グッドデザイン賞を主催するJDP、「2024年度フォーカス・イシュー」を公開
公益財団法人日本デザイン振興会
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オードリー・タン氏、入山章栄氏 などのスペシャルインタビュー掲載
〜3月13日(木)から5月6日(火)まで「はじめの一歩から ひろがるデザイン展」を開催〜
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公益財団法人日本デザイン振興会(所在地:東京都港区、以下JDP)は、2025年2月25日 (火)に「2024年度フォーカス・イシュー」を発表しました。2024年度フォーカス・イシューのテーマは、「はじめの一歩から ひろがるデザイン」です。
グッドデザイン賞は1957年から続く日本を代表する世界的なデザイン賞として、シンボルマークの「Gマーク」を通じて広く知られています。グッドデザイン賞の重要な役割の一つに、次なる社会に向けた可能性や課題の発見があります。グッドデザイン賞の審査を通じて、デザインの新たな可能性を考え、提言する活動が「フォーカス・イシュー」で、2015年の開始から今年で10年目となります。
今回公開した「2024年度フォーカス・イシュー」は全44ページのレポート(PDF)としてまとめられグッドデザイン賞ウェブサイトに掲載するほか、印刷版を冊子として配布します。
2024年度フォーカス・イシューは、グッドデザイン賞審査委員長の齋藤精一氏、副委員長の倉本仁氏、永山祐子氏の3名がディレクターを務め、外部有識者として、中村寛氏、太田直樹氏、林亜季氏の3名がリサーチャーとして参加しました。この6名が今回のテーマである「はじめの一歩から ひろがるデザイン」に焦点を当て、6つの提言とそれに紐づくグッドデザイン賞受賞事例を紹介しています。
また、リサーチャー3名による、オードリー・タン氏(元台湾デジタル大臣)、アルトゥーロ・エスコバル氏(人類学者・ノースカロライナ大学チャペルヒル校名誉教授)、入山章栄氏(早稲田大学大学院経営管理研究科教授)との特別対談も掲載しています。
今回のフォーカス・イシューでは、読者が自分なりの一歩を踏み出すことを後押しするために、諸課題に対するデザインを通じた解決のヒントを提示するとともに、今後の社会の進むべき方向について提言を行っています。
<2024年度フォーカス・イシュー>
発表日:2025年2月25日(火)
公開サイト:
・グッドデザイン賞ウェブサイト(ドットジーグッドデザインジャーナル)
https://journal.g-mark.org/posts/focusedissues2024_003
・フォーカス・イシュー全文(PDF)
https://archive.jidp.or.jp/focusedissues/gda_focused_issues_report2024.pdf
テーマ名:「はじめの一歩から ひろがるデザイン」
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昨年度のテーマ「勇気と有機のあるデザイン」は、“結果“に至る一段落前の“思考“や“活動“に着目するものでした。2024年度のテーマでは、そのさらに前段階にある “源流“に光を当てたい、そんな思いから生まれたのが「はじめの一歩から ひろがるデザイン」です。
マーケット主導で「大きなニーズがあるから」ではなく、組織や地域の中の小さな個人の熱量に突き動かされた「はじめの一歩」から、社会を大きく変革するデザインが生まれていく。2024年度のグッドデザイン賞では、そんな最小規模の兆しから始まるデザインによって、「自分」を主語に、自分の言葉で背景やプロセス開発秘話をナラティブとして語っているデザインが多くありました。こうしたデザインを来年度以降により一層増やしていくために「はじめの一歩」という言葉が掲げられました。
2024年度6つの提言:
【提言1】個人の熱量と能力(コンピテンシー)から始まるデザインに目を向ける - 齋藤精一
【提言2】あらゆる自然環境や動植物への敬意を育む - 倉本仁
【提言3】「巻き込み力」と「巻き込まれ力」を駆動力にする - 永山祐子
【提言4】柔らかなビジョンのもと、小さな挑戦を連鎖させる - 太田直樹
【提言5】内なるクリエイティヴィティともに、自然―文化―経済(nature-culture-economy)のエコシステムを考える - 中村寛
【提言6】「アイデンティティ」を疑うことから始める - 林亜季
スペシャルインタビュー企画:
リサーチャー3名と各界の有識者との対談を掲載しています。(敬称略)
・オードリー・タン × 太田直樹
「多元性」から考える、協働と共創のデザイン
(オードリー・タン プロフィール)
元台湾デジタル大臣(内閣大臣)。1981年、台湾台北市生まれ。蔡英文政権下で、史上最年少の35歳で行政院(内閣)デジタル大臣に任命され、オープンガバメント、社会イノベーション、 各部署を横断した若者の参画などを主導した。
・アルトゥーロ・エスコバル × 中村寛
「プルリバース(多元世界)」から考える、デザインの「脱植民地化」
(アルトゥーロ・エスコバル プロフィール)
1951年、コロンビア生まれの人類学者。米国 ノースカロライナ大学チャペルヒル校名誉教授。コロンビア、カリのバジェ大学環境科学博士課程兼任教授。
・入山章栄 × 林亜季
イノベーションを後押しする「暗黙知の形式化」としてのデザイン
(入山章栄 プロフィール)
早稲田大学大学院経営管理研究科(ビジネススクール)教授。専門は経営学。国際的な主要経営学術誌に多く論文を発表している。著書の 『ビジネススクールでは学べない世界最先端 の経営学』、『世界標準の経営理論』はベストセラーとなっている。
<フォーカス・イシュー・ディレクター>
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齋藤 精一
クリエイティブディレクター パノラマティクス 主宰 2024年度グッドデザイン賞審査委員長
建築デザインをコロンビア大学建築学科で学び、2006年、株式会社ライゾマティクス(現:株式会社アブストラクトエンジン)を設立。2020年に地域デザイン、観光、DX等を手がけるデザインコレクティブ「パノラマティクス」を結成。2023年よりグッドデザイン賞審査委員長。株式会社アブストラクトエンジン代表取締役。2025年大阪・関西万博EXPO共創プログラムディレクター。
