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ハーバード大学、QuEra、MIT、NIST/メリーランド大学が、48個の論理量子ビットを用いて誤り訂正量子アルゴリズムを実現し、量子コンピューティングの新時代を先導

QuEra Computing Inc.

「 Nature 」に掲載された新しい研究は、拡張可能で誤り耐性を備えた量子コンピューター開発における大躍進

2023年12月6日、マサチューセッツ州ボストン - 中性原子量子コンピューターの先駆者であるQuEra Computing(クエラ・コンピューティング)は本日、科学雑誌Nature(ネイチャー)にて画期的な進展を発表した。ハーバード大学がQuEra Computing、MIT、NIST/UMDと連携して実験を行い、誤り訂正量子コンピューター上で48個の論理量子ビットと数百の論理オペレーションを実装、大規模アルゴリズムを実行することに成功した。量子コンピューティングにおける大きな飛躍であるこの結果は、古典的なコンピューターでは困難な問題を解決できる、真に拡張可能で誤り耐性を備えた量子コンピューター開発への大きな一歩となる。この論文は以下のNatureのサイトからアクセスできる https://www.nature.com/articles/s41586-023-06927-3
「我々は誤り耐性を備えた量子コンピューティングで48論理量子ビットを実現することがとてつもなく重要であると考えており、これはデータ分析と金融シミュレーションに革命をもたらす可能性があります」とムーディーズ・アナリティクスの量子およびAI担当マネージングディレクターのセルジオ・ガゴ(Sergio Gago)は語った。「量子コンピューティングが単なる実験的な試みではなく、顧客に役に立つ実用的なツールとなる未来が近づいています。この極めて重要な結果は、複雑な計算問題への業界のアプローチを再定義する可能性があります」

量子コンピューティングの持つ、大きなポテンシャルの実現を妨げているのはエラーだ。エラーは望ましい結果に達する前に、計算を破壊してしまう。 量子誤り訂正は、この問題を「論理量子ビット」を作ることで解決する。「論理量子ビット」は多くの物理量子ビットを組み合わせ、情報を冗長的に埋め込む。この冗長性により、量子計算中に発生する可能性のあるエラーを特定して修正することができる。物理量子ビットの代わりに論理量子ビットを使用することで、 量子システムは誤り耐性を達成し、堅牢で信頼性が高い複雑な計算を可能にする。

「今は本当に刺激的な時期でして、量子誤り訂正と誤り耐性の根源的で重要なアイデアが実を結び始めています」と、Joshua and Beth Friedman大学教授であり、Harvard Quantum Initiativeの共同ディレクターおよびQuEra Computingの共同創設者であるミハイル・ルーキン(Mikhail Lukin)は述べた。「中性原子量子コンピューター領域の目覚ましい進歩によるこの研究は、QuEra、MIT、NIST/UMD の優れた共同研究者たちだけでなく、非常に才能のある学生や博士研究員による信じられないほどの努力の証です。今後の課題があることも明確に認識していますが、この新たな進歩により、大規模で有用な量子コンピューターの実現が近づき、発見とイノベーションが更に加速すると考えています」

これまでの量子誤り訂正技術では、1つ、2つ、または3つの論理量子ビットが実現されていた。この新しい研究では、48個の論理量子ビットの量子誤り訂正を実証し、エラーを抑えながら計算の安定性と信頼性を向上させた。ハーバード大学、QuEra、および共同研究者らは、大規模量子計算において次の重要な結果を発表した。

●これまでで最大の論理量子ビットであるコード距離7を実証。この論理量子ビットでは計算中に発生する任意のエラーの検出と訂正が可能である。 より長いコード距離は、量子エラーに対するより高い耐性を意味する。実際にコード距離を長くすると、論理演算におけるエラー率が減少することが初めて示された。
● 48個の小型な論理量子ビットで複雑なアルゴリズムの実行を実現。同じアルゴリズムを物理量子ビットで実行した場合のパフォーマンスを上回った。
● 280個の物理量子ビットを制御して40個の中型の誤り訂正コードを実現。

このブレークスルーは、数百の量子ビット、高い忠実度がある2量子ビットゲート、任意の接続性、完全にプログラム可能な1量子ビットゲート、および中間回路の読み出しを組み合わせた、高度な中性原子システム量子コンピューターによって実現された。

また、このシステムでは論理量子ビット全体を直接かつ並列的に制御する。これは再構成可能な中性原子のハードウェアを効率的に利用した仕組みだ。この並列制御により、制御の間接的コストと論理演算実行の複雑さが大幅に軽減される。280もの物理量子ビットを使用しながら、この研究の全体を通して10個未満の制御信号しか必要としなかった。他の量子コンピューターの実現方法では通常、同じ数の量子ビットに対して数百の制御信号が必要となる。 量子コンピューターが数千量子ビットに拡張するには、効率的制御が非常に重要となる。

「高い誤り耐性を備えた48個の論理量子ビットの達成は、量子コンピューティング業界の重要な分岐点です」とボストンコンサルティンググループのパートナーであるマット・ランジョーネ(Matt Langione)は語った。「このブレークスルーは、実用的な量子アプリケーションの実現を加速するだけでなく、従来のコンピューターでは困難な問題を解くための新たな道を切り開きます。大きなゲームチェンジャーであり、量子コンピューティングの商業的可能性を大幅に高めました。量子超越性を達成する可能性が大きく高まり、多くの分野のビジネスが注目すべき結果でしょう」

「今日はQuEraだけでなく、量子コンピューティングコミュニティ全体にとって歴史的な節目です」とQuEra ComputingのCEO、アレックス・キースリング(Alex Keesling)は述べた。「この成果は、量子コンピューティングの可能性を広げ続けた、ハーバード大学とMITの研究者とQuEraの科学者・技術者による何年にもわたる努力の集大成です。これは単なる技術的な飛躍ではなく、先駆的な研究への協力と投資の力の証です。私たちは、世界で最も複雑で難しい問題を解くことのできる、拡張可能で誤り耐性を備えた量子コンピューティングの新時代を切り開けたことに興奮しています。量子の未来はここにあります。そしてQuEraはこの革命の最前線にいることができ、とても誇りに思います」

「弊社は2022年から第一世代マシンをパブリッククラウドで提供してきました。量子コンピューターの製造と運用における経験と、この画期的な研究により、弊社は量子革命をリードする絶好の立場に立つことができました」とキースリングは付け加えた。

この研究は、ノイジー中規模量子デバイスによる最適化 (ONISQ)プログラムを通じて国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Projects Agency)、国立科学財団(National Science Foundation)、および陸軍研究局(Army Research Office)によって支援された。

QuEraはまた、1月9日午前11時30分(東部標準時)に特別イベントを開催することも発表した。そこでQuEraは誤り耐性を備えた量子コンピューターのロードマップを明らかにする。このオンライン イベントに登録はこちらから。 https://quera.link/roadmap

QuEraについて
QuEra Computing は、有望視されている中性原子を使用した量子コンピューターの先駆者である。QuEraはボストンに本拠を置き、近隣のハーバード大学と MIT からの先駆的研究を基に設立され、主要なパブリッククラウドなど公的にアクセス可能な世界最大の量子コンピューターを運用している。QuEraは、従来のコンピューターでは困難とされる問題に取り組むための大規模で誤り耐性を備えた量子コンピューターを開発しており、多くのクライアントに選ばれている。QuEra は量子への最良の道を提供する。
詳細については quera.com を参照し、Twitter または LinkedInでフォローしてください。

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press@quera.com
+1-415-577-8637

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