埼玉でオリーブ農園も。農福連携をさらに進んだ形にする埼玉福興株式会社
2016年01月12日
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障がい者が働く第3の場とは
近年、新しい障がい者の働く場として農福連携が注目されている。そのもう1歩進んだ形がソーシャル・ファームである。日本の障がい者の働く場は通所・入所授産施設、小規模作業所と企業の2種類だが、欧州では第3の分野ソーシャル・エンタープライズ(社会企業)がある。
これは社会的な目的をビジネスの手法で行うもので、ソーシャル・ファームはその内のひとつ。障がい者、労働弱者に仕事を創出する、また支援を伴った雇用の機会を提供するビジネスである。
日本でソーシャル・ファームをめざす
その形を日本で実践しようとしているのが埼玉福興株式会社だ。1993年知的障がい者生活寮からスタート。1996年ソーシャル・ファームをめざし法人化。現在では障がい者施設の管理運営、農産物の生産および販売、自立支援サポートという3つの事業で 地域の高齢者、障がい者、若者などさまざまな世代が関わり、新しい形の農業生産組織をつくり、地域活性化への貢献に向けて活動している。
地域の農家、農林振興センター普及部からの支援、篤農家と出会い共に働く、またNPO法人、花のプロなど多くの機関や人々と連携し、今では埼玉県内に水耕栽培ハウス、苗・花卉栽培ハウス、露地栽培、群馬県にも露地栽培を行う農地を持つ。
また2010年にはオリーブ植樹拡大事業を開始。2013年には初めて関東でのオリーブ収穫祭を主催し、オリーブ生産、加工にも力を注いでいる。
農業を通して企業との連携も
2011年には株式会社松屋フーズ特例子会社エム・エルとの花苗栽培の企業連携を行うなど、企業に雇用された障がい者の職域拡大支援など、同社の障がい者雇用への役割は多岐にわたる。こうした会社の活動も、企業が障がい者雇用を考える上で知っておきたいところだ。
▼外部リンク
埼玉福興株式会社
http://saitamafukko.com/
記事提供:障害者雇用インフォメーション|