若者たちの足が、再び新潟・古町へ向かう。
──古着カルチャーが生む新たな賑わい
新潟県

「モノ」ではなく「体験」を求め、全国から集まる街
新潟県は、日本屈指の繊維産地として知られ、ニット製男子・女子セーターの出荷額は全国1位を誇るなど、服づくりの文化が深く根付いています。こうした背景を持つ新潟で、2026年7月17日に「NAMICS presents TGC NIIGATA 2026 by TOKYO GIRLS COLLECTION」が開催され、学生が伝統着物をリメイクしたプロジェクトが披露されるなど、地域の伝統と若者の創造性が交わる場面が見られました。
そして今、新潟市内で若者たちの注目を集める街があります。昭和期から新潟の中心街として栄え、飲食・商店・文化が集積し、親しまれてきた古町エリアです。一時は郊外化や生活動線の変化により若者離れが進み、かつての賑わいが影を潜めていました。しかし近年、古町には再び若者の姿が増え、街の空気も少しずつ変わり始めています。
本ニュースレターでは、古町で育まれる古着カルチャーに焦点を当て、ストリートとしての古町の現在地を紹介します。
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©新潟県ポータルサイト「新潟のつかいかた」 howtoniigata.jp
■広がるファッションリユース市場 新潟・古町でも“古着店めぐり”の動きが生まれる
古着を含むファッションリユース市場への関心が高まっています。矢野経済研究所の推計によると、2023年の国内ファッションリユース市場は小売金額ベースで1兆1,500億円、前年比113.9%となり、フリマアプリの普及や古着ブーム、環境意識の高まりなどを背景に拡大しています。
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古着は、いまや“安く買う服”にとどまらず、人と被らない一点物としての魅力や、年代・素材・風合いに宿る背景を楽しめるファッションとして、若者の間でも存在感を高めています。
こうした流れの中、新潟市・古町は全国から人が集まる古着の街として注目されており、古着店を巡って自分らしい一着を探す若者の姿が多く見られます。
■なぜ古町に古着好きが集まるのか?支え合うことで生まれる信頼
古町エリアでも門前町となる上古町商店街では、この5年で古着店やヴィンテージショップが増え、古着好きが集まる場所として存在感を高めています。新潟市上古町商店街振興組合の副理事長・金澤李花子さんは、「若い人が店を始めやすい家賃の安さもありますが、古着店が並ぶことで“古町へ行く”という行動が生まれている」と話します。
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火付け役となったのは、10年前にオープンした「ONE DAY STORE NIIGATA」。金澤さんは「手頃でセンスのいい海外古着が高校生から30代に広がった」と振り返ります。近くに専門学校が複数あり、学生が多いことも、街の若返りにつながっているそう。
さらに、「チェーン店が少なく、店主の顔が見えるのも魅力」と語ります。加えて、「喫茶店が別の喫茶店を、古着屋が別の古着屋を紹介するなど、同業種同士が支え合って地域の魅力や信頼をつくっている」と、古町ならではの個性を強調します。
■古着は“人に会いに行く”体験──古町が若者を魅了する理由
古町で広がる“古着店めぐり”の魅力は、服を買うだけではありません。店主との会話を楽しみながら自分に合う一点物と出会う――その体験自体が、若者を惹きつけています。
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新潟市中央区古町の古着店「THIS MAN VINTAGE CLOTHING」のオーナー・大野さんは、古着の魅力を 「一点物なので、人と被らない。宝探しみたいな感覚」と表現します。県外から訪れる人については、「シンプルに言えば、“人に会いに来る”です。白いシャツは東京にも新潟にもあるかもしれない。でも古町で出会える人は古町にしかいない。“この人から買いたい”という方が多いんです」と話します。
さらに、古着に詰まったカルチャーや歴史についても、「ある意味“小説を読む”ような体験にも近い」と語ります。古着をきっかけに、知識や価値観、人とのつながりが生まれていることがうかがえます。
©新潟県ポータルサイト「新潟のつかいかた」 howtoniigata.jp
■繊維の伝統と産業が息づく新潟
新潟県は、日本屈指の繊維産地として発展してきました。十日町や小千谷に代表される着物・織物の産地をはじめ、県内各地で繊維産業が根付き、ニット製男子・女子セーターの出荷額は全国1位を誇ります。
県内には服づくりを学べるファッション系の学校もあり、産地の技術を次世代へつなぐ環境が整っています。こうした基盤が若い世代の創作活動を支え、地域のものづくり文化を育ててきました。産地としての歴史と教育の蓄積、そして、地域の人たちの信頼と支え合いが新潟のファッションシーンやカルチャーの厚みを形づくっています。




記事提供:Digital PR Platform