2026年02月19日
今回のニュースのポイント
・顧客の特殊性:顧客が「国(防衛省)」のみという一社限定の市場であり、景気に左右されないが拡大も難しい
・利益構造:原価に一定の利益を上乗せする方式が一般的で、効率化による大幅な利益増が狙いにくい
・輸出の課題:防衛装備移転三原則による厳しい制約があり、国際市場での競争力確保が急務となっている
本日2月18日、第2次高市内閣が発足し、防衛力の抜本的強化が再び国会の主要テーマとなります。巨額の予算が投じられる中、期待されているのが「防衛産業の成長産業化」です。これまで「国内専用」の性格が強かったこの分野を、日本の技術力を活かした外貨を稼ぐ産業に変えられるのか。そこには一般的な製造業とは全く異なる特有のハードルが存在します。
まず、防衛産業の最大の特徴は「お客様が一人しかいない」という点です。これを近所の商店に例えるなら、特定の1軒の家(国)だけに商品を納める契約をしている状態です。景気が悪くなっても注文がゼロになることはありませんが、逆に「他のお客さんにも売って商売を広げる」という自由が、安全保障上の理由から厳しく制限されてきました。
次に、儲けの仕組みも特殊です。多くの製品は、かかったコストに数%の利益を上乗せする「原価計算方式」で価格が決まります。企業が努力してコストを削減しても、それがそのまま価格の引き下げに繋がり、企業の利益が増えにくい構造になっています。そのため、最新技術への投資が必要な一方で、民間ビジネスのような「爆発的なヒットによる高利益」は得にくいのが実情です。
政府は現在、こうした状況を打破するため、利益率の算定基準を見直したり、「防衛装備移転三原則」の運用指針を緩和して海外への輸出を後押ししたりしています。しかし、国際市場には既に巨大な海外メーカーが君臨しており、日本の技術が「高性能だが高価格」という壁をどう乗り越えるかが課題です。
防衛産業を単なる「防衛費の受け皿」ではなく、日本の雇用や技術革新を牽引する産業に育てられるのか。今回の国会では、企業の参入意欲を高めるための具体的な制度支援がどこまで踏み込んで議論されるかが注目されます。(編集担当:エコノミックニュース編集部)
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記事提供:EconomicNews
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