2024年12月24日
政府は自衛隊員の充足率(現行9割)を引き上げるため、処遇や勤務環境の改善、退職後の人生設計までを視野に入れた対策を来年度から本格始動するが、新規隊員確保に向けては自治体への防衛省への情報提供協力呼びかけ強化や一般への広報・募集強化を図る。
すでに11月からはハローワークを活用した求人活動に乗り出したほか、今後、地本協力本部の人的・物的体制の充実を図る計画。また地方自治体から自衛隊に対しての募集対象者情報を電子データや紙媒体で情報提供してもらえるように促し自治体との連携を強化する考え。
安倍政権下で当時・安倍晋三総理が「新規の自衛隊隊員募集に6割以上の自治体が協力を拒否している悲しい実態がある」(2019年)などと自治体批判とも受け取れる発言をしたこともあり、全国市区町村で「募集対象者情報」を電子データや紙媒体で提供していた自治体はそれまでの3分の1から2023年度には「おおよそ3分の2の自治体」が情報提供するようになった。
ただ、住民本人の知らないところで氏名・年齢・住所といった個人情報を自治体が提供することには「違憲・違法」との指摘がある。「住基台帳の閲覧」(住基法11条1項)とはここが決定的に違う。
このため自治体は少なくとも情報提供する場合、対象者に対し名簿提供リストから除外を希望するかどうかを対象者に告知し、可否を問う一定期間(1か月程度)を設定して対処すべきだろう。(編集担当:森高龍二)
記事提供:EconomicNews
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