日本最大の小・中学生『城郭』研究コンテスト 「第23回城の自由研究コンテスト」受賞者決定
公益財団法人日本城郭協会
公益財団法人日本城郭協会(理事長:小和田哲男)は、株式会社ワン・パブリッシング(取締役社長:松井謙介)と共催で教育事業の一つとして小学生・中学生を対象とした「第23回城の自由研究コンテスト」を開催しました。加藤理文当協会理事を審査員長とする審査会にて選定を行い、以下の皆さんを選出しました。
文部科学大臣賞 鈴木遼太さん(武蔵野市立千川小学校6年/東京都)
足立晴音さん(獨協埼玉中学校2年/埼玉県)
日本城郭協会賞 各務日乃さん(東京学芸大学附属世田谷小学校4年/東京都)
鵜飼壮さん(一宮市立萩原中学校1年/愛知県)
ワン・パブリッシング賞 吉武律さん(広島大学附属小学校2年/広島県)
中脇光翼さん(掛川市立西中学校3年/静岡県)
審査員特別賞 神崎宗士朗さん(薩摩川内市立川内小学校6年/鹿児島県)
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お城EXPO会場における表彰式
また、優秀賞・佳作として小学生6名中学生7名の受賞も決まりました。
表彰式は12月22日、パシフィコ横浜で開催された「お城EXPO2024」会場にて開催されました。
それぞれの作品名・受賞理由は以下の通りです。
文部科学大臣賞(小学生の部)
鈴木遼太さん(武蔵野市立千川小学校6年/東京都)
『続・「城地名」はどこにある?~“方角城地名”の謎~』
昨年の研究をさらに追及し、方角地名に絞ってその意味を探ったことと、今昔を比較して地名が付いた根拠を見つけ、規則性を見出したことを評価した。まとめ方も工夫が凝らされていた。
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文部科学大臣賞 鈴木遼太さん表彰
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鈴木遼太さん作品
文部科学大臣賞(中学生の部)
足立晴音さん(獨協埼玉中学校2年/埼玉県)
『道庭城の謎は本の中』
継続研究中のテーマだが、新しい切り口で仮説を立て、調べ方を変えてきた点を評価した。「側高神社」「高城氏」「香取海」との関係もしっかり調べることが出来ている。地道な積み重ねの中で、過去帳から行きついた「道庭御前」という新しい手掛かりを、次に生かして欲しい。
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文部科学大臣賞 足立晴音さん表彰
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足立晴音さん作品
日本城郭協会賞(小学生の部)
各務日乃さん(東京学芸大学附属世田谷小学校4年/東京都)
『世田谷城防衛ライン その内側を通る滝坂道?そんなはずはない!
滝坂道「新説」を立てる』
疑問を持ち、仮説をたて、それを検証する手順が良くできていた。現地調査を実施し、新たな疑問を見出し、さらに検証している点が評価される。まとめ方、特に文章が的確で作品としての完成度も高かった。
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日本城郭協会賞 各務日乃さん表彰
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各務日乃さん作品
日本城郭協会賞(中学生の部)
鵜飼壮さん(一宮市立萩原中学校1年/愛知県)
『城は狙われていたのか ~太平洋戦争の空襲で失われた城~』
『米軍に城は狙われたのか?』というテーマ設定と、それを検証していく過程が良い。調べ方は、非常に上手で、目的に向かって検証が進められている。最終的な結論は仮説と異なることとなったが、目の付け所を含め評価した。戦争と空襲に城という今までにないテーマに取り組んだ点や、米軍が本当に城を狙ったのかを追求していく過程で、なぜ残る城と焼けた城が出来たのかなど、城を通して戦争の悲惨さを考えさせることが出来た点も評価する。
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日本城郭協会賞 鵜飼壮さん表彰
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鵜飼壮さん作品
ワン・パブリッシング賞(小学生の部)
吉武律さん(広島大学附属小学校2年/広島県)
