アメリカのホームレスの40%以上は障害者(米)
2010年07月01日
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ホームレス障害者
the Disability Scoopのレポートによれば、アメリカのホームレスのうち40%以上は障害を持つ人々だという。
ホームレス評価報告書
住宅都市開発省が発行した2008年度ホームレス評価報告書は150ページにおよぶ報告書。この報告書によれば障害を持つ人々、特に精神障害を持つ人々は住宅を買うだけの余裕がなく、アメリカの障害を持つ成人の人の貧困率はアメリカの一般の貧困率よりも30.7%高く、ホームレスになる可能性も一般より高いという。
障害を持つ人々は家を見つけにくく、家主もあまり部屋を貸したがらない。社会適応サービスもうけづらい。家を借りることが困難でサバイバル生活を余儀なくされている。SSIやSSDIなどのプログラムがあるが、ホームレスになる障害者は後を絶たない。
SSIプログラムをうけている世帯の2009年の平均所得は6048ドル。独身世帯の貧困率は10.830ドル。アパートを借りて食べていくこともままならない。
きちんとした職業履歴がなければSSDIプログラム受給の対象者にもなれない。重度の精神疾患や薬物乱用の問題をかかえる人間はアメリカでは深刻な貧困生活者になる傾向がある。スキルがあっても働く機会がない、結果住む場所を得ることができない。宿泊施設のような適応支援も実現は難しい。
すべての市民は平等であるはず
今ほどコミュニティの選択が重要な時はない。障害を持つ人々が貧困な暮らしホームレスの暮らしから抜け出せない原因は政府がかかえる無意味な不安や社会保障の資金の誤まった使用にあるのではないか。都市開発企業のレポートがそれを語っている。
社会保障庁はもっとサービス受給の審査方法を信頼すべきだ。
政府主導の障害者貧困対策は続けられているがあまり効を奏していない。程度の違いはあれ、アメリカの職場では障害を持つ人々への蔑視が依然続いている。
アメリカには平等の権利というものが法律で保証されている。しかしアメリカでは障害を持つ人々に対する不当な虐待が後を絶たない。アメリカ障害者法はいまだ機能していないのではないだろうか。すべての市民は平等であるはず。公共施設も平等に使うことができるはずだ。しかしいまだ社会の不平等は残っているようだ。
▼外部リンク
Disabled World
People with Disabilities and Homelessness
http://www.disabled-world.com/editorials/political/disability-homeless.php
記事提供:障害者雇用インフォメーション|