テラドローン子会社Unifly、『CONDUCTプロジェクト』において複数ドローンの安全な目視外飛行の運用に関する実証実験を実施
Terra Drone株式会社
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Terra Drone株式会社(本社:東京都渋谷区、代表:徳重 徹、以下 テラドローン)は、子会社でベルギーに拠点を置く運航管理システム(UTM)プロバイダーのリーディングカンパニー Unifly NV(以下 ユニフライ)が、デンマークのドローン衝突回避システムの開発企業である Skypuzzler ApS(以下 スカイパズラー)と協業して、複数ドローンの自動化された衝突回避とリアルタイムでの飛行調整を可能にする画期的なソリューションを開発し、安全かつ効率的な目視外飛行(BVLOS)を実現するための実証実験を行い、プロジェクトを完了したことを発表します。
[画像:
https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/20194/332/20194-332-db9396a00ce59eb03ea5a8d19a349c41-1200x630.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
本実証実験は、EurekaネットワークのEurostarsプログラム(※1)の一環である『CONDUCTプロジェクト(以下、本プロジェクト)(※2)』において実施され、ユニフライのUTMとスカイパズラーのデジタル航空交通管制システム(iDATC)(※3)を統合することで、戦略的および戦術的なレベルでのリアルタイムな衝突回避を強化し、共有の空域で複数のドローンが安全に目視外飛行(BVLOS)できる運用を実証しました。テラドローンとユニフライは、本プロジェクトで得られた技術や知見を活用し、ドローンの普及に伴い混雑が予想される空域でも衝突を回避できる、安全かつ効率的な目視外飛行の実現を推進してまいります。
※1 欧米の中小企業や研究機関が参加する研究開発支援プログラム。複数の企業が共同で技術開発を行い、商業化に向けたプロジェクトを支援する。
※2 「sCaling the drOne iNdustry through enhanceD Unmanned traffiC managemenT(高度なUTMを活用したドローン産業の拡大)」の略称。
※3 iDATC(Digital Air Traffic Control):スカイパズラーのデジタル航空交通管制システムのプロダクト名称
背景と目的
本プロジェクトは、欧州連合(EU)などが出資する中小企業に関する欧州パートナーシップ『Eurostarsプログラム』の一環であり、商業化を視野に技術開発が進められております。このたびの実証実験は、複数ドローンが目視外の状況にあっても安全に飛行できる環境の構築に向けて実施されました。
ユニフライとスカイパズラーは、2024年3月、欧州におけるドローンの目視外飛行の運用強化に関する覚書(Memorandum of Understanding、以下 MOU)を締結しております(※4)。ユニフライとスカイパズラーは、当該MOUの元、ユニフライのUTMとスカイパズラーのiDATCを統合し、実証実験を実施いたしました。
※4
https://terra-drone.net/15965
実施概要
低空域の領域では、ドローンの普及に伴い、中長期的に空域の混雑が生じることが想定されています。ユニフライのUTMは、事前に登録された飛行計画をもとにしたドローン同士の衝突を防ぐための飛行ルートの調整支援に加え、ドローン飛行中の有人機やドローンとの衝突を回避する運航支援も行います。今回ユニフライは、UTMの統合連携機能を向上させるとともに、ドローン同士が近接した際のアラート機能を強化し、UTMとドローン間の通信をよりスムーズで信頼性の高いものにしました。
一方、スカイパズラーのiDATCはUTMの拡張モジュールとして機能し、リアルタイムで他のドローンとの衝突リスクを検知しながら飛行経路・速度・高度などを調整し、自律的な衝突回避を行います。
ユニフライのUTMとスカイパズラーのiDATCを統合することにより、飛行計画段階での衝突回避(戦略的な衝突回避)と、飛行中のリアルタイムな衝突回避(戦術的な衝突回避)の双方が強化されました。これにより、衝突回避がシームレスに行われ、より安全で広範囲にわたる柔軟なドローン運用の有効性が実証されました。
