードローン審査は通過できません。
生活保護受給者でお金がどうしても必要な場合は、カードローン以外の方法を考える必要があるでしょう。

利用した場合は生活保護を打ち切られる恐れがある

生活保護受給者がカードローンを利用する場合は、生活保護を打ち切られる恐れがあります。
生活保護を打ち切られる原因は次のとおりです。
- ケースワーカーは銀行口座を確認できる
- 不正受給とみなされたら罪に問われる危険性がある
カードローン利用で生活保護を打ち切られる危険性について、詳しく解説します。
ケースワーカーは銀行口座を確認できる
生活保護受給者の生活をサポートするケースワーカーは、受給者の銀行口座を確認する権利があります。
銀行に生活に必要な貯金があれば、生活保護を受ける必要がないためです。
生活保護受給者にはケースワーカーがついて生活をサポートをしますが、生活保護費の不正受給を防ぐために受給者の銀行口座の確認も定期的におこないます。
アコムのカードローン利用で銀行口座に不審な入出金があれば、ケースワーカーから事情を聞かれるでしょう。
なお、法律上では生活保護受給者のカードローン契約は制限されていません。
しかし生活保護受給者の銀行口座に余分のお金があれば、生活保護の打ち切りにつながります。
不正受給とみなされたら罪に問われる危険性がある
生活保護制度は生活が困窮する方を対象に、最低限の生活を保証するための制度です。
そのため生活保護受給を決定する際には、資産がないかどうかを入念に確認します。
預貯金や資産があれば、生活支援を受ける前に生活費に充当するよう指導されるでしょう。
そしてカードローンは借金とはいえ、一時的に銀行口座にお金が振り込まれれば法律上は収入が増えたとみなされます。
生活の立て直しに必要なお金があるにもかかわらず、生活保護を受給するのであれば不正受給を疑われかねません。
不正受給とみなされると、いままで生活保護費として受給した金額の返還を求められる可能性があるため、注意しなければいけません。
他の消費者金融でも同じことがあてはまる

生活保護受給者のカードローン利用に関しては、アコムのカードローンに限らず、プロミスやレイクのような他の消費者金融でも同じことがいえます。
消費者金融は貸金業法に基づいて運営されており、貸金業法では申し込み者の返済能力の確認を融資の際に義務付けています。
生活保護受給者に十分な返済能力があるとは考えられず、カードローン審査には通過できないでしょう。
お金が足りない場合の対処法

生活保護費は最低限の生活を支えるためのものであるため、決して十分な金額とはいえません。そのため生活保護のみでは、予定外の出費には対応できないこともあるでしょう。
どうしてもお金が足りない場合に考えられる対処法としては、次のようなものが考えられます。
- ケースワーカーに相談する
- 公的な貸付制度を利用する
- 質屋を利用する
それぞれの対処法について、詳しく説明します。
ケースワーカーに相談する
どうしてもお金が足りないとき最初にするべきことは、ケースワーカーに相談することです。
ケースワーカーは生活保護受給者の生活支援が仕事です。
生活保護費の増額は難しいかもしれませんが、状況に応じて必要な支援を紹介してもらえます。
ただしギャンブルのような遊行費による資金枯渇ではケースワーカーでも対応できません。
確実な手段とはいえませんが、生活の見直しと立て直しに努力が見られるのであれば、ケースワーカーも相談に応じてもらえるでしょう。
公的な貸付制度を利用する
日本には、生活に困窮している方を対象とした貸付制度があります。公的な貸付制度は、低金利あるいは金利なしで借入できるため、カードローンを利用するよりも返済時の負担が少なくて済むメリットがあります。
生活保護受給者の方が利用できる可能性のある公的な貸付制度の例は、次のとおりです。
貸付制度の名称 | 概要 |
---|---|
生活福祉資金貸付制度 | ・都道府県の社会福祉協議会が、資金の貸付けと必要な相談や支援を行う制度。
・「総合支援資金」「福祉資金」「教育支援資金」「不動産担保型生活資金」の4つがあり、目的に応じた借り入れが可能。 |
臨時特例つなぎ資金貸付制度 | ・生活保護の申請者を対象に、給付が開始されるまでの期間に必要なお金を貸し付ける制度。 ・最大10万円の貸付。無利子・連帯保証人不要。 ・生活保護の受給開始から1か月以内に全額返済する必要あり。 |
母子父子寡婦福祉資金貸付金 | ・ひとり親世帯を対象に、子どもの学費・生活費・自身の資格取得・引越費用などに必要な資金を貸し付ける制度。
・無利子もしくは年1.0%の金利。 |
生活福祉資金貸付制度と臨時特例つなぎ資金貸付制度は、各都道府県の社会福祉協議会が窓口です。母子父子寡婦福祉資金貸付金は、各都道府県の福祉事務所や独自に設置された部署などが窓口となっています。
詳細については、居住エリアの役所に確認してください。
質屋を利用する
質屋とは、利用者が持ち込んだ品物を担保としてお金を貸し付ける事業者のことです。審査不要で利用できる上にその場でお金を借りられるため、すぐお金が必要な場合に使える可能性があります。
質屋でお金を借りる際の流れは、次のとおりです。
- 担保にしたい商品を持ち込む
- 査定を受ける
- 査定に見合った額のお金を借りる
- 借りたお金と利子を返す
- 担保にした商品を受け取る
質屋からお金を借りる場合は、カードローンを利用するよりも利息が高くなるケースがあるため注意が必要です。
なお、担保にした商品を受け取らず、そのまま売却することも可能です。売却した場合は借りたお金を返す必要はありません。
闇金の利用は絶対に避ける

消費者金融と同じ貸金業でも、闇金の利用は絶対に避けなければいけません。
闇金とは、貸金業法を守らずに営業する違法の貸金業者です。
闇金であれば生活保護受給者でも借り入れができますが、法外な利息や脅迫的な取り立てなどの違法行為をされる可能性があります。
闇金の利息はトイチやトサンといわれますが、トイチは10日で1割、トサンは10日で3割の利息がつくという意味です。
また1日に1割以上の金利がつく闇金もあります。
闇金からお金を借りると返済で残高が減るどころか、あっという間に借入残高が2倍3倍に膨らんでしまうでしょう。
一度返済が滞ると違法な取り立てに合うため、闇金は絶対に利用してはいけません。
まとめ

アコムでは生活保護受給者への融資をおこないません。
アコムの貸し付け条件は、満20歳以上で安定収入のある方です。
生活保護受給者でお金の工面が必要な場合は、必要に応じてケースワーカーへ相談することをおすすめします。
生活保護でも融資OKのカードローンがあるかについては、次の記事でも解説しているため参考にしてください。

〈参考〉
アコム 公式サイト