2015年06月09日
ロンドン
(ビジネスワイヤ) -- IBC2015イノベーション・アワードの最終選考リストには、今日の放送・電子メディア業界のあらゆる関係者に関わる重要な問題が反映されています。最終選考に残ったプロジェクトは、コンテンツの効率的な地域対応、コラボレーションによる制作、視聴者との緊密な関係作りのための新しい方法などです。
IBCイノベーション・アワードは、最新技術を実際の用途に活用しているプロジェクトが受賞対象となる点が特色です。9月に登壇する最終候補10社は、共同プロジェクトのエンドユーザーであり、明確な目標を掲げ、最良の技術パートナーを結集した上で、革新的な思考から成果を引き出している放送事業者、メディア企業、サービス提供者です。
審査員団長を務めるマイケル・ラムリーは、次のように述べています。「IBCイノベーション・アワードが特別な価値を持つ賞であることが世界中のメディア企業に認められ、年々応募件数が増えています。世界最大級の放送事業者からスポーツ連盟に至る多様な企業が名を連ねる今年の最終選考リストも、これまでにない高い水準のものと言えるでしょう。」
ラムリーは、次のようにも述べています。「最終候補プロジェクトの技術パートナーは幅広い業種にわたっており、地域もさまざまです。中には、ラテンアメリカの放送事業者が、インド企業の開発したソフトウエアを利用し、そのソフトウエアがスペインからの通信プラットフォームを使用するという例もあります。数百件の応募の中から厳正な審査を経てわずか10社の最終候補に絞り込まれました。IBCで日曜日の晩に受賞者が発表される瞬間をとても楽しみにしています。」
IBCイノベーション・アワードには、コンテンツ制作、コンテンツ管理、コンテンツ配信の3つのカテゴリーがあり、各カテゴリーで最も優れた技術利用事例に賞が与えられます。本日発表されたのは各カテゴリーの最終選考リストです。受賞者は9月13日日曜日の18時30分から行われるIBCアワード授賞式の場で発表されます。RAIオーディトリアムで開催される授賞式は入場無料で、IBCの参加者全員が招待されます。
コンテンツ制作
コンテンツ制作のカテゴリーで最も革新的なプロジェクトに授与される賞を巡って競い合っているのは、ソーシャルメディア、ローカルラジオ、スポーツ審判の分野における3つのプロジェクトです。1つ目の候補は英国のチャンネル4と、その視聴者コンテスト番組「The Singer Takes it All」です。この番組はすべてアプリをベースに行われ、出場者はカラオケをバックに歌を歌ってオーディションを受け、放送中のリアルタイムの投票で勝者が決まります。賢いアイデアでテレビ生放送の臨場感を再現し、ユーザーを惹き付けています。技術パートナーはチャンク・デジタル、選挙制度改革協会、エンデモル、テクトニック・インタラクティブです。
ViLoR(仮想地方ラジオ)は、英国の諸地域に向けたサービスを刷新するためのBBCのプロジェクトで、地元志向のコンテンツを維持しつつ、革新的な技術を利用して設備コストを75%削減することを目指したものです。40のBBC系列地方ラジオ局それぞれが独自のクリエイティブ・チームを持ちながら、そのすべてが一元化された共通の設備を使用します。サービスとしての放送技術を大規模展開する初の事例とされています。プロジェクトの大部分が社内で開発されたもので、エイトス、ブロードキャスト・バイオニクス、シスコ、コムレックス、EMコンピューターズ、EMC2、グレンサウンド・エレクトロニクス、HP、IMIモバイル、Mayah、マイクロソフト、オラクル、Scisys、Technica del Arte、テロス・アクシア、ヴイエムウェア、ボーダフォン、Vortexといった多数のサプライヤーから調達したスキルや機器が使用されました。
全米バスケットボール協会(NBA)は、世界で最も評価の高いスポーツリーグ組織となるという使命の一環として、ニュージャージー州シラキュースに集中放送施設を置いています。このたび、ソフトウエア定義ネットワークで管理する強力な再生センターを増設し、審判員がプレーを見直して判定を行うための環境を整備しました。最大15のゲームをそれぞれ9のカメラアングルで同時に映し出し、計144のフィードを配信できると同時に、審判員が適切な判定を迅速に下す作業に集中しやすいようにしています。シスコ、Evertz、サムスン、システムズ・グループ、Zayoが技術面で協力しました。
コンテンツ管理
最も革新的なコンテンツ管理プロジェクトの最終選考に残ったのは、米国最大級の放送事業者のうちの2社で、それぞれIP接続とソフトウエア定義ビデオの先駆者です。ディズニー/ABCテレビジョン・グループは、40および100ギガビット・イーサネットを使用してニューヨークの配信施設にコンテンツのリアルタイムIP配信システムを実装し、米国全土200以上の系列局向けに非圧縮HDの処理を行っています。技術提供はACビデオ・ソリューションズ、アリスタ、イマジン・コミュニケーションズ、システムズ・グループです。
ESPNも、IPの未来に目を向け、世界初の大規模な完全イーサネット接続の制作施設を開設しました。このデジタル・センター2は、5つの制作スタジオ、16の編集室、6の調整室を擁する施設で、米国でも特に人気の高いスポーツテレビ番組を制作しています。技術パートナーはアリスタ・ネットワークス、Evertz、Vizrtなどです。
