【司法書士ライタス綜合事務所_第2回】緊急警告:闇金の新たな手口「債務者利用型」取り立ての危険性を公開
司法書士法人ライタス綜合事務所
司法書士法人ライタス綜合事務所(所在地:神奈川県横浜市、代表司法書士:伊藤 威)は、2024年12月25日に闇金業者による新たな取り立て手法と、その社会的リスクに関する調査レポート「闇金取り立ての悪質化と犯罪の連鎖」を公開いたしました。
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「債務者利用型」取り立ての危険性
◆本レポートのポイント
・闇金による「債務者利用型」取り立ての実態と危険性
・SNSを活用した新手の勧誘手法の分析
・闇金と組織犯罪の関連性の解明
・被害の連鎖を防ぐための具体的対策
◆調査結果(要約)
・債務者を他の債務者への取り立てに利用するケースが急増
・支払い免除を餌に取り立てへの加担を強要
・SNSと秘匿性の高いアプリを駆使した巧妙な勧誘の拡大
・組織犯罪との手口の類似性が明らかに
・被害者が加害者に転じるリスクが増大
【はじめに】
2024年は特に「闇バイト問題」に端を発する諸問題が顕在化した一年でしたが、同様に闇金業者の取り立て手法もまた著しく巧妙化しています。特に警戒すべきは、債務者を他の債務者への取り立てに利用する「債務者利用型」と呼ばれる新手の手口です。
つまり被害者が加害者となり、より深刻な犯罪に巻き込まれるケースが増加しているのです。本リリースでは、そうした「現場の最前線から見えたもの」を公共の利益に資するべく、注意喚起の観点から解説してまいります。
■新たな取り立て手法の実態
弊所に寄せられる相談から、闇金業者による取り立ての手口が大きく変化していることが判明しました。従来の直接的な取り立てから、より巧妙で悪質な手法へと進化しているのです。
<債務者を利用した悪質な取り立て>
昨今の闇金業者は、警察の取り締まりを避けるため、自らが直接取り立てを行うのではなく、債務者を利用する新たな方法を編み出しています。
その手口が非常に巧妙で、危険性・悪質性が特に高い事案となってきています。言い換えれば「気が付かないうちに被害者が加害者になってしまう可能性」をはらんでいることは、広く周知されるべき事柄と言えるでしょう。
弊所に寄せられた相談の中から、いくつか具体的な手口をご紹介します。
闇金業者はまず、支払いに困っている債務者に対して、取り立てに加担するよう誘いをかけます。「1回分の支払いを免除してあげる」「回収額の半分を支払う」といった条件を提示するのが典型例です。
闇金の債務者は、そのほとんどが経済的・精神的に追い詰められた方です。債務者は闇金業者からの指示を断ることができず、結果として他の債務者への取り立てに無理矢理加担させられてしまいます。
取り立てへの参加を強いられた債務者は、以下のような嫌がらせを実行するよう指示されます。
・他の債務者の自宅を訪問し、建物の外観や玄関を撮影
・住居周辺に、闇金業者からの借金を示唆する貼り紙を貼付
・建物への落書きなど、威圧的な嫌がらせ行為
闇金業者は自らの手は決して汚さず、被害者を使ってこうした卑劣な脅迫行為を行います。昨今世間を騒がせている闇バイトとも共通する特徴です。
<SNSを使った新手の勧誘手口>
SNS上での闇金被害は、手口が巧妙であり、被害も非常に深刻なため、従来の手法とは比較にならないほど危険性が増しています。
被害者の多くは、気軽に闇金業者を利用し「何かあっても簡単に解決できる」と安易に考えてしまいます。しかし、実際には専門家の介入なしでは解決が難しいケースがほとんどです。
以下は、近年弊所への相談件数が増加している、SNSを使った闇金業者の手口です。どのように債務者を絡め取るのか、3つの段階に分けて詳しく解説します。
【第1段階】SNSを通じて接触
昨今の闇金業者はSNSで精力的に営業しており、経済的に追い詰められた方の懐に巧みに入り込みます。InstagramやX(旧Twitter)への広告の出稿や、ダイレクトメッセージを利用して勧誘を行い、善意を装って近付くのが特徴です。
