2026年10月17日
ロンドン
(ビジネスワイヤ) -- HRテックのリーダー企業であるヴァーテージの新たなグローバル調査によると、4社に3社(74%)が重要な業務を成果ベースで定義している一方、それを一貫して実現できる状態にあるのはわずか15%にとどまっています。こうした「成果実現の態勢が整った企業」では、顧客満足度が高く(91%対67%)、戦略目標の達成度も高い(86%対65%)ほか、ビジネス・チャンスを価値創出につなげるスピードも速い(85%対64%)ことが報告されています。また、企業文化においても優位性が見られます。従業員の69%が自身の貢献を理解し、働き方を柔軟に変えられるのに対し、その他の企業では34%にとどまっています。
「今や、優れた企業とそれ以外を分けるのは、AIを導入しているかどうかではありません。重要なのは『成果実現の態勢が整っているか』です」と、ヴァーテージのグループ最高経営責任者であるエドザード・オーバービークは述べており、「最も優れた企業は、明確な成果を軸に人材、パートナー、AIを組み合わせ、人間の判断を中核に据えています」と話しています。
今回の調査「The Outcome Economy at Work(アウトカム・エコノミーの実践)」は、6つの市場における企業の意思決定者800人と労働者1,200人を対象とした調査に加え、上級幹部への詳細なインタビューに基づいています。その主な調査結果は明確です。すなわち、成果ベースの業務はすでに主流となっているものの、それを実現する準備が整っている企業は依然として稀であるということです。同レポートでは、成果実現の態勢が整った企業とそうでない企業を分かつ要因を明らかにするとともに、責任の所在、システム、企業文化、テクノロジー、および人材に関する意思決定を結びつけ、こうしたギャップを埋めるための実践的な指針を示しています。
先駆者たちによる業務の組織化と遂行方法
同レポートでは、成果実現の態勢を構成する3つの側面を示しています。構造面では、成果を軸に責任の所在、投資、意思決定を定めます。運営面では、従業員、専門人材、パートナー、AIを一体的なシステムとして活用します。企業文化面では、従業員が状況に応じて行動できるよう、明確な指針、信頼、権限を与えます。
成果実現の態勢が整った企業は、従業員、パートナー、サプライヤー、AIを網羅する単一の戦略を通して成果の実現を計画している(57%対全体の40%)。 こうした企業は、成果の実現にかかる総コストを測定する傾向が強い(55%対31%)。 成果実現の態勢が整っているということは、AIの能力を従業員にとってより良い職場体験へとつなげることでもあります。しかし、意思決定者の71%がAIによって組織の能力が向上したと回答している一方で、従業員側の回答は43%にとどまっています。この28ポイントの差は、AIの導入が進む一方で、業務の再設計が追いついていないことを示しています。これにより、経営陣は、自社内での能力を育成するべきか、パートナーから調達すべきか、外部の人材を柔軟に活用すべきか、あるいはAIによる自動化を進めるべきかを判断しやすくなります。
同レポートのインタビューに応じたある企業の経営幹部は、「ダンスフロアに何人の人を送り込むかは問題ではありません。大切なのは、ダンスが目指すとおりの形になっていることです」と述べています。成果が「理想的な形」を定義し、その実現方法は状況に応じて柔軟に変えられるということです。
なぜ企業文化が違いを生むのか
企業文化は、人間ならではの能力を優位性に変えます。テクノロジーだけでは優位性は生まれません。明確さ、信頼、そして自らの判断を下す権限が違いを生み出します。顧客事例は、こうした考え方が実際の業務でどのような効果をもたらすかを示しています。ある企業では、部門横断型のチームに、明確に定められた成果の達成に向けて90日間の短期サイクルで業務を進める裁量を与えました。また別の企業では、AIの出力結果に疑問を呈することを業務の一環とし、従業員がエラーを早期に発見できるようにすることで、信頼性と正確性の向上を図りました。
「成果実現の態勢は、企業文化から始まります」とオーバービークは述べています。「従業員は、成果を理解し、どこで疑問を唱えられるかを知り、自分の裁量を信頼されていると感じる必要があります。その明確さによって、企業は業務の遂行方法についてより良い選択ができるようになるのです。」
成果実現の態勢を整えるギャップの解消
ヴァーテージの5段階診断では、リソース主導型から成果実現の態勢が整った企業への移行過程において、自社のビジネスが現在どの段階にあるのかを把握できます。また、各段階の中間に位置する状態も確認でき、次の段階へ進むために取り組むべき2~3つの具体的な改善策も明らかになります。
人事・人材テクノロジーを専門とする戦略・調査の独立系企業であるレモンの創業者兼マネージング・ディレクターであり、同レポートの寄稿者でもあるサラ・ホワイト氏は、「今回の調査から得られる最も重要な知見は、成果実現の態勢が整っている組織がごく一部に過ぎないという点ではありません。むしろ、大多数の組織が、業務の在り方における根本的な変化に直面しているという点です。どの企業も、将来の運営モデルを今の時点で完全に確立する必要はありません。重要なのは、どこに課題があるかを理解し、計画的に変革を始めていくことです」と述べています。
自社の現状の把握と必要な改善点の確認には、こちらからレポートをダウンロードいただき、成果実現の態勢に対する5段階診断をご利用ください。
次回のヴァーテージによるレポートでは、AIがエントリー・レベルの業務、学習、キャリア形成、そして人間とAI間の連携を再構築していく中で、組織はいかにして人間ならではの強みを守っていくことができるかについて検討していきます。
ヴァーテージについて
ヴァーテージでは、業務の遂行方法を一新する「増幅エンジン」となることをビジョンとしています。専門性の高い人材とAIを最適な形で結びつけることにより、インテリジェンスの時代において、人々や企業がより迅速に行動し、より広い視野で考え、一歩先を行けるよう支援することを目指しています。数十年にわたる人材に関する専門知識、企業水準のガバナンス体制、そして80か国にまたがる150万人のスペシャリストたちからなるグローバル・コミュニティーを基盤に、企業が人材や成果実現にまつわる課題を、より迅速かつ的確に、より高い管理性をもって解決できるよう支援しています。ヴァーテージの総請求額は100億ドルに上り、当社では、知見を具体的な行動へと転換し、あらゆる取り組みを今後の発展に向けた原動力とすることを目指しています。
研究方法論
オピニウム・リサーチは、2026年7月6日から24日にかけて、米国、英国、アイルランド、オーストラリア、インド、ベルギー、およびオランダにおいて、企業の意思決定者800人と有期契約労働者1,200人を対象に、15分間のオンライン調査を実施しました。意思決定者は、経営幹部の役職に就いているか、調達またはテクノロジーに関する意思決定の責任を担っており、かつ従業員数が1,000人以上(米国では2,000人以上)の企業に勤務している個人を対象としました。また、同調査では、ヴァーテージの顧客企業で、調達、テクノロジー、人材戦略、変革、または主要プロジェクトの遂行を担う、あるいはその意思決定に関与する上級意思決定者10人を対象に、45分間の詳細なインタビューを実施しました。
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