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倉本 仁
プロダクトデザイナー JIN KURAMOTO STUDIO代表取締役
2024年度グッドデザイン賞審査副委員長
1976年生まれ。家電メーカー勤務を経て、2008年 JIN KURAMOTOSTUDIO を設立。プロジェクトのコンセプトやストーリーを明快な造形表現で伝えるアプローチで家具、家電製品、アイウェアから自動車まで多彩なジャンルのデザイン開発に携わる。iF Design Award、GoodDesign賞、Red Dot Design Awardなど受賞多数。金沢美術工芸大学客員教授、武蔵野美術大学、東京藝術大学非常勤講師。
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永山 祐子
建築家 有限会社永山祐子建築設計 取締役 2024年度グッドデザイン賞審査副委員長
1975年、東京生まれ。青木淳建築計画事務所を経て2002年永山祐子建築設計設立。主な仕事に「豊島横尾館」「ドバイ国際博覧会日本館」「東急歌舞伎町タワー」など。JIA 新人賞(2014)、山梨県建築文化賞、東京建築賞優秀賞(2018)、照明デザイン賞最優秀賞(2021)、WAF Highly Commended(2022)、IFデザイン賞(2023)など。現在、2025年大阪・関西万博で2つのパビリオン、パナソニック『ノモの国』とウーマンズパビリオン、TOKYO TORCH Torch Towerなどが進行中。
<フォーカス・イシュー・リサーチャー>
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太田 直樹
共創パートナー 株式会社 New Stories代表取締役社長
2014年まで、ボストンコンサルティングの経営メンバーとして、アジアのテクノロジーグループを統括。2015年から17年まで、総務大臣補佐官として、デジタル戦略と地方創生の政策策定に従事。2018年にNewStoriesを立ち上げ、デジタルに関する専門知識と官民のネットワークを活かし、未来の価値を創造する仕事をしている。Code for Japanなど、テクノロジーを活用するコミュニティづくりを支援。
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中村 寛
人類学者 多摩美術大学教授、アトリエ・アンソロポロジー代表 KESIKI Inc.デザイン人類学者
文化人類学者。デザイン人類学者。多摩美術大学リベラルアーツセンター教授。アトリエ・アンソロポロジー合同会社代表。KESIKI Inc.でInsight Design担当。「周縁」における暴力や脱暴力のソーシャル・デザインといった研究テーマに取り組む一方、様々な企業、デザイナー、経営者と社会実装を行う。多摩美術大学では、サーキュラー・オフィスやTama Design UniversityのDivision of Design Anthropologyをリード。著書に『アメリカの〈周縁〉をあるく―旅する人類学』(平凡社、2021)、『残響のハーレム―ストリートに生きるムスリムたちの声』(共和国、2015)など。
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林 亜季
編集者/経営者 株式会社ブランドジャーナリズム代表取締役
ビジネスマガジン『Ambitions』編集長
2009年、朝日新聞社に記者として入社。2017年、ハフポスト日本版チーフ・クリエイティブ・ディレクターに就任。翌年、Forbes JAPAN Web編集長に就任。2020年、株式会社アルファドライブへ。同社執行役員統括編集長、NewsPicks for Business取締役などを務めた。2022年、株式会社ブランドジャーナリズム設立、代表取締役に就任。同年、イノベーターズマガジンAmbitionsを創刊、編集長を務める。
<関連展示>
東京ミッドタウン・デザインハブ第113回企画展
「はじめの一歩から ひろがるデザイン展 - グッドデザイン賞2024フォーカス・イシュー -」
紹介サイト:
https://www.designhub.jp/exhibitions/fi2024
会期:2025年3月13日(木)~5月6日(火) 11:00-19:00 会期中無休・入場無料
会場:東京ミッドタウン・デザインハブ(東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー5F)
主催:東京ミッドタウン・デザインハブ
企画:公益財団法人日本デザイン振興会、designing
グラフィックデザイン:平山みな美、澤田智穂
空間デザイン:西尾健史
<関連イベント>
オープニングイベント「デザイン組織からひろげる、はじめの一歩」
日時:3月17日(月)18:00-19:10
お申し込み:
https://gda-focusedissues0317.peatix.com
登壇者:(敬称略)
・臼井重雄(パナソニック ホールディングス株式会社 執行役員 デザイン担当)
・堀切和久 (富士フイルムホールディングス株式会社 執行役員 デザインセンター長 |
2024年度グッドデザイン賞審査委員)
・齋藤精一 (パノラマティクス主宰 | 2024年度グッドデザイン賞審査委員長)
特別トークセッションとして、先進的な組織づくりのあり方、デザインを中心としたカルチャー醸成のしかたとともに、今の日本企業はどうすれば「はじめの一歩」を踏み出すことができるのかをお話していただきます。
本件に関するお問合わせ先
公益財団法人日本デザイン振興会 広報窓口
E-mail:press@jidp.or.jp
関連リンク
フォーカス・イシュー全文(PDF)
https://archive.jidp.or.jp/focusedissues/gda_focused_issues_report2024.pdf
ドットジーグッドデザインジャーナル
https://journal.g-mark.org/posts/focusedissues2024_003
グッドデザイン賞サイト
https://www.g-mark.org/
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記事提供:Digital PR Platform