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世界初、IOWN APNによる生放送の音声リモートプロダクションを実現 ~IOWN APNを年末音楽番組の「輝く!日本レコード大賞」で活用~

日本電信電話株式会社

世界初、IOWN APNによる生放送の音声リモートプutf-8

発表のポイント:

IOWN APNを用いた生放送の音楽番組における音声のリモートプロダクションを地上波で初めて成功
放送各社がめざす規模や距離にとらわれない音声リモートプロダクションを、民放キー局であるTBSの赤坂スタジオサブと新国立劇場を接続して実現

 日本電信電話株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:島田 明、以下「NTT」)と東日本電信電話株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:澁谷 直樹、以下「NTT東日本」)と株式会社TBSテレビ(本社:東京都港区、代表取締役社長:龍宝 正峰、以下「TBS」 )は、映像・音声プロダクションの効率化と高度化に向けて、制作拠点と撮影現場をIOWNオールフォトニクス・ネットワーク(以下、「APN」)(※1)(※2)で接続するリモートプロダクションの地上波生放送音楽番組における活用に成功しました。

1.背景
 映像制作において、撮影現場と制作拠点をネットワークで接続し制作を行う手法であるリモートプロダクションなどの映像・音声プロダクションDXは、中継車で多くの機器を現地に用意し、多くのスタッフを現地に派遣する必要があるという業務効率化の課題、さらには人口減少による映像・音声系技術者数の不足といった社会課題の解決にも寄与することが期待されており、実現に向け、映像・音声制作装置や技術の標準化や集約化が進んでいます。

 また、スタジアムや劇場で実施する大規模なイベントにおいては、中継車や制作スタッフを大量に現地に送り込むことが必要であり、そのコスト抑制と高品質な制作を行う制作環境の確保が課題となっていました。

2.取り組みの概要
 本取り組みでは、TBSの赤坂スタジオサブ(東京都港区)と生放送の音楽番組を実施している新国立劇場(東京都新宿区)を、大容量・低遅延・ゆらぎなしの特徴を持つAPNで接続しました。TBSの赤坂スタジオサブに配備されたミキサーなどの音声機器に、APNで接続することで、音声リモートプロダクションを実現し、現地制作スタッフの人数低減に繋げました。

 APNはNTT東日本のAll-Photonics Connect powered by IOWN(※3)を用いて構成し、IP-GWなどの映像系のネットワーク装置はソニーマーケティング株式会社より提供いただきました。


[画像1]https://digitalpr.jp/simg/2341/101826/700_317_20250106112723677b3f8b5c2e8.JPG


3.技術のポイント
(1) 低遅延
音声制作に必要な音声信号や機器間の制御信号を超低遅延のリアルタイムで通信を行い、中継現場ではなく、音声環境が良いTBSの赤坂スタジオサブで制作できる環境を実現。

(2) ゆらぎなし
ネットワーク遅延の時間変動がない遅延ゆらぎなしの伝送環境を用いて、拠点間の接続に対して、PTPの時刻同期信号をネットワーク上で透過させ、高品質な装置間の継続的な同期を実現。

4.本取り組みの成果
(1)リモート拠点の音声64チャネル分のリアルタイム伝送(音声規格Dante(※4)に準拠)によるリモートプロダクションに成功。従来ネットワークでは難しかった生放送音楽番組における要求レベルの安定的な拠点装置間のPTPロック維持を、遅延ゆらぎなく成功。また、往復5ms未満の遅延で遠隔での音声プロダクションを実現。

(2)TBSの音楽番組「輝く!日本レコード大賞(※5)」と連携し、①生演奏と同タイミングで音声素材の一部を赤坂TBSの制作拠点に伝送。②音声調整・制作後に、現地の中継車に再び送り返し、③最終プログラムを制作し、生放送の音声プロダクションで、現地の中継車設備とTBSの赤坂スタジオサブ設備の連携がリモートプロダクションとして可能であることを確認。


[画像2]https://digitalpr.jp/simg/2341/101826/600_352_20250106112723677b3f8b65eca.JPG

5.各社の役割
 本取り組みはNTTとNTT東日本とTBSの共同施策として推進しました。


NTT:APNを活用したリモートプロダクションに関する設計技術支援と結果分析
NTT東日本:「All-Photonics Connect powered by IOWN」の商用提供と運用
TBS:音声設備の提供および生放送番組などの映像コンテンツ提供と運用



 上記以外に、以下のご協力をいただいています。


ソニーマーケティング株式会社:映像系ネットワーク装置の機材提供と技術協力

6.今後の展開
 今後、本取り組みでの活用装置および活用技術をふまえた映像・音声制作のフィールド実証を共同で進め、映像・音声プロダクションDXの更なる推進による制作の質の向上、音声制作拠点や撮影現場へのアクセシビリティの確保に貢献いたします。
 また、この基盤であるAPNの技術を、放送局各局および各制作拠点に展開することで、映像・音声制作業界全体のプロダクションDXの発展による制作の効率化と高度化をめざし、今後も3社で連携を図ります。

【用語解説】
※1:IOWN
 IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)構想とは、あらゆる情報を基に個と全体との最適化を図り、光を中心とした革新的技術を活用し、高速大容量通信ならびに膨大な計算リソースなどを提供可能な、端末を含むネットワーク・情報処理基盤の構想です。詳しくは以下ホームページをご覧ください。
■IOWN構想とは
https://www.rd.ntt/iown/index.html

※2:APN
 APN(All-Photonics Network)とは、ネットワークから端末まで、すべてにフォトニクス(光)ベースの技術を導入し、これにより現在のエレクトロニクス(電子)ベースの技術では困難な、圧倒的な低消費電力、高品質・大容量、低遅延の伝送を実現します。詳しくは以下ホームページをご覧ください。
■オールフォトニクス・ネットワークとは
https://www.rd.ntt/iown/0002.html

※3:All-Photonics Connect powered by IOWN
 「All-Photonics Connect」は、お客さまの指定する拠点をPoint to Pointで接続し、10Gbps/100Gbps/400Gbps/800Gbpsの高速大容量・低遅延・省電力な通信を実現します。詳しくは以下ホームページをご覧ください。
■All-Photonics Connect powered by IOWNとは
https://business.ntt-east.co.jp/service/koutaiikiaccess/

※4:Dante
 Danteは、「Digital Audio Network Through Ethernet」の略で、プロ音声業界で使用されるネットワーク技術です。音声データをイーサネット経由で伝送するためのプロトコルで、ライブ音声、放送レコーディングスタジオなどで使用されます。

※5:輝く!日本レコード大賞
 毎年12月30日に開催される日本最大の音楽賞。1年間の音楽シーンを彩った作品や歌手を表彰し、大賞、優秀作品賞、新人賞などが贈られる権威ある音楽イベントとして知られている。初台の新国立劇場から中継され、赤坂のTBS放送センターからオンエアされている。

世界初、IOWN APNによる生放送の音声リモートプutf-8

記事提供:Digital PR Platform

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