経済的に困窮している方にとって「ブラックOK」「即日融資」「審査なし」といった文言は、一見すると救いの手に見えます。甘い誘いで集客を行い、徐々に被害者を追い込むのです。
闇金業者の営業スタイルとして特徴的なのが、LINEやSignal、Telegramといったメッセージアプリでのやりとりを求められることです。特に、SignalとTelegramは秘匿性が高く、違法業者が好んで利用します。
こうしたアプリでのやり取りは証拠として残りにくく、警察など第三者への情報の提供が難しくなります。
【第2段階】個人情報を収集して逃げられなくする
被害者と接触した闇金業者は、次に個人情報の収集を開始します。要求される個人情報は、以下のように様々です。
・家族や知人の連絡先
・スマートフォンの電話帳データ
・身分証明書と顔が写った写真
・被害者の羞恥心を害する性的な画像
集められた情報は、脅迫のための材料として利用されることになります。
闇金業者の個人情報収集の特徴は、被害者の生活基盤そのものを危険に晒すほど徹底的に行われることです。最初は契約に必要な要項として、丁寧な対応で基本的な情報を聞き出しますが、その後要求をエスカレートさせていきます。
【第3段階】脅迫とマインドコントロール
被害者が逃げられないよう情報収集を完了させると、次の段階は集めた個人情報を利用した債務者の支配です。
当初の物腰柔らかな対応とは一転し、荒々しい口調で「返済が遅れれば身分証の写真を公開する」「家族や勤務先に連絡する」などと脅迫を行います。
さらに危険なのは、本レポートで取り上げている「他の債務者への取り立てに加担させられる」ケースです。被害者は知らないうちに加害者としての立場に追い込まれ、刑事責任を問われるリスクを負うことになるのです。
<「闇金業者と組織犯罪」の結びつき>
近年、闇金業者の手口は組織犯罪との共通点が多く見られるようになっています。
・SNSを使った匿名での勧誘
・秘匿性の高いアプリを使用した連絡
・個人情報を握って被害者を支配
・被害者を加害者に転換させる手法
闇金業者から脅迫されて闇バイトへの参加を強制されるケースも報告されており、裏で密接に繋がっている可能性も懸念されています。
■被害を防ぐために
闇金業者の被害を防ぐためには、日頃から怪しい相手と接触しないよう警戒し、何かあった場合には適切に対応することが大切です。
要注意!以下のような兆候が見られたら警戒してください
・SNSの広告で「即日融資」「審査なし」などとうたい勧誘している
・SignalやTelegramでやりとりすることを求める
・家族や友人情報など明らかに過剰な個人情報の提供を要求する
・法外な金利や返済条件を提示する
こうした特徴に当てはまる業者やアカウントは、闇金業者やそれに類する違法業者の可能性が高いです。
<「おかしいな?」と感じたら>
SNSを利用していて、前述の特徴に該当したり、それに近い不審点がある場合は、絶対に個人情報を渡してはいけません。情報を伝える前であれば、早々にブロックして一切連絡を取らないようにするのが最も安全です。
万が一住所や電話番号などを渡してしまった場合、個人での解決は難しく、危険も伴います。周囲の人や、闇金に対処できる司法書士などの専門家に早めに相談することをおすすめします。
【さいごに】
闇金業者の手口は卑劣かつ巧妙に進化しており、被害者を加害者に変える危険性をはらんでいます。被害が深刻化するのを防ぎ、他の誰かを傷付けないためにも、早期対処が不可欠です。
ライタス綜合事務所は今後も、継続的な調査と情報提供を通じて、被害の予防と解決に取り組んでまいります。
■「司法書士法人ライタス綜合事務所」の概要
「司法書士法人ライタス綜合事務所」は、司法書士歴30年以上の経験・実績を基に、闇金(違法金融)督促停止交渉・任意整理・個人再生・自己破産などあなたが抱えるトラブルに迅速に対応する司法書士法人です(司法書士業務の範囲内に限る)。
どの手続きが良いか分からない場合、ご依頼者様の状況を鑑みてご提案しますのでご安心ください。
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