ZOZO研究所、Web・データマイニング分野のトップカンファレンス「The Web Conference 2025」にて論文採択
株式会社ZOZO
~ ユーザーの感情に焦点を当てた説明可能推薦のための新たなデータセット・評価指標を提案 ~
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株式会社ZOZO NEXT(本社:千葉県千葉市 代表取締役CEO:澤田 宏太郎)の研究開発組織「ZOZO研究所」は、当所研究員が執筆した論文「Disentangling Likes and Dislikes in Personalized Generative Explainable Recommendation」(邦題:パーソナライズされた推薦理由の生成タスクにおけるユーザーの好き・嫌いの感情の分離)が、Web・データマイニング分野のトップカンファレンス「The Web Conference(通称WWW)2025」に採択されたことをお知らせします。本研究成果は、当所研究員である清水 良太郎によるものです。
<研究背景>
近年「ZOZOTOWN」をはじめとする様々なECサイトにおいて、機械学習を用いてユーザーに商品を推薦することが一般的になっています。その中でオンラインでの購買行動における大きな課題の一つに、アイテムを直接見られない・触れられないことなどに起因する、購買時のミスマッチが挙げられます。このとき、ユーザーが推薦対象アイテムを購入する前に「どこを気に入って、どこを気に入らないのか」を予測することができれば、ミスマッチを防ぐための一助となることが期待できます。
<論文内容>
本研究では、将来的にユーザーが推薦対象アイテムの「どこを気に入って、どこを気に入らないのか」を提示する説明可能推薦タスクのためのデータセットの構築と評価指標の提案をしました。具体的には、LLM(大規模言語モデル)を公開されているレビューデータセットに段階的に適用し、要点を抽出することで、ユーザーがアイテムの「どこを気に入って、どこを気に入らないのか」を明示的に含んだデータセットを構築しました。さらに、このデータセットを用いて過去に提案された説明可能推薦モデルの精度を示しました。また、説明可能推薦モデルから生成された説明文をLLMに入力し、ユーザーが気に入ったポイントと気に入らなかったポイントを抽出させることで算出可能になる、ユーザーの感情に焦点を当てたいくつかの評価指標を提案しました。
<今後の展望>
今後は、当該タスクに特化した新たな手法の提案や、画像などの補助情報を含んだより高度な推薦タスクにも応用していくことなどが望まれます。本研究のさらなる発展も含め、ZOZO研究所では理論・応用の両面からこれらのテーマに取り組み、より利便性の高いプロダクトの構築とサービスの向上に努めてまいります。
<論文の概要>
・タイトル : 「Disentangling Likes and Dislikes in Personalized Generative Explainable Recommendation」(邦題:パーソナライズされた推薦理由の生成タスクにおけるユーザーの好き・嫌いの感情の分離)
・筆頭著者 : 株式会社ZOZO NEXT/清水 良太郎
<ZOZO研究所について>
ZOZO研究所は、「ファッションを数値化する」をミッションに掲げるZOZOグループの研究機関です。ZOZOグループが保有するファッションに関する膨大な情報資産を基に、ファッションを科学的に解明するための研究開発をおこなっています。
・所名 : ZOZO研究所(ZOZO RESEARCH)
・設立 : 2018年1月31日
・URL :
https://research.zozo.com/プレスリリース提供:PR TIMES
記事提供:PRTimes