シーメンス、ヒラノテクシードと協働し、
バッテリー製造の品質と性能の最大化を目指す
シーメンス株式会社

協業により バッテリー製造機械の最適化とデジタル化をサポート
シーメンスのオープンデジタルビジネスプラットフォームSiemens Xceleratorのオートメーション技術およびシミュレーションソフトウェアソリューションを活用
その結果として 機械の導入・試運転期間短縮と製品品質向上、不良品削減を実現
シーメンスと、日本の機械メーカーである株式会社ヒラノテクシード(以下ヒラノテクシード)は、バッテリー製造プロセスの変革に向けて共に取り組みます。この協業では、塗工工程の最適化、不良品の削減、製品品質と機械オペレーターのパフォーマンス向上を目的とし、バッテリー向け塗工機の標準化とデジタル化に注力します。
バッテリー市場は、持続可能なエネルギーへの世界的なシフト、特に電気自動車やユーティリティスケールのエネルギー貯蔵の重要性の高まりを背景に、急速に拡大しています。ヒラノテクシードを始めとする各機械メーカーは、高い品質と安全性を維持しながら、バッテリーの増産とコスト削減に取り組んでいます。金属箔に活性材を塗布し、バッテリー電極を形成する事は重要な生産工程の一つですが、この工程に欠陥があると、完成したバッテリーの性能や耐久性に悪影響を及ぼしかねません。塗工工程では、速度と張力の綿密な監視と制御が不可欠です。
[画像1]https://digitalpr.jp/simg/2765/110938/650_361_20250530201343683992e7b0005.jpg
シーメンスはヒラノテクシードと共にバッテリー向け塗工機のデジタル化に取り組む (出典:シーメンス)
本協業のカギとなるのは、バッテリー製造装置向けデジタルツインの開発です。シーメンスのSimcenter™ソフトウェアを使用し、ヒラノテクシードは円滑にバッテリー向け塗工機のデジタルツインのシミュレーションとテストを行うことができました。パイロットマシンを自動化するSimaticコントローラーとSinamicsドライブからのリアルタイムデータを利用し、シミュレーションでは性能テスト用の高精度なバーチャルモデルを作成します。Siemens XceleratorプラットフォームのシステムソフトウェアであるSimcenter™ Amesim™を用いて、ヒラノテクシードの設計エンジニアは、最大スループットを実現するウェブハンドリングシステムをバーチャルで評価し、最適化することが可能になりました。これまでヒラノテクシードの機械パラメーターは経験に基づいて設定されていたため、誤った設定によって不良品が発生する可能性がありました。シーメンスの包括的なデジタルツイン技術により、ヒラノテクシードは物理的な生産に着手する前にバーチャル環境で機械を設定・シミュレーションでき、実装置による検証の必要性を大幅に削減し、潜在的な製品の欠陥を予測することができます。開発エンジニアは、バーチャル環境において 物理的な環境下の5倍速く機械設定を評価し最適化することが可能です。さらに、機械シミュレーションとデジタルツインの最大80パーセントを 事前設定した標準ファンクションブロックを使用して構築できるため、実装と試運転にかかる時間の短縮と、開発コスト削減にもつながります。
ヒラノテクシードの取締役・執行役員 / 設計・開発部門 部門長 大森 克洋は、次のように述べています。「シーメンスと協力し、当社のバッテリー製造プロセスを強化できることを嬉しく思います。メカトロニクスとオートメーションのシミュレーションシステムを一元的なモデリング環境に統合することで、ワークの潜在的な品質不良を特定し、バーチャルな環境で機械工程の最適化を進めることができるようになりました。」
「シーメンスの高度なシミュレーション技術と自動化技術を活用することで、ヒラノテクシードはバッテリー製造において 類例のないレベルの効率と品質を達成することができます。このパートナーシップは、イノベーションを推進し、お客様のDX化をサポートするという当社のコミットメントを実証するものです。」と、シーメンスのファクトリーオートメーション事業部副事業部長/ プロダクションマシーン部門統括 ミヒャエル・トーマスは語ります。
[画像2]https://digitalpr.jp/simg/2765/110938/650_390_2025053020152868399350cba70.jpg
