美大生考案、注目の障害者就労支援アクセサリー「Nuinui」
2014年05月27日

デザインの力で障害者を支援!就労支援施設が生産請け負う
社会福祉法人 緑仙会による精神障害者の就労移行支援事業所で、就労継続支援B型事業所である、仙台市の「パルいずみ」が生産する手縫いのアクセサリーバッジ「Nuinui」(ヌイヌイ)が注目を集めている。
この「Nuinui」は、東京の美大生が考案したもので、障害者の社会参加・自立支援をサポートすることを目指す、デザインコンペの「ART CRAFT DESIGN AWARD」で最優秀賞に輝いた商品。
この「ART CRAFT DESIGN AWARD」は、障害をもち就労支援施設で働く人々の賃金は、丁寧な作業で質の高いものを生み出しているにもかかわらず、低くおさえられている状況を踏まえ、デザインによる付加価値と作り手にとってのバリアフリーを両立させる商品を生み出すことを目的に企画された。そのコンセプトから、商品の生産は就労支援施設で行うことを前提としていた。
受賞作品の中から、5点が「equalto」(イクォルト)というブランドで製品化され、アッシュコンセプトを販売元に展開が進められている。フレッシュで豊かな発想力から生まれたこれらの企画商品は、ものの魅力に加え、障害者の個性を活かすことができるものとなっており、「Nuinui」もまさにそうしたアクセサリーといえる。
通所者の経済的自立につながる賃金向上へ
「Nuinui」は、フェルトに複数色の糸を縫い付けて模様を描き、直径35~60ミリの円形ピンバッジとしたもの。糸の色と基本の縫い方以外は、作り手のセンスに任されているため、それぞれ個性あふれる仕上がりで、ひとつも同じものはなく、世界にたったひとつのアクセサリーバッジとなっている。
「パルいずみ」では、昨年夏に試作が始まり、販売元のアッシュコンセプトから指導を受け、作り方を習得。試行錯誤を重ねながら、実際の商品が制作されるにいたった。現在は、1カ月で約100個を作り上げているという。
「Nuinui」はアッシュコンセプトがネット販売を行っているほか、「パルいずみ」でも直接販売しており、これらを経由して購入することができる。
障害者の就労支援施設では、通所者の経済的自立につながる賃金向上が大きな課題となっている。「パルいずみ」では。通所者の収入の柱となる事業に成長させていけるよう、今後はさらなる販路開拓に努めたいとしている。
▼外部リンク
パルいずみ ホームページ
http://www.ryokusenkai.org/pal-izumi/equalto
http://barrierfreestyle.org/equalto/index.html
記事提供:障害者雇用インフォメーション|