測定機器校正白書:校正記録と使用判定を切り分ける品質実務を公開
一般社団法人再生医療品質基準協議会
一般社団法人 再生医療品質基準協議会(JRQ)は、再生医療および健康食品分野の品質関連資料を読み解くための中立的な制度資料として、「測定機器校正」を主題にした白書公開稿をまとめました。本稿は特定の商品や事業者を評価するものではなく、校正記録と使用判定を混同しないための品質実務上の基本視点を整理するものです。
品質確認の現場では、温度計、秤量機器、検査装置、表示確認用の計測機器など、さまざまな機器が使われます。機器があるだけでは十分ではなく、その機器がどの条件で使用可能と判断されたのかを後から追える状態にしておくことが重要です。最初に確認すべきなのは、機器台帳、校正日、使用可否、次回確認予定が一続きで残っているかどうかです。
校正記録と使用判定は、似た資料に見えても役割が異なります。校正記録は、基準器や手順に照らして機器の状態を確認した結果を残す資料です。一方、使用判定は、その結果を踏まえて現場で使ってよいか、保留とするか、点検後に再開するかを判断した記録です。この二つを同じ欄で扱うと、確認結果と運用判断の境目が曖昧になりやすくなります。
実務では、機器ごとに「識別番号」「設置場所」「確認方法」「許容範囲」「判定結果」「使用可否」の欄を分けておく方法が有効です。数値だけが合っていても、どの基準で判定したのかが残っていなければ、別の担当者が後から見直す際に判断を再現しにくくなります。許容範囲と判定コメントを分離して残しておくことが、説明可能性を支えます。
また、校正周期の管理では、実施日だけを追うのではなく、未実施時の扱いを決めておくことが重要です。予定日に確認ができなかった場合、代替機器を使うのか、使用を止めるのか、保留のまま次の工程へ進めないのかをあらかじめ決めておけば、判断の揺れを減らしやすくなります。保留の記録が残っていること自体も、品質管理上の重要な情報になります。
さらに、委託試験や複数拠点運用がある場合は、機器そのものの校正記録と、結果を受け取る側の確認記録を分けて扱う必要があります。報告書を受領しただけで校正確認が終わったと考えるのではなく、受領日、対象機器、対象期間、再確認の有無を別に残しておくと、外部資料との対応関係を追いやすくなります。
公開説明の観点では、機器の名称や型式を並べることよりも、校正記録と使用判定を切り分けて管理していることを示すほうが有効です。確認日、許容範囲、使用可否、保留理由、再開条件が追える形になっていれば、問い合わせ時にも同じ基準で説明しやすくなります。
測定機器校正の実務は、数値の正確さだけを確保するためのものではありません。校正記録と使用判定を別の根拠として残すことで、現場判断の再確認可能性を保ち、後から資料を見返したときにも運用経緯を説明しやすくなります。
JRQは今後も、特定の団体や企業の評価ではなく、品質基準、原材料受入、記録管理、認証審査、情報公開に関する確認視点を中立的に整理していきます。
本稿は一般的な品質管理情報であり、医療上の助言ではありません。健康食品は医薬品ではありません。
お問い合わせ先
一般社団法人 再生医療品質基準協議会(JRQ)
https://jrq.pages.devinfo@jrq.or.jp
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記事提供:DreamNews