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AI導入、5年で11%から75%へ急増。財務省特別調査でみる業務効率化の実態

2026年03月12日

生成AIで年間6万時間削減の事例も。大企業の89%が...

今回のニュースのポイント

・財務省が2025年12月から2026年1月にかけて全国の法人約1,100社を対象に行った「地域におけるAI活用を巡る現状(特別調査)」によると、AIを活用している企業の割合は75.3%に達しました。2019年時点の11.1%から大幅に上昇しています。

・AI活用の効果として、企業の91%が「業務時間の削減」を挙げた一方、「必要人員の減少」は28%に留まりました。人員削減効果は現時点では限定的であるとの見方が示されています。

・主な利用領域は文書作成、情報収集、社内問い合わせ対応など。削減された時間の約6割は、不足していた他業務や高付加価値業務へ再配分されている実態が報告されています。

 ホワイトカラー業務を中心に、生成AI(ジェネレーティブAI)による業務プロセス変革が加速しています。財務省が2025年12月から2026年1月にかけて全国の法人約1,100社を対象に行った「地域におけるAI活用を巡る現状(特別調査)」によると、AIを活用している企業の割合は75.3%と、約5年前の11.1%から急増しました。企業規模別では、大企業で89.4%、中堅企業で66.2%、中小企業でも65.4%に達しており、組織規模を問わず導入が普及している実態が明らかになりました。

 効率化の具体的な内容としては、会議録の自動作成やメールの要約、社内マニュアルの問い合わせ対応(チャットボット)などのバックオフィス業務が中心です。一部の組織では、AIによる代替で年間6万時間の労働時間削減を見込む事例も報じられています。また、パーソル総合研究所の「生成AIとはたらき方に関する実態調査」でも、タスク単位で平均16.7%の時間削減効果が示されており、ルーティンワークの圧縮が定量的に確認されています。

 一方で、AI導入が即座に人員削減に直結しているわけではありません。前述の財務省調査において、AI活用企業の91%が業務時間の削減を報告したものの、必要人員が減少したと回答した企業は28%に留まりました。削減された時間の使途に関する分析では、その6割以上が「慢性的に不足していた他業務」や「より高度な判断を要する業務」へ再配分されている実態が示されています。

 政府や専門家のレポートでは、AIによる効率化は単なるコスト削減手段ではなく、人手不足を背景とした「労働力の再配置」や、従業員の「リスキリング(学び直し)」を促進する側面が強いとされています。バックオフィス部門におけるRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)と生成AIの組み合わせによる自動化は、今後もワークフローの再設計を促す主要な要因となる見通しです。

 財務省調査が示すように、2026年時点で4社に3社がAIを活用するフェーズに移行したことで、今後は「導入の有無」ではなく、削減した時間をいかに戦略的な領域へ投資できるかという「活用の質」が、各企業の生産性を左右する焦点となります。(編集担当:エコノミックニュース編集部)

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