【矢野経済研究所プレスリリース】家賃債務保証市場に関する調査を実施(2026年) 家賃債務保証市場は2030年度には3,657億円へ拡大すると予測
株式会社矢野経済研究所
株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越 孝)は、国内の家賃債務保証市場を調査し、家賃債務保証市場の動向および将来展望を明らかにした。
1.市場概況
2025年度の家賃債務保証市場規模(居住用・事業用の合算値)は、事業者売上高ベースで2,722億1,800万円(前年度比106.8%)となり、2026年度には2,905億2,800万円(同106.7%)へ拡大する見通しである。
分野別にみると、事業用市場規模は、2025年度の337億円(同117.1%)から2026年度には379億円(同112.5%)へ拡大する見通しであり、居住用市場を上回る成長率で推移している。居住用市場が成熟局面へ移行するなか、事業用市場は市場全体の成長を牽引する分野として存在感を高めている。
こうした市場拡大の背景には、2020年の民法改正を機に家賃債務保証サービスの活用が定着してきたことに加え、単身世帯、高齢者世帯、在留外国人の増加などに伴う社会構造の変化がある。家賃債務保証は賃貸借を支える社会インフラとして定着し、市場は引き続き安定した成長を維持するものとみる。
一方、居住用市場では保証サービスの普及が進んでいるものの、賃料上昇や物価高の影響による転居需要の鈍化もみられ、家賃債務保証会社は事業用市場への展開や高齢者・在留外国人向けサービスの拡充、業務の効率化に資するAI・DXへの投資、M&Aによる事業基盤強化など、新たな成長機会の創出を進めている。
2.注目トピック~与信審査へのAI活用とDX化が進展
家賃債務保証会社では、申込受付から審査、契約、債権管理までの業務プロセス全体でDXが進展している。
特に、自社に蓄積された審査データや債権回収データをAIで分析し、与信審査の高度化を図る動きが活発化している。スマートフォンによるオンライン申込、AIを活用した審査支援、電子契約、督促・回収業務の自動化などにより、審査時間の短縮と審査精度の向上、生産性向上を同時に実現する取り組みが広がっている。
今後は、人手不足のなかでも対応できる業務体制の構築やリスク管理の精度向上を実現する基盤として、AI・DXの重要性はさらに高まると予測する。
3.将来展望
家賃債務保証市場規模における2026年度から2030年度までの年平均成長率(CAGR)は約6%で拡大基調を維持し、2030年度には3,657億4,400万円(事業者売上高ベース、居住用と事業用の合算値)と予測する。
このうち、事業用市場は居住用市場を上回る成長率を維持し、2030年度には600億円を超える市場へ拡大すると予測する。居住用市場の拡大は安定して推移する一方、事業用市場は市場全体の拡大を牽引する原動力として、今後も高い成長率を維持すると見込む。
家賃債務保証市場の競争軸は、市場規模の拡大から、生産性、収益性、付加価値の向上へ移行すると考える。AIを活用した業務の高度化、保証サービスにとどまらない生活支援サービスの拡充、物流施設・医療施設など新市場への展開、更新保証料を軸としたストック型収益の拡大、M&Aや資本提携による業界再編などが、今後の重要なテーマになるものとみる。
家賃債務保証は、安心・安全な賃貸契約を支える社会インフラとして、その役割をさらに拡大していくと考える。また、家賃債務保証会社は「保証サービス」を提供する企業から、生活支援やデジタル技術を組み合わせた「総合保証サービス企業」へと発展する転換期を迎えており、こうした変革を実現する企業が次世代市場を牽引すると予測する。
※掲載されている情報は、発表日現在の情報です。その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご了承ください。
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/4171調査要綱
1.調査期間: 2026年3月~7月
2.調査対象: 主要家賃債務保証会社
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談を主体に文献調査等を併用
4.発刊日:2026年7月31日
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記事提供:DreamNews