福岡市、図書整理などで知的・精神障がい者を嘱託員として雇用へ
2015年03月04日
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合計12名程度を嘱託員として募集、率先した雇用推進を
福岡市は3月2日、自治体として地域の障がい者雇用に対する理解・認知を深め、さらなる推進を図っていくことが重要であるとの姿勢を示し、市が率先して取り組みを展開していく方針だ。その一環として、「平成27年度 知的・精神障がい者を選考対象とする嘱託員募集」を実施することとなった。
市職員の業務における切り出しを行い、就労の場を提供する。募集するのは、「図書整理等補助嘱託員」と「文書整理等補助嘱託員」、「作業業務等補助嘱託員」の3種。図書整理等補助嘱託員は、区の図書館で書架・図書資料の整理を行ったり、清掃を行ったりする業務に従事する。募集は4名程度で、こちらは知的障がい者に限定する。
文書整理等補助嘱託員は、福岡市役所本庁舎、もしくは福岡市交通局、福岡市水道局、人権啓発センター、東区役所のいずれかに配属され、文書交換や古紙回収、文書廃棄などの作業を行うこととなる。募集は6名程度で、知的・精神障がい者ならば応募できる。なお勤務地は、合格者の住所地を考慮して決定されるそうだ。
作業業務等補助嘱託員は、福岡市埋蔵文化財センターで、簡易な文化財の補修に取り組んだり、データ入力作業などを行ったりすることが業務となる。募集は2名で、知的・精神障がい者のいずれも対象となる。
働く姿が身近になることでも効果を発揮
任用期間は平成27年6月1日から平成28年3月31日まで。ただし、勤務成績が優れている場合には、初めて任用された年度を含め3過年度を限度として更新することもあるとしている。
受験申込は、3月2日から人事か、情報プラザ、各区市民相談室、早良区入部出張所、西区西部出張所、福岡市障がい者就労支援センター、福岡市内のハローワークなどで配布される所定の申込書に必要事項を記入し、手帳などの写しとともに3月27日までに郵送で送付すればよい。募集案内と申込書は、ホームページからダウンロードして利用することもできる。
こうした自治体における業務に取り組むことで、一般就労へ向けてのスキルアップを図ることができると考えられるほか、障がい者の働く姿が社会において身近となることで、事業主らが障がい者雇用を検討しやすくなるといった効果も期待できるだろう。今後の取り組みと展開にも期待したい。
▼外部リンク
福岡市 嘱託員募集について
http://www.city.fukuoka.lg.jp/soki/jinji/shisei
記事提供:障害者雇用インフォメーション|