LIXIL、視覚障がい者用誘導ブロックに新色を追加
2018年01月31日

株式会社LIXILは、東京大学分子細胞生物学研究所の伊藤啓准教授らと共同で、視力が低い方(ロービジョン者)にとって視覚障がい者用誘導ブロック(セラミック)が視認しやすく、さらに景観と調和しやすい色「クールイエロー」を開発した。
また、「クールイエロー」を舗装用床タイルの新商品「メトロポリスEX」の視覚障がい者用誘導ブロックに採用するほか、既発売商品「視覚障がい者用床タイル」、透水性ブロック「サンドロック」のカラーバリエーションにも追加し、2018年3月1日から全国で発売する。
濃い黄色のブロックではリスクが多い
現在、交通施設など高い安全性が求められる場所では、濃い黄色のブロックが普及していますが、それ以外の建築空間においては、周囲の路面と同じような色(白や黒、グレーの無彩色)のブロックや金属製の鋲のブロックが設置されることが多い。
これらはロービジョン者には視認しにくく、路面の凹みや排水溝と見間違えやすいなどのリスクがある。
ロービジョン者やバリアフリー専門家はすべての場所で濃い黄色のブロックの設置を求めているが、従来の黄色は非常に目立つため、景観を重視する建築家やデザイナーはなるべく使用を避けたいと考えることが多い。両者のニーズを満たすのは困難だった。
そこで、両者のニーズを満たす色を実現するため、黄色の中で色調を変えた様々な色を、ロービジョン者による検証試験により比較し、絞り込んだ。
この数種類の色の誘導用ブロックを退色や汚損の影響を調べるために実際に路面へ敷設し、長期検証による比較評価を実施した。視認性・記号性を確保しつつ、景観との調和も考慮した色調のクールイエローを開発、ユニバーサルデザインならびに景観との調和を重視する舗装床向けに提案していく。(慶尾六郎)
記事提供:障害者雇用インフォメーション|