ポリアモリー(複数恋愛)の悩み・望むことは?──男女3,000人にアンケート調査【第4報】
ノマドマーケティング株式会社
既婚者向けマッチングアプリ「既婚者クラブ」のユーザーを中心にノマドマーケティング株式会社(東京都渋谷区)が、20歳~59歳までの男女3,000人を対象に「ポリアモリーに関する意識調査」を実施しました。
<ポリアモリーとは>
関係者全員の合意を得た上で、複数のパートナーと関係を結ぶ恋愛スタイルのこと。二股や浮気とは異なり、全員との合意を得ている点が異なる。
【第1報】ポリアモリーに関する意識調査
https://presswalker.jp/press/64458【第2報】ポリアモリーとの交際に関する調査
https://presswalker.jp/press/64966【第3報】ポリアモリー自認時期や恋愛対象に関する調査
https://presswalker.jp/press/65361前回調査では、ポリアモリー当事者がいつ頃ポリアモリーだと認識したのか、ポリアモリーだと気付いたきっかけなどをアンケート。今回は、ポリアモリーであるがゆえに抱える「悩み」に焦点を当てて調査しました。
ポリアモリー当事者はどのようにパートナーを見つけるのか、そしてどのような悩みや思いを抱えているのかを見てみましょう。
■現在、パートナーは何人いますか?
「ポリアモリーだ」「ポリアモリーかもしれない」と回答した168人に対し、現在パートナーが何人いるのかを聞きました。
最多だったのは「1人(80人)」。次いで「3人(25人)」「0人(18人)」「2人(18人)」と続きます。
パートナーの数については、男女・年代で大きな差は見られませんでした。
・「5人」(東京都・35人・女性)
・「3人」(高知県・49歳・男性)
・「10人」(愛知県・30歳・女性)
・「5人」(神奈川県・27歳・男性)
・「5人」(広島県・29歳・女性)
・「7人」(滋賀県・47歳・男性)
・「6人」(神奈川県・37歳・女性)
ポリアモリーはどのパートナーにも平等に愛情を注ぎ、順位をつけない恋愛スタイルです。パートナーの人数が増えれば増えるほど大変になりそうなイメージですが、5人以上のパートナーと交際する人も少なくありませんでした。
■どうやってパートナーを見つけましたか?
どのような方法でパートナーを見つけたのかを聞きました。
男女ともに最多だったのは「もともと知り合い(友人)(67人)」でした。
次いで「職場や仕事関連(56人)」「マッチングアプリ(52人)」「人からの紹介(33人)」と続きます。SNSやネットの掲示板を利用した人もいましたが、気軽に利用できるマッチングアプリのほうが利用者は多くなりました。
年代別、各年代でもっとも多かったパートナーの見つけ方は以下の通りです。
・20代…マッチングアプリ:10人(31.25%)
・30代…もともと知り合い:23人(50%)
・40代…もともと知り合い:22人(40.74%)
・50代…もともと知り合い、職場や仕事関連:それぞれ15人(41.67%)
ポリアモリー交流会(ポリーラウンジ)を利用している人は20代・30代が多く、50代はまったく利用していないようです。また、マッチングアプリを利用している人は30代がもっとも多くなりました。
■パートナーにポリアモリーと告白したのはいつですか?
パートナーに、自分がポリアモリーであることをカミングアウトしたのはいつなのかを聞きました。
男性は「付き合う前(48人)」が最多、女性は「付き合ってから(20人)」が最多となりました。
結婚してから自分がポリアモリーだと告げた人も少なくありません。この場合、付き合ったり結婚したりした後、自分がポリアモリーだと気付いたケースもあるのではないでしょうか。
■パートナー以外にポリアモリーをカミングアウトした人はいますか?
付き合っているパートナー以外に、自分がポリアモリーであることをカミングアウトした人がいるかを聞きました。
全体でもっとも多かったのは「友人(68人)」でした。ただし、女性の回答では「親以外の親戚」が最多。おばやいとこなど、自身の親・きょうだい以外に頼れる親戚がいる人が多いようです。
年代別で見てみると、自分の親にポリアモリーを告白した人は年代が上がるごとに少なくなっています。
また、誰にもカミングアウトしていないという人も少なくありません。
・「言ってない」(和歌山県・52歳・女性)
・「無し」(東京都・57歳・男性)
・「いない」(静岡県・47歳・女性)
・「いない」(山形県・54歳・男性)
■ポリアモリーの恋愛で重要だと思うことは何ですか?
