ECOニュース – とれまがニュース

ギガフォトン、ArF液浸レーザー向け新機能「eGRYCOS」を発表

• ツイート
• 
• 

2014年09月29日

レーザー効率は1.2倍と大幅にアップ、消費電力は15%削減

栃木県小山市

（ビジネスワイヤ） -- リソグラフィ光源の主要メーカーであるギガフォトン株式会社は、同社の主要製品である高出力ArF液浸レーザー「GTシリーズ」向けの新機能「eGRYCOS（e-GIGAPHOTON Recycle Chamber Operation System）」を本日発表しました。「eGRYCOS」は、ギガフォトンが推進するグリーンイノベーションを実現するためのロードマップであるEcoPhoton™プログラムに従って、レーザー効率の大幅向上と消費電力の15%削減を実現するために開発されたレーザーチャンバの新機能です。

今日、半導体産業は他の産業分野よりもはるかに速いペースで成長を続けていますが、この急成長の原動力が製造装置の進化と言われています。最先端リソグラフィプロセスにおいて光源として使用されているArF液浸レーザーは、それが組み込まれる露光装置であるスキャナーの性能を向上させるために、出力の増加が要求されています。現在のレーザーの量産機は、出力60 Wで稼働していますが、最新のリソグラフィプロセスでは120 Wが要求されており、半導体産業が出力の増大を求めるにつれて、レーザーの消費電力も当然増加の一途を辿ることになります。

ギガフォトンでは、EcoPhoton™プログラムに沿って、高効率のレーザーチャンバ設計の開発を進めてきました。通常レーザーチャンバは、2つの電極間に流れるエキシマレーザーガスの流速が増加すればするほど、放電が安定しレーザー性能の向上につながります。ギガフォトンの新設計レーザーチャンバでは、ガス流路を流体力学上最適な効果を引き出す形状にすることで、同じ流速でも消費電力を低く抑えることを可能にしました。更に、予備電離プロセスを新しくすることで、主放電領域での均一なイオンの分布を可能にし、同社の従来製品と比較して1.2倍の高効率でのレーザー放電を実現しています。これらの結果、「eGRYCOS」は、レーザー性能を犠牲にすること無く同社の従来製品と比較して消費電力15%の削減が可能となりました。

ギガフォトン代表取締役社長兼CEOである都丸仁氏は、次のようにコメントしています。「当社では環境に配慮したグリーンファブの実現を推進するグリーンイノベーションを最重要課題の一つとして、これに取り組んできました。eGRYCOSは当社のEcoPhoton™プログラムを代表する新機能です。今後も、今日の最先端リソグラフィアプリケーションの要求を満たすべく、エネルギー消費を低く抑える一方でレーザー性能の更なる向上に取り組んで行く所存です」。

EcoPhoton™プログラムについて

EcoPhoton™プログラムは、2003年以来、ギガフォトンがグリーンイノベーションを実現するために策定したロードマップです。このプログラムでは、レーザーの稼働コストを、消耗部品により発生するコスト（Cost of Consumable = CoC）、ダウンタイムにより発生するコスト（Cost of Downtime=CoD）、環境負荷のコスト（Cost of Environment = CoE）の3種類に分類し、それぞれのコスト要因を詳細に分析、新技術の投入によりコスト低減を実現します。

ギガフォトンについて

2000年に設立されて以来、ギガフォトンはアジア全体、米国およびヨーロッパ地域の主要半導体メーカーによって使用されるユーザーフレンドリーな、高性能DUVレーザー光源を開発、供給してきました。

ギガフォトンは、費用効果と生産性に優れたリソグラフィ光源の大量生産において先導的役割を果たしています。グローバルなビジネス展望を持って、ギガフォトンは、研究開発から製造までの事業のすべての局面においてエンドユーザのニーズに焦点をあて、業界最高の信頼性と世界水準の顧客サポートでリソグラフィ光源を供給する世界No.1企業になるよう努力しています。詳細については、www.gigaphoton.comをご覧ください。

連絡先

報道関係者向けの連絡窓口：
寺嶋　克知
ギガフォトン株式会社
経営企画部
TEL: 0285-37-6931
Eメール: web_info@gigaphoton.com

記事提供：ビジネスワイヤ