聴覚障がい者と健聴者のコミュニケーションを円滑にするアプリ「こえとら」
2015年02月27日
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聴覚障がい者支援アプリがAndroidTM端末でも
NICT(独立行政法人情報通信研究機構)のユニバーサルコミュニケーション研究所は、NICTの研究成果、聴覚障がい者支援アプリ 「こえとら」を株式会社フィートに技術移転し、株式会社フィートで2015年2月25日(水)から「こえとら」のサービス提供を開始した。
文字を音声に変換し合ってコミュニケーションを
NICTの高精度音声認識技術と人間の声に近く、相手にも聞き取りやすい高品質な音声合成技術を使って開発された「こえとら」は、聴覚障がい者が手話を使えない健聴者と、文字と音声を変換し合い、スムーズにコミュニケーションができるように支援するアプリ。
同アプリは2013年年6月からiPhone、iPod touch、iPadを対象に公開実験を開始し、聾学校や企業など協力を受け、利用者からの意見を基に改良されてきた。
今回は新しい機能としてインターネットでチャットできる機能や、非常時にネットワーク通信ができない場合でも、端末上で最低限の音声認識・合成サービスが使える機能を追加。またAndroidTM端末でも利用できるようになった。
しかも電気通信分野での障がい者支援ということで、電気通信事業者の協賛により無償でサーバ側の運用保守が行われている。
職場でのやり取りにぴったりのツール
聴覚障がい者が健聴者とコミュニケーションをとる手段は手話や筆談が主流であるが、手話は使える人が少数で、手話を使えない相手とは手話通訳者が必要になり、筆談はやり取りが煩雑になるという難点がある。
聴覚障がい者と仕事をする職場では、迅速で正確なコミュニケーションを図ることが仕事の効率アップや円滑な人間関係の構築にもつながる。障がい者雇用の現場においてこうした支援アプリをぜひ活用したいところだ。
▼外部リンク
株式会社フィート
http://www.feat-ltd.jp/株式会社フィートのプレスリリース
http://www.feat-ltd.jp/press/20150225-01/こえとらアプリサポートページ
http://www.koetra.jp/
記事提供:障害者雇用インフォメーション|