ポリアモリーが恋愛する上で重要だと思うことは何かを聞きました。
全体でもっとも多かったのは「パートナーに嫉妬しない(68人)」でした。次に「平等に接すること(56人)」「隠し事をしない(53人)」「メタモアに嫉妬しない(45人)」と続きます。
男性は「パートナーに嫉妬しない」「隠し事をしない」が特に多く、女性は「平等に接すること」「パートナーに嫉妬しない」が多くなりました。
複数人と交際することがあるポリアモリーにとって、パートナーやメタモアへの嫉妬心をなくしたり、どのパートナーにも平等に愛情を持って接したりすることが大事だと言えます。
■ポリアモリーで悩むことはありますか?
ポリアモリーでいることについて、どのような悩みを抱えているかどうかを聞きました。
わずかな差ですが、最多回答は「自分がおかしいと感じる(42人)」、「パートナーに罪悪感がある(41人)」「周りに相談しづらい(40人)」と続きます。
前回調査では、自分がポリアモリーだと気付いたきっかけとして「周りと違うと気付いた」「周りに指摘された」という回答が多く寄せられました。そのため、友人や周りの人と恋愛の話をしていても周囲と違う現実が突き付けられ、自分がおかしいと感じてしまうと考えられます。
また、複数の人を愛するポリアモリーとして、嫉妬心に悩まされることもあるようです。ポリアモリーの認知度は決して高くないことから、単なる浮気性だと思われることも悩みの一つに。他にも、ポリアモリーという恋愛スタイルを理解してもらえなかったり、偏見の目が向けられたりすることもあるようです。
■ポリアモリーとして望むことはありますか?
最後に、ポリアモリー当事者としてこれから望むことがあるかを聞きました。
もっとも多かったのは、「ポリアモリーという考え方を受け入れてほしい(51人)」でした。同率で、「ポリーラウンジが増えてほしい(51人)」も続きます。
ポリアモリー当事者や、ポリアモリーという恋愛スタイルに理解を示す人が参加する「ポリーラウンジ」。全国各地でイベントや交流会が行われていますが、その数・頻度は決して多くはありません。お互いに理解し合い、考え方を共有できる貴重な場として、ポリーラウンジの増加を希望する人が多く見られました。
また、「ポリアモリー同士で家庭を持ちたい(34人)」「複数の人と法的に結婚できるようになってほしい(32人)」という回答も。現在の日本は一夫一妻制、ようやく同性婚が少しずつ認められ始めたばかりということもあり、ポリアモリーの結婚に関する法制度が整うのは残念ながらまだまだ先になりそうです。
そして、複数ではなく一人だけを愛する「モノガミーになりたい(19人)」という切実な声も寄せられました。
■まとめ
ポリアモリーで、現在パートナーが複数人いるのは168人中68人で、4割でした。1人しかいないと回答した人は最多の80人、0人(現在パートナーがいない)と回答した人は18人と、すべての人に複数のパートナーがいるわけではありません。
また、ポリアモリー当事者はさまざまな悩みを抱えていることがわかりました。
自分がポリアモリーであるがゆえに、パートナーへの罪悪感があったり、嫉妬心につきまとわれたり。時には「自分はおかしいのではないか」と、自分を責めてつらい気持ちになることもあるようです。
そのうえで、今後は「ポリアモリー」という考え方を広く受け入れてほしい・理解してほしいと望む人が多く見られました。差別や偏見をなくすのはもちろんですが、ポリアモリーという恋愛観をカミングアウトしやすい環境が整うことが望まれます。
これまで、ポリアモリーについて4回にわたるアンケート調査を実施しました。今後もノマドマーケティング株式会社では、さまざまな恋愛観や結婚観におけるアンケート調査を実施・公開してまいります。
配信元企業:ノマドマーケティング株式会社
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記事提供:DreamNews