障害者雇用率の改善目指し、伊勢市長らが事業所訪問
2014年06月21日
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三重県は全国最下位、雇用率改善のための一歩に
障害者雇用を促進すべく、三重県伊勢市は、伊勢公共職業安定所(ハローワーク伊勢)と連携し、積極的に障害者を雇用している事業所を訪問、直接に意見交換を行う取り組みを開始した。
17日には、鈴木健一市長やハローワーク伊勢の西口典利所長らが、同市上地町のクリーニング業「白清舎」をはじめ、「伊勢警備保障」、「山野建設」の3事業所を訪問。障害者雇用の現状について話し合った。
三重労働局が発表した昨年6月1日現在の三重県における民間企業障害者雇用率は1.60%と、全国の都道府県でワースト1位。伊勢市管内は1.71%であったものの、いずれも法定雇用率の2%にはほど遠い状況だ。県外に本社を置く企業の場合、その雇用者数が反映されないといった地方に不利な事情もあるものの、障害者雇用率の改善は、三重県全体の喫緊の課題となっている。
現場の課題を踏まえ、有効な雇用拡大施策を
17日に市長らが訪れた「白清舎」は、伊勢志摩のホテルのベッドシーツやタオルなどのクリーニングを手がけ、中部地区ではトップクラスの規模を誇る企業。1970年代から障害者雇用を進めており、現在は知的障害や身体障害などのある15人が、回収したシーツの分類といった軽作業に従事している。
同社の辻村清司社長は、市長らに対し、これまでの経験から障害者雇用については、早急に結果を求めず、無理な負担をかけないこと、危険な作業はさせないことなどが重要と語り、これからも雇用を維持するほか、新たな採用も積極的に行っていきたいと述べた。また、障害者に適した仕事はまだまだたくさんあると指摘し、施設との仲介など雇用の機会を創出してほしいと要望した。
伊勢市では、こうした障害者雇用率の高い事業所訪問を通じ、現場の状況や課題を踏まえて、雇用拡大につながる施策へ反映させていくことを目指す方針だ。7月にも副市長らと公共職業安定所の幹部級職員などが、同様の事業所訪問を行う予定としている。
▼外部リンク
伊勢市長 鈴木健一 公式ブログ
http://ameblo.jp/suzuken1203/entry伊勢市 ホームページ
http://www.city.ise.mie.jp/
記事提供:障害者雇用インフォメーション|