「医福食農連携」シンポジウム、広島で開催
2014年12月11日
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香港での農業に取り組む障がい者事例なども紹介
農林水産省では、平成20年度から食料自給率の向上を目指し、国産農林水産物の消費拡大を推進する「フード・アクション・ニッポン」の活動を進めている。この活動の一環として、医療・福祉・食料・農業分野の連携を考える「医福食農連携」についても積極的な取り組みを続けており、12月4日には、各分野の専門化を招いた「食でつながるイノベーション」シンポジウムが広島県広島市で開催された。
このシンポジウムは、東京、青森、福岡に続いて開催されたもので、農林水産省中国四国農政局、中国新聞社、全国地方新聞社連合会が主催者となり、中国新聞ホールにて、4日の13:30~15:25に催された。「食でつながるイノベーション」シンポジウム広報事務局から8日、発表されたところによると、当日は各地で実践されている「医福食農連携」のさまざまな事例を通して、今後の可能性について、また日本の“食”について、あらためて考える貴重な機会となったという。
多様な人々の心も体も豊かに
シンポジウムでは、まず「医福食農連携」について、フリーアナウンサーで農業ジャーナリスト、ベジアナとして活躍する小谷あゆみ氏が説明を行い、続いて野球解説者の北別府学氏による「セカンドライフに農業を」をテーマとした基調講演がなされた。
その後のパネルディスカッションでは、「心と体がよろこぶ 食の新発想」というテーマのもと、中国新聞社 論説委員の石丸賢氏がコーディネーターを務め、広島国際大学 心理科学部教授の吉長成恭氏、広島県立総合技術研究所 副主任研究員の杉岡光氏、芸南食品株式会社 取締役工場長の黒熊博也氏が登壇して事例紹介を行った。
このなかで吉長氏は、香港における農業分野での障がい者雇用の取り組み事例について詳しく紹介。ものをつくる喜びを実感することができ、多様な人々の心も体も豊かにするという農業の可能性、“食”をめぐる連携の可能性が確認された。
近年、農業分野における障がい者就労の新たな機会を創出する取り組みは日本各地でも進められており、今後のさらなる展開が期待される。
▼外部リンク
「食でつながるイノベーション」シンポジウム広報事務局によるプレスリリース(共同通信PRワイヤー)
http://prw.kyodonews.jp/opn/release/201412086150/フード・アクション・ニッポン 医福食農連携について
http://syokuryo.jp/ifuku-fan/
記事提供:障害者雇用インフォメーション|