SNetくるめ、障がい者雇用を考えるセミナー&シンポジウムを開催
2014年12月03日

障がい者自身の声と雇用事業者の声を聞く
福岡県筑後地域において、障がい者がそれぞれ個性を活かして就労にいそしみ、いきいきと暮らしてゆけるまちづくりを実現することを目的として活動しているNPO法人の筑後地域障害者就労生活支援ネットワーク「SNetくるめ(エスネットくるめ)」が、去る11月30日、久留米リサーチセンタービルでセミナーとシンポジウムを開催した。
会場となった同ビルの2階研修室には、障がい者の支援団体や関係者、障がい者雇用を検討している事業主、企業の人事担当者など、多くの参加者が出席。「乗りこえられない壁はない~障害者雇用について経営者に聞く~」というテーマのもと、3つのプログラムからなるセミナー&シンポジウムが開かれた。
障がい者就労に対する理解を深める有益な機会に
まずはじめには、「私たち、働いています!」と題した働く障がい者の発表が行われた。実際に働いている様子などを撮影したビデオ動画も用いた発表で、与えられた作業に真剣に取り組む様子、その仕事ぶりに感心し、障がい特性と合わせて、社内で共に働く従業員などに理解が広がっていくさま、温かく受け入れられていることを何より嬉しく見守る障がい者の家族など、それぞれの視点が感じられる就労のリアルな報告となっており、参加者らは真剣に耳を傾けていた。
続いて、岩本良子氏による講演の後、障がい者を雇用している企業経営者らが登壇し、「障害者を企業の戦力としてどう育てるか」をテーマとしたシンポジウムを開催。雇用した障がい者に仕事を覚えてもらうために施した工夫や、実践した声かけなどが、他の従業員における意思確認や職場環境の整備向上・雰囲気改善にもつながったといった報告がなされた。
受け入れまでに生じる仕事の切り出しや対応、雇用後の適切な接し方など、事業者が抱えがちな不安や悩みは、ハローワークや支援センターに相談することで解決の糸口をつかむことができるといった意見や、障がい者雇用が進みにくい中小企業に関しても、実際はそうした中小企業の事業こそ、ひとつのことを集中して丁寧に行える障がい者の特性とも合致しやすく、力が活かされる可能性が高いといった意見が交わされた。
参加者にとって、障がい者就労の実態と可能性を考える有益な機会となったようだ。
▼外部リンク
SNetくるめ ホームページ
http://heartland.geocities.jp/s4net_kurume/index.html
記事提供:障害者雇用インフォメーション|