長野、未利用県有地を障害者雇用事業者に優先貸し出し
2014年04月26日

県有地などを活用し障害者雇用を促進
長野県は、現在利用していない県有地や県有施設などの県有財産を、障害者の雇用を進める事業者に優先的に貸し出し、活用するという取り組みを本格的に開始した。22日には、就労施設支援A型事業所「ハートフル松本FVP」がオープンし、開所式が執り行われた。
優先的に貸し出す対象となるのは、障害者と雇用契約を結び、最低賃金を保障する就労継続支援A型事業所に該当するもの。雇用せず工賃を支払うB型の事業所は対象外とされている。長野県総合5か年計画の「しあわせ信州創造プラン」に基づく取り組みだ。
県は企業や社会福祉法人から、事業内容などの提案を受けて審査を行い、実現可能と判断した場合、実際に事業所を設置・運営する企業などを公募。公募により決定した企業などと、提案した事業者が契約を結んで事業展開していくという流れをとる。
食品トレーやペットボトルのリサイクルを実施
開所した「ハートフル松本FVP」では、株式会社エフピコの発注を受け、スーパーなどから回収された使用済みの食品トレーやペットボトルを色の違いや品質により選別して、機械で圧縮し、リサイクルにつなげるための作業を行う。エフピコは選別に必要な機材を無償貸与し、選別後の資材を全量買い取る。
これまでの経緯としては、エフピコからの事業提案を踏まえ、県の遊休地をあっせん、県有地を活用して就労継続支援A型事業所を設置する法人を公募型プロポーザルにより募集した。これに2者から応募があり、そのうち株式会社FVPの関連会社である株式会社ハートフル松本FVPが事業所設置法人として選ばれた。同社はこれを受け、今年2月に工場建物を建築、開所が実現した。
開所式終了後には、障害者らの実際の作業状況も公開された。ハートフル松本FVPの代表取締役である大塚由紀子氏は、1人でも多くの障害者雇用を実現し、就労を望む人々の受け皿になっていきたいとしている。
▼外部リンク
長野県 プレスリリース
http://www.pref.nagano.lg.jp/shogai-shien/happyou/株式会社FVP ホームページ
http://fvp.co.jp/index.html株式会社エフピコ ホームページ
http://www.fpco.jp/代表大塚由紀子氏 ブログ「おおつかゆきこの障がい者の働く場日記」
http://fvp-otsuka.jugem.jp/?PHPSESSID
記事提供:障害者雇用インフォメーション|