SAS、機械学習の活用によりクジラの保護プログラムを支援
SAS Institute Japan株式会社
Fathom ScienceがSASの支援のもと、海洋保全活動および海洋生物保護活動を推進
データとAIのリーディング・カンパニーである米国SAS Institute Inc.(以下SAS)は、ノースカロライナ州立大学のテック系スタートアップ企業で、海洋のデジタルツイン構築に取り組んでいるFathom Science Inc.を支援し、クジラの位置を予測する最先端モデルの検証を行っています。この予測モデルが実用化されれば、絶滅の危機に瀕している大西洋セミクジラと船舶との衝突事故を防ぐことが可能になります。Fathom Scienceは、海洋環境に関する専門的かつ適切な情報を提供することで、迅速で信頼性の高い意思決定を可能にし、革新的な海洋運用や保全活動の変革を支援しています。
Fathom Scienceの海洋レジリエンスの責任者であるテイラー・シュロップシャー(Taylor Shropshire)氏は、次のように述べています。「クジラの過去の目撃情報の分析とFathomの海洋モデルを組み合わせ、クジラの保護を目的としたプログラム「WhaleCast」を開発しました。WhaleCastは、アメリカ東海岸沿岸におけるセミクジラの出現可能性をヒートマップ形式で可視化したもので、船舶に搭載されているタッチスクリーンに組み込めるよう設計されています。航海中の乗組員が、セミクジラの出現可能性を把握しやすくなり、出現が予測されるエリアでは減速するなど、絶滅危惧種であるセミクジラとの衝突事故を未然に防ぐことが可能になります」
さらに、シュロップシャー氏は、次のように述べています。「WhaleCastの予測精度を高めるために、より高度な統計手法や機械学習を使った検証を図るべく、SASのData for Good(
https://www.sas.com/ja_jp/data-for-good.html )プログラムを活用しました」
SAS Data for GoodのボランティアがSAS® Viya®を利用して機械学習モデルの検証を行うには、追加のデータが必要でした。シュロップシャー氏は、SAS® Data Maker(
https://www.sas.com/ja_jp/software/data-maker.html )を利用してオリジナルデータと特性が極めて近い合成データを生成することで、より効果的なモデル検証を可能にしました。最終的に約50万個のデータポイントを確保したことで、データを複数のグループに分け、7種類の機械学習モデルに対して、より強固なトレーニング、検証、テストを実行できるようになりました。
WhaleCastの初期モデル構築に続き、SAS Data for Goodのボランティアはスタンドアロン型のプログラミング環境であるSAS Viya Workbench(
https://www.sas.com/ja_jp/software/viya/workbench.html )を活用し、岸からクジラまでの見込み距離を計算する新たな課題に取り組みました。SAS Viya Workbench上で、ボランティアは速やかに計算のプログラミングを行い、算出した距離データを既存のモデルに追加することで、Fathomのアプローチに対するさらなる精度検証を実現しました。
このプロセスについて、シュロップシャー氏は、次のように述べています。「SASが非常に短期間で複数のモデルを構築し、ごく単純なモデルから複雑なニューラルネットワークや機械学習タイプのモデルまで、幅広く展開し、それぞれの利点と限界を比較検証できたことは非常に有益でした」
Fathom Scienceの海洋生物保護におけるSASの活用方法についての詳細は、こちら(
https://curiosity.sas.com/en/articles/fathom-science-right-whales.html )をご覧ください。
*2025年4月22日に米国SAS Institute Inc.より発表されたプレスリリース(
https://www.sas.com/en_us/news/press-releases/2025/april/whale-protection.html )の抄訳です。本プレスリリースの正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語を優先します。
SASについて
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記事提供:Digital PR Platform