先駆的職業リハビリテーション技法のマニュアルおよび報告書を公開
2014年07月30日
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これまでの支援技法で効果が現れにくい障害者にも!
障害者職業総合センター職業センターは25日、最新の職業リハビリテーション技法を案内した3種の支援マニュアルおよび実践報告書を作成、関係機関への配布を開始したと発表した。この支援マニュアルは、ホームページからダウンロードすることもできる。
障害者職業総合センター職業センターでは、これまでの支援技法では、なかなか効果が現れにくい発達障害者、高次脳機能障害者および精神障害者について、障害特性や事業主のニーズを踏まえ、より先駆的で効果的な職業リハビリテーション技法を、従来の技法に改良を重ねることなどによって開発しようと努めている。公開された支援マニュアルは、そうした取り組みから生まれたものだ。
スキル向上支援や障害への理解、連携支援などポイントを具体的に解説
作成されたのは、発達障害支援マニュアルNo.10「発達障害者のためのリラクゼーション技能トレーニング~ストレス・疲労のセルフモニタリングと対象方法~」、高次脳機能障害支援マニュアルNo.11「高次脳機能障害者のための就労支援」、精神障害実践報告書No.26「リワーク機能を有する医療機関と連携した復職支援」の3種。
発達障害支援マニュアルでは、発達障害者がストレスや疲労による自らの心身状態の変化に気づきにくい特性に着目し、そうした影響を受けやすい状況や場面、感じ方を、当事者が適切に把握するセルフモニタリングの支援方法や、適切な方法で自ら対処するためのスキル向上支援などについて、具体的内容と実践方法、支援ポイント等をわかりやすく解説した。
高次脳機能障害支援マニュアルでは、さまざまな症状別に生活の場面や職場でみられる特徴を例とし、アセスメントのポイントや具体的対処方法について解説している。また合併障害に関する基礎知識や障害理解、受容にかかる視点や就職支援ノウハウなど、多岐にわたる内容を網羅した。
精神障害実践報告書では、求職中の精神疾患者に対し、リワーク機能を持つ精神科医療機関と職業リハビリテーション機関が連携して行う復職支援モデルの構築を目的に、協働で進めた取り組みを紹介。現状や連携支援の流れ、実際の事例、効用など課題をまとめるとともに、連携支援で用いた資料や情報共有書類を掲載したという。
いずれも示唆に富む内容となっているので、ぜひ参考にしてみてほしい。
▼外部リンク
独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構ニュース 障害者職業総合センター職業センター 報道発表資料
http://www.jeed.or.jp/jeed/news/download/news_162.pdf障害者職業総合センター職業センター ホームページ
http://www.nivr.jeed.or.jp/center/center.html
記事提供:障害者雇用インフォメーション|