今後の展望
最適化されたドローンの運航管理によって、二酸化炭素(CO2)の排出量を削減することも期待されます。ユニフライは、引き続き技術革新を進め、ドローン業界のさらなる発展に貢献してまいります。
代表コメント
<ユニフライCEO アンドレス・ヴァン・サルム(Andres Van Swalm)>
本プロジェクトは、目視外での自律的なドローン飛行の実現を大きく前進させました。ユニフライのUTMとスカイパズラーのiDATCを統合し、リアルタイムでの衝突回避技術を強化し、シームレスかつ広範囲での運用が可能になりました。スカイパズラーとのパートナーシップを通じて、私たちは、ドローンの自律飛行が実現する未来をつくるというビジョンを実現させていきます。
<スカイパズラーCEO ジェスパー・スコウ(Jesper Skou)氏>
本プロジェクトは、ドローンの自律飛行が実現する未来をつくるという当社のビジョンを体現するものです。ユニフライとのパートナーシップは非常に意義深いものであり、当社の最先端の技術とユニフライの実績あるUTMを掛け合わせることで、ドローン業界およびUTM業界に革新をもたらすだけでなく、この分野において新たな基準を確立できると考えます。今後もユニフライと共に、さらなる挑戦を続けてまいります。
Skypuzzler ApS(スカイパズラー)
スカイパズラーは、航空業界の著名な展示会でデジタル航空交通管制システムが評価されアワードを受賞するなど、航空業界にイノベーションをもたらすと期待されているリーディングカンパニーです。この最先端のソフトウェアは、運航管理システム(UTM)とシームレスに統合され、有人機との共有空域での自律型ドローンの安全な運用を支援します。スカイパズラーの元航空管制官やソフトウェア専門家などから成る先見性を持ったリーダーシップのあるチームは、ドローン技術の安全性とアクセシビリティの向上に深くコミットしています。詳しくは
https://www.skypuzzler.com/
Terra Drone株式会社
Terra Drone株式会社(テラドローン)は、「Unlock “X” Dimensions(異なる次元を融合し、豊かな未来を創造する)」というミッションを掲げ、ドローンの開発及びソリューションを提供しています。また安全かつ効率的なドローンや空飛ぶクルマの運航を実現するための運航管理システム(UTM)の開発・提供にも注力し、幅広い産業に貢献しています。
テラドローンは、測量、点検、農業、運航管理の分野で累計3000件以上の実績を誇っています。また、当社グループを通じて提供されるUTMは、世界10カ国での導入実績があります。こうした成果により、Drone Industry Insightsが発表する『ドローンサービス企業 世界ランキング』で、産業用ドローンサービス企業として2020年以降連続でトップ2にランクインし、2024年は世界1位を獲得しました。
テラドローンは、ドローンや空飛ぶクルマの普及を見据え、低い空域の安全かつ効率的な移動を支える“低空域経済圏のグローバルプラットフォーマー”として社会課題の解決を目指します。詳しくは
http://www.terra-drone.net
Unifly NV(ユニフライ)
ベルギーに本社を置くUTM(Unmanned Aircraft System Traffic Management)テクノロジープロバイダーであり、主にドローンや空飛ぶクルマの運航管理システムを開発しています。欧米8カ国で国全体へのUTM導入実績があり、同分野における世界的なリーディングカンパニーです。テラドローンは2016年に戦略的パートナーシップ契約を締結、資本提携も行い、2023年には51%の株式を取得して子会社化。ドイツ政府傘下のANSP(航空管制サービスプロバイダー)であるDFSも同社の知見や技術力を高く評価し、2018年に出資して第二筆頭株主となっています。
詳しくは www.unifly.aero
本件に関する問い合わせ
Terra Drone株式会社
メール: pr@terra-drone.co.jp
HP :
http://www.terra-drone.netプレスリリース提供:PR TIMES
記事提供:PRTimes