授賞式会場までの移動距離が最も短い最終候補企業となるアムステルダムのSBSブロードキャスティングは、自社の放映する映画やドラマ・シリーズをより快適に視聴してもらえるようにする方法を模索してきました。劇的効果がありコントラストの高い音響を維持することが重要と認識したものの、その達成には、番組の途中にCMを挟むチャンネルでは特に音量の最適な調整方法が必要でした。最終的に、すべての工程を効率性の高い自動化されたワークフローで処理する必要がありました。結果的に、デルタ・シグマ・コンサルタンシー、ミネトンカ・オーディオ、Nugen Audioの技術を使用してアンカー・ベースで音量を正規化するワークフローを整備しました。
Dock10は、英国有数の効率の高い制作・ポストプロダクション集団として急成長した会社です。同社では常々、コラボレーションや遠隔作業を推進しており、制作チームがロケ現場やその他どこからでもポストプロダクション・ネットワークに接続できるようにする同社のフィールド・ドック(Field Dock)実装プロジェクトが、このカテゴリーの4つ目の最終候補にノミネートされました。Dock10の技術チームにアビッドおよびライムクラフトが協力しました。
コンテンツ配信
テレビについては多くの国がアナログ放送からの切り替えを済ませていますが、ラジオでの切り替えが進んでいる国はごくわずかです。数少ないそのような国の1つがノルウェーで、2017年にFMラジオ・ネットワークの運用を終了し、人口の99.5%をカバーするDAB+サービスに切り替える予定です。同国の放送伝送提供者Norkringが、Digitalradio Norge、NRK、P4 Radio Hele Norge、SBSディスカバリーといった放送会社各社を代表してプロジェクトを主導しています。技術提供は2WCom、Aldena、シスコ、GatesAir、Kathrein-Werke、NEC、ネットコム、ネット・インサイト、Relacom、サイト・サービス、スマートグリッド、スピナー、テレノール・サテライト・ブロードキャスティング、テルメック・ブロードキャスティングです。
AMCネットワークス・インターナショナルは、人気のテレビ・チャンネルをラテンアメリカに伝送する会社です。先日同社は、主としてスペイン語が話されているラテンアメリカの他地域向けとは別に、ポルトガル語が話されているブラジル向けにコンテンツをカスタマイズする必要があるという課題に直面しました。置き換えが必要なコンテンツは一部であるため、ブラジル向けフィードを別に用意する費用をかけるのではなく、置き換えコンテンツをクラウドに保存してロゴ入りつなぎ映像を使用して呼び出す洗練されたシステムが開発されました。このシステムにより、ニューヨークのAMC、スペインの再生パートナーであるテレフォニカ、ローカル衛星配信事業者スカイ・ブラジルの間でシームレスなワークフローが実現します。技術はAmagi Media Labsのものを使用しています。
西海岸の12大学連合の放送部門であるPac-12ネットワークスは、年に850件のスポーツ・イベントのテレビ生中継を行っています。すべてのイベントに対応するため、一般インターネット接続を使用して会場の現場スタッフとサンフランシスコにある3つの中央調整室を接続しています。トークバックや遠隔測定、そして2500km離れた会場からでも1コマ未満の待ち時間で遠隔測定データを送受信することを可能にする驚くべき技術は、インターネット2、ネビオン、T-Vipsの協力で開発されました。
授賞式
IBC2015アワード授賞式は、9月13日日曜日の18時30分からRAIセンターのオーディトリアムで開催されます。授賞式では、イノベーション・アワードのほか、各国の編集者やコンサルタントで構成されるイノベーション・アワードと同じ審査員団から授与される審査員賞の発表も行われます。
IBCが授与する最高の賞であるIBC国際栄誉賞も、特別功労賞、最優秀会議論文賞、展示デザイン賞と共に授賞式で発表されます。
華々しく行われる授賞式では、魅力あるドラマチックな映像も大画面で上映され、IBCの参加者全員が無料でお楽しみいただけます。
## 以上 ##
編集者への注記:
IBCについて
IBCは、娯楽とニュースのコンテンツの制作、管理、配信に関わる世界の専門職のための優れた年次イベントです。170カ国以上から5万5000人以上の 参加者を集めるIBCでは、評価の高い会議(査読あり)のほか、先進的サプライヤー1500社以上による最新の電子メディア技術の展示が行われ、ほかにない交流の機会も提供されます。
詳細については、www.ibc.orgをご覧ください。
IBC会議の詳細については、www.ibc.org/conferenceをご覧ください。
IBC展示会の詳細については、www.ibc.org/discovermoreをご覧ください。
IBCコンテンツ・エブリウェアの詳細については、www.ibcCE.orgをご覧ください。
IBC2015の日程:
会議: 2015年9月10~14日 展示会: 2015年9月11~15日原文はbusinesswire.comでご覧ください:http://www.businesswire.com/news/home/20150604005983/en/
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