シーメンスのSimcenter™ ソフトウェアを用い、ヒラノテクシードは円滑にバッテリー向け塗工機のデジタルツインのシミュレーションとテストを実施 (出典: シーメンス)
【参考資料】
本資料はシーメンスAG(ドイツ、ニュルンベルク)が2025年06月02日(現地時間)に発表したプレスリリースを日本語に抄訳したものです。本資料の正式言語はドイツ語および英語であり、その内容および解釈についてはドイツ語、英語が優先します。原文プレスリリースおよび関連資料は以下の URL よりご覧いただけます(英文)。
https://sie.ag/6FYZF
シーメンスデジタルインダストリーズ(DI)について
シーメンスデジタルインダストリーズ(DI)は、プロセスおよびディスクリート製造業界のあらゆる規模の企業が、バリューチェーン全体にわたるデジタルトランスフォーメーション(DX)とサステナビリティ変革を加速できるよう支援しています。 シーメンスの最先端のオートメーションおよびソフトウェアポートフォリオは、製品と生産の設計、実現、最適化に革命をもたらします。 また、オープンなデジタルビジネスプラットフォームであるSiemens Xceleratorを使用すると、このプロセスがさらに簡単、迅速、スケーラブルになります。 シーメンスデジタルインダストリーズは、パートナーやエコシステムとともに、お客様がサステナブルなデジタルエンタープライズになることを支援します。 シーメンスデジタルインダストリーズは、世界中に約7万人の従業員を擁しています。
シーメンスAGについて
シーメンスAG(本社はベルリンおよびミュンヘン)は、インダストリー、インフラストラクチャー、交通、ヘルスケアを中核事業とするテクノロジーカンパニーです。テクノロジーによってすべての人の毎日を変えることを、パーパスとして掲げています。シーメンスは、デジタルと現実世界を結び付けることで、顧客企業がDX(デジタルトランスフォーメーション)とサステナビリティの変革を加速し、工場の効率化、都市の住みやすさ、輸送のサステナビリティの強化を支援します。産業用AIのリーディングカンパニーであるシーメンスは、その深い専門知識を活用し、生成AIを含むAIを現実世界のアプリケーションに応用することで、多様な産業のお客様にとってAIを身近で影響力のあるものにしています。またシーメンスは、「We pioneer breakthroughs in healthcare. For everyone. Everywhere. Sustainably. ヘルスケアをその先へ。すべての人々へ。」が企業理念で、世界的な大手医療技術プロバイダーである上場企業Siemens Healthineersの過半数の株式を保有しています。2024年9月30日に終了した2024年度において、シーメンスグループの売上高は759億ユーロ、純利益は90億ユーロでした。2024年9月30日時点の全世界の社員数は約31万2,000人です。詳しい情報は、
http://www.siemens.com にてご覧いただけます。
日本におけるシーメンスグループ
シーメンスは、1887年に東京・築地に初めてのオフィスを開設して以来、135年以上にわたり日本のお客様から信頼を寄せられるパートナーとして、日本の産業界の発展に貢献してまいりました。近年は特にデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する先進的な製品やサービス、ソリューションの提供を中核事業として展開しております。グローバルなテクノロジーと知見、日本市場における経験を活かし、日本のお客様にデジタル化とサステナビリティの実現、競争優位性と価値創造力の強化をご支援してまいります。2024年9月末に終了した2024年度において、日本のシーメンスの売上高は約2,188億円、社員数はおよそ2,680人です。詳しい情報は
http://www.siemens.com/jp にてご覧いただけます。
本件に関するお問合わせ先
報道機関からのお問い合わせ先:
シーメンス株式会社 広報代理
株式会社プラップジャパン 佐藤、藤井
E-mail: siemens@prap.co.jp

記事提供:Digital PR Platform