東洋大学が、生成AI活用に関する研修会「生成AI時代の大学DX」を全教職員対象に実施
東洋大学
東洋大学(東京都文京区/学長・矢口悦子)は、2024年11月20日に、教職員を対象として、大学業務における生成AI活用に関する研修会を実施しました。研修テーマは「生成AI時代の大学DX」とし、今回、大学として生成AIを活用していくための背景や目的から、生成AIの仕組みや特徴、プロンプトエンジニアリングの現状と未来、実際の大学のデータを組み込んでAIが東洋大学独自の質問にも回答できるしくみの紹介も行いました。
<本件のポイント>
・「生成AI 時代の大学DX」をテーマとして、東洋大学教職員対象に研修を実施しました。
・独自開発のAI-MOP(AI 管理運用プラットフォーム)を全学で導入し、大学DX を推進します。
・坂村 健 機構長らが講師をつとめ、約200 名の教職員が参加して生成AI 活用を学びました。
講師をつとめたのは、INIAD cHUB (情報連携学学術実業連携機構)の坂村 健 機構長と山田 純 同副機構長。坂村 機構長は、東洋大学で2017年にINIAD(情報連携学部)を立ち上げ、初代学部長として、大学DXや生成AIの積極的な活用を推進してきました。
東洋大学では、総合DX推進事業として、大学DXに向けたシステムの構築や、コミュニケーションツールとしてSlackの導入などに取り組んでいますが、2025年1月を目途に、INIADで開発・導入してきたAI-MOP(AI管理運用プラットフォーム)を全学で展開します。SlackにAI-MOPを組み込むことで、Slack内で様々な生成AIと会話し、業務を効率的に進めることができるようになります。
研修には約200名の教職員が参加し、参加者からは「生成AIのことが理解でき、実際の業務に使うイメージが沸きました」などの声がありました。
講師をつとめた坂村 健 機構長のコメント
東洋大学は現在、全学を挙げてDXを推進しています。日本の大学ではこれほど大規模なDXの取り組みは珍しい状況です。
私たちは最先端のテクノロジーを導入するだけでなく、それに合わせて業務プロセス全体を見直しています。教育機関として培ってきた知見を活かし、教職員一人一人がデジタル技術活用の意義を理解し、新しい働き方を実践できるよう、意識改革のための教育も自ら実施しています。
特に生成AIの活用については、INIAD C-Hub(情報連携学学術実業連携機構)が中心となって取り組んでいます。業務のあらゆる場面で生成AIを活用し、大学のルールに則った形で業務効率を向上させることを目指しています。
皮肉なことに、日本の大学は情報科学の専門家を擁する大学でさえ、民間企業と比べるとDXの面で大きく遅れをとっています。その理由は、業務改善へのモチベーションが低い大学では、従来のやり方を変えず、それにデジタル技術を合わせるという考え方が強かったためです。
DXとは単なる技術導入ではなく、仕事のやり方自体を見直す根本的な改革です。少子高齢化が進む中で、サービスレベルを落とさずに大学が生き残るためにはこのような改革が必須です。私たち東洋大学は、情報科学の知見を活かしながら、根本的な改革もいとわないという強い意志のもと、大学全体の改革としてDXに挑戦していきます。
<関連情報・関連ニュース>
AI-MOP(AI管理運用プラットフォーム)を活用した教育
https://www.iniad.org/iniad-concept/ai-mop/
東洋大学と Google Cloud 未来志向の大学DX構築に向けた戦略的提携について
https://www.toyo.ac.jp/news/20240530-14446.html
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東洋大学は1887年に哲学者・井上円了により「哲学館」として創立され、「諸学の基礎は哲学にあり」「独立自活」「知徳兼全」を建学の精神としています。創立者の志を受け継ぎ、東洋大学の教育理念である「物事の本質に迫って深く考え、考察を重ねること」を基礎とし、科学する力、実践する力を育てることで、地球社会の様々な課題に取り組む力を養うことを目指しています。
2024年現在、白山、赤羽台、川越、朝霞キャンパスに14学部48学科と大学院15研究科を擁する総合大学へと発展しました。
2024年に生命科学部、食環境科学部、理工学部生体医工学科を移転・改組し、朝霞キャンパスは「生命(いのち)と食」に関する総合的な教育研究拠点に生まれ変わりました。
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