『ちく城名人へのだい一歩!!~れいわにちく城ブームをまきおこせ!!~』
自分の小学校を城にすると言う発想、自然災害・不審者から城(学校)を守るという小学生らしい視点がすばらしかった。ファイルとしてのまとめ方も見やすく、これが現代の小学生の感覚だということを教えられた。
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ワン・パブリッシング賞 吉武律さん表彰
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吉武律さん作品
ワン・パブリッシング賞(中学生の部)
中脇光翼さん(掛川市立西中学校3年/静岡県)
『歴史の痕跡から読み説く 掛川城の真の姿IV~よみがえる「四つの天守」~』
天守の姿の変化という課題に対し、絵図や図面を詳細に検証し比較することが出来た。さらに、年表、古文書、地震などから四つの天守を見出し、その違いを自分なりの考えでまとめることが出来ている。
レポートだけでなく、模造紙のまとめ方、天守のイラストも併せ、総合的に高評価された。
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ワン・パブリッシング賞 中脇光翼さん表彰
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中脇光翼さん作品
審査員特別賞(小学生の部)
神崎宗士朗さん(薩摩川内市立川内小学校6年/鹿児島県)
『シラス台地とお城の関係 ~何故シラス台地の城は崩れないのか?~』
生活体験の中で問題点を見つけ、独自の視点で実験し、実験だけで終わることなく、検証した結果を上手くまとめることが出来た。
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審査員特別賞 神崎宗士朗さん表彰
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神崎宗士朗さん作品
◆「城の自由研究コンテスト」開催概要
行事名称 「第23回城の自由研究コンテスト」
主催者 公益財団法人日本城郭協会/株式会社ワン・パブリッシング
後援 文部科学省 教育新聞社 読売KODOMO新聞 読売中高生新聞 城びと
協賛 童友社
目的 小・中学生の総合的な学習をふまえ、
地域のシンボルである「城」を探訪し、研究・調査・発表する中で
我が国の文化遺産についての理解を深める。
概要 全国の小学生、中学生から応募された城に関する自由研究の
優秀作品に対し、小学生の部と中学生の部それぞれに
文部科学大臣賞、日本城郭協会賞、ワン・パブリッシング賞、
優秀賞、佳作、団体賞(学校賞)を選出し、これを表彰する。
◆「第23回城の自由研究コンテスト」応募状況
今回の応募状況は33都府県から、175作品となりました。
内訳は小学生の部で個人応募55作品、団体応募6団体8作品の計63作品、中学生の部で個人応募27作品、団体応募12団体85作品の計112作品でした。
1次審査、2次審査を経て選出された小学生の部及び中学生の部でそれぞれ10作品に対して、11月に行われた最終審査では、各審査員の採点と評価で最高得点の作品それぞれに文部科学大臣賞、続く高得点の作品に主催者賞である日本城郭協会賞とワン・パブリッシング賞をそれぞれ選出し、その後、優秀賞、佳作を選出しました。なお、団体賞(学校賞)につきましては今年、該当団体はありませんでした。
◆「第23回城の自由研究コンテスト」審査員
加藤理文(協会理事・協会学術委員会副委員長・文学博士)
諏訪間順(協会評議員・小田原城天守閣館長)
柳下則久(青山学院大学特任教授)
萩原さちこ(協会理事・城郭ライター)
前田利久(清水国際高等学校校長)
星川武(株式会社ワン・パブリッシング 歴史群像編集長)
◆公益財団法人日本城郭協会
日本城郭協会は、昭和30年に設立後、昭和42年に文部省の認可を受け、「日本および世界各国の城郭に関する研究、調査、啓蒙を通じて、民族、歴史、風土に関する知識の普及を図り、もって教育、文化の発展に寄与すること」を目的として城郭関連団体で唯一の公益財団法人として活動しています。
主要な事業としては「日本100名城・続日本100名城」の認定とスタンプラリーの運営や「お城EXPO」「日本城郭検定」「城の自由研究コンテスト」の主催などを行っています。
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記事提供:@Press