世界7か国のAI規制動向を調査--弁護士のAI利用における個人情報リスクと、PII自動マスキングによる解決策を公開。EU罰金3,500万ユーロ、加速する世界のAI規制に、日本の弁護士はどう備えるか
AILEX合同会社
弁護士事務所向けAI法務SaaS「AILEX(エーアイレックス)」を提供するAILEX合同会社(本社:東京都渋谷区、代表:山川 慎太郎)は、弁護士が生成AIを利用する際の個人情報リスクについて、EU・米国・韓国・イタリア・ドイツ・台湾・日本の7か国の規制動向を調査し、その結果をまとめた調査レポートおよび解説記事を2026年2月18日に公開しました。
あわせて、AILEXが設計段階から実装している「PII自動マスキング」技術による解決策を紹介しています。
調査レポート(全文):
https://ailex.co.jp/archives/440■調査の背景
ChatGPT、Claude、Geminiなどの生成AIを業務に活用する弁護士が増加する一方、依頼者の氏名・住所・事件内容などの個人情報(PII:Personally Identifiable Information)をそのまま外部AIサービスに入力することの法的リスクについて、十分な検討がなされていない現状があります。
日弁連は2023年6月にAI戦略ワーキンググループを設置し、クラウドベースのAIサービスへの依頼者情報の入力が「外部サーバーへのデータ送信に該当し、機密漏洩リスクを生じさせる」と警告しています。また、2024年6月1日に施行された弁護士情報セキュリティ規程は、クラウドAIツール利用時の契約上のセキュリティ確保を求めています。
しかし、日本国内の議論だけでは規制の全体像を把握することは困難です。AILEXは、弁護士が直面するリスクの本質を理解するために、世界7か国の最新規制動向を体系的に調査しました。
■調査結果の概要
本調査では、2024年~2026年の最新動向に基づき、以下の7つの調査項目を検証しました。
(1)EU AI ActとGDPRの二重規制体制
EU AI Act(規則2024/1689)は2024年8月に発効し、段階的に適用が進行中です。禁止AI慣行への違反は最大3,500万ユーロ(約56億円)または全世界年間売上高の7%という罰則が定められており、GDPRの上限(2,000万ユーロ/4%)を大幅に超えます。2024年12月に欧州データ保護委員会(EDPB)が採択した意見28/2024では、違法にデータを収集して訓練されたAIモデルについて、罰金に加えてモデル削除を命じ得るとする画期的な見解が示されました。
(2)Grok事件--オプトアウト方式の限界
X(旧Twitter)のAI「Grok」が約6,000万人のEUユーザーの投稿を無断でAI訓練に使用した事件では、アイルランドのデータ保護委員会が史上初の緊急権限を行使し、データ処理の停止と削除を命じました。この事件により、「オプトアウト方式ではAI訓練目的の個人データ処理の合法性を確保できない」ことが実務上確立されました。
(3)韓国--世界初のAIモデル削除命令
韓国の個人情報保護委員会は2025年1月、カカオペイ/Alipay事件において83億ウォンの罰金とともにAIモデル(アルゴリズム)自体の削除を命令しました。違法に収集されたデータで訓練されたAIモデルの「果実」も違法であるとする、世界で最も先進的な執行事例です。
(4)イタリア--生成AI初のGDPR罰金
イタリアのデータ保護庁は2024年12月、OpenAIに対し生成AIに対する世界初のGDPR罰金として1,500万ユーロを科しました。
(5)ドイツ--「クローズドAIシステム優先」の実務指針
ドイツのデータ保護監督機関会議(DSK)は2024年5月のガイダンスで、外部にデータを送信しないクローズドAIシステムの優先使用を推奨しています。
(6)コロラド州AI法--米国初の包括的AI規制
法律サービスを含む「高リスク」分野でのAI利用に、個人データの開示義務やオプトアウト権の保障を課す米国初の包括的AI消費者保護法が2026年6月30日の施行に向けて準備が進んでいます。
(7)日本--ソフトロー・アプローチと今後の規制強化
2025年5月成立のAI推進法は促進法であり罰則はありませんが、個人情報保護法(APPI)の改正議論では行政制裁金制度の導入が検討されており、2027年施行が見込まれています。
■調査から導かれた結論
本調査から、以下の3点が明らかになりました。
第一に、生の個人データを外部AIサービスにアップロードすることに対する制約強化の方向性は、既に不可逆的です。完全禁止ではなく「条件付き許可」が主流ですが、その条件は年々厳格化しています。
第二に、PIIマスキング・匿名化が事実上のベストプラクティスとして世界的に確立されつつあります。調査会社Gartnerは、2026年までに80%の組織がPIIリスクに対処するAIポリシーを正式化すると予測しています。
第三に、弁護士業務においては、守秘義務とデータ保護法の双方から、依頼者の個人データを消費者版AIにそのまま入力することの法的正当化は極めて困難であり、匿名化処理が事実上の必須要件となっています。
■AILEXのPII自動マスキング技術
AILEXは、上記の課題に対する技術的解答として、設計段階からPII自動マスキングを実装しています。
弁護士がAI法律相談や文書生成機能を利用する際、入力データが外部AI API(Claude、GPT-4o等)に送信される前に、依頼者の氏名・住所・電話番号等の個人識別情報が自動的にプレースホルダーに置換されます。AIからの応答受信後は、元の情報への復元も自動で行われます。弁護士は特別な操作を意識することなく、依頼者の個人情報が外部サーバーに送信されることを防ぐことができます。
この設計により、以下の3つの効果を実現しています。
(1)弁護士法第23条の守秘義務を技術的に保護
(2)依頼者への個別の同意説明が不要な設計を実現
(3)将来の規制強化に対する先行的な対応
■AILEX(エーアイレックス)について
AILEXは、小~中規模の法律事務所向けに開発されたAI法務支援クラウドSaaSです。
AI法律相談チャット、訴訟・交渉文書のAI生成(109種類のテンプレート)、AIファクトチェック、AI事件分析、事件管理、文書管理、スケジュール管理、請求書管理、mints提出パッケージ生成を統合した「リーガルOS」として、弁護士の業務効率化を包括的に支援します。
PII自動マスキングに加え、AIが生成した法的文書の根拠・判例引用を外部ソースで自動検証する「AIファクトチェック」機能を標準搭載しており、調査した50社超のリーガルテックSaaSにおいて同機能の標準搭載は確認されていません(2026年2月時点、当社調べ)。
公式サイト:
https://ailex.co.jpSaaSアプリ:
https://users.ailex.co.jp■会社概要
会社名:AILEX合同会社
所在地:〒150-0043 東京都渋谷区道玄坂1-10-8 渋谷道玄坂東急ビル
代表者:代表 山川 慎太郎
事業内容:弁護士事務所向けAI法務SaaSの開発・運営
公式サイト:
https://ailex.co.jpお問い合わせ:info@ailex.co.jp
電話番号:03-6821-7462
公式LINE:
https://lin.ee/P9JAWZp■本件に関するお問い合わせ先
AILEX合同会社
メール:info@ailex.co.jp
電話:03-6821-7462
配信元企業:AILEX合同会社
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記事提供:DreamNews