アーサー・ディ・リトル・ジャパン、2025年版CEOインサイト調査の日本語版を公開
ADL
グローバル企業のCEOは、変化に適応するだけでなく、変化を利用した競争優位性の構築傾向に
アーサー・ディ・リトル・ジャパン株式会社（本社：東京都港区、マネージングパートナー：原田 裕介、以下「ADL」）は、2025年4月に発表した「2025年CEOインサイト調査」の日本語版を公開しました。
本調査は、売上高10億ドル（約1,480億円）以上の企業を率いるグローバル企業のCEO（最高経営責任者）を対象に毎年実施している調査の最新版で、回答者を主要産業と地域に分け、グローバル企業経営者が考える成長戦略を明らかにしたものとなります。ADLでは、調査結果の日本語版PDFを希望者に送付させていただきます。
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■ 変化への対応だけでなく、変化を利用した成長を模索する傾向に
本調査では、世界経済や市場の変動が続く現状において、世界中のグローバル企業CEOの多くが単に市場環境に適応するのではなく、変化を成長の機会と捉え、積極的な投資と技術導入を進めていることが明らかになりました。特に、AIやESG（環境・社会・ガバナンス）の戦略的活用が競争力向上の鍵となると考えており、政府による介入も産業発展の推進力になると捉えている傾向が見られています。
また、今後の事業成長において、CEOは戦略的柔軟性、技術革新、持続可能性を相互に組み合わせながら進化させていく必要性を感じており、これらの要素を積極的に活用し、変化に適応するだけでなく、変化を利用して競争優位を構築する傾向であることも判明いたしました。
■ 経済の回復を前向きに捉え、変化を成長の機会と捉え、積極的な投資と技術導入を進めるCEO
グローバル経済の成長に対する期待についての調査では、経済環境が前例のない変化を迎えるなか、CEOの97%は今後3～5年の間に世界経済が「改善」、または「安定」すると考えています。これは、2024年の66%から大幅に増加しており、企業は新たな成長機会を捉えようとする姿勢を強めています。中でも、売上高100億ドル（約1兆4800億円）以上の企業においては、CEOの82%が経済の「改善」を予測する結果となっており、これは全企業平均の75％より高くなっています。
これらの前向きな姿勢は、企業が中長期的な視点で事業計画を立てることを後押ししている一方、地政学的リスクや政策の変化が企業の意思決定に大きな影響を与えるリスクを内胞しており、シナリオベースの計画立案が不可欠であることも示しています。
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グローバル経済の成長に対する期待（業界別）
■ 主要業界別特徴と今後の方向性
1. 今後の成長に楽観的な「医療・ライフサイエンス業界」と「エネルギー・ユーティリティ業界」
グローバル経済の成長に対する期待（業界別）において、今後「改善」すると答えたCEOが80％と高かったのが、医療・ライフサイエンス業界とエネルギー・ユーティリティ業界です。医療・ライフサイエンス業界においては、高齢化市場、医療需要、健康志向の高まりによる市場規模の拡大に加え、AIを活用した創薬の効率化や個別化医療の発展による臨床試験プロセスの最適化や新薬の市場投入までの時間短縮の実現を背景に、今後の見通しについてCEOは楽観的な見方をしていることが分かりました。
エネルギー・ユーティリティ業界においても、エネルギー需要が堅調に増加していることに加え、再生可能エネルギーの成長、AIによる電力管理の最適化に加え、グリーンエネルギー関連の補助金や規制緩和による企業投資の促進を背景に、今後の成長に関して楽観的と分析されました。
2. 成長に対して慎重なスタンスを見せる「旅行・運輸業界」と「通信業界」
一方、「改善」すると答えたCEOが65％と最も低かったのが、旅行・運輸業界です。新型コロナ禍において影響を受けた旅行・運輸業界では、引き続き需要の不確実性、地政学的リスクや貿易制限による物流コストとサプライチェーンの混乱を背景に慎重な姿勢を保つ傾向にあります。また、AIや自動運転技術などのテクノロジーの急速な変化により既存ビジネスの変革が迫られていることも明らかになってきています。
昨年よりも将来の成長への期待が下がったのが通信業界でした。グローバル経済の見通しについて「安定」と回答した通信企業のCEOの割合は、2024年の21%から2025年は17%に減少し、グローバル経済は悪化すると回答した通信企業のCEOは3%から8%に増加しています。同業界においては、市場が成熟するなか、5Gネットワークへの大規模投資の必要性や接続サービスのコモディティ化が既存企業に大きな負荷をかけています。
3. AIがビジネスの根幹となり、競争力を維持するために不可欠な技術となった「ハイテク・デジタル」業界
技術革新の速さ、競争の激化、データ活用の重要性、そして柔軟な事業モデルから、AIがビジネスの根幹となり、競争力を維持するために不可欠な技術と捉えるハイテク・デジタル業界では、AIの実装が必然となっています。特にAIの自動コード生成やテストプロセスの最適化により、開発速度が飛躍的に向上していることが明らかになったほか、生成AIを活用したコンテンツ制作、AI駆動のカスタマーサービス、スマートアシスタントの導入により業務効率の飛躍的向上が可能となっている一方で、スタートアップや新規参入企業との競争激化が経営課題として挙げられています。
4. 規制強化を「産業支援」と受け止める「自動車業界」
トランプ政権による関税政策により、今後の経営判断が重要視される自動車産業において、これらの課題に対する直近での対応が迫られている一方で、世界各国で進むEV（電気自動車）への移行に伴う補助金や税制優遇措置、EV充電網の拡大や水素ステーションの設置などに伴う規制強化を「産業支援」と受け止める傾向が強かったのが自動車業界です。また、自動運転技術やAI駆動の車両開発には巨額の研究資金が必要であり、政府による補助金の提供などを活かして技術革新への研究開発を強化する傾向も明らかになっています。
ADLでは、本書の詳細を希望される皆様に対して、PDFにて無料配布を行います。
ご希望される方は、本リリースに記載します、ADLの問い合わせフォームよりご連絡頂ければ幸いです。
【「2025年CEOインサイト調査」概要】
調査機関： カナダPotloc社
調査対象： 年間売上高10億ドル（約1,480億円）以上のグローバル企業CEO
調査地域： 欧州、アジア、中東、アフリカ、南北アメリカ
有効回答数：309人
調査方法： コンピューター支援型電話調査
英語版レポート：
https://www.adlittle.com/en/proactively-embracing-change
日本語版お申込み方法：下記ADL「お問い合わせフォーム」より連絡希望部署に「Media/ Public Relations」を選択のうえ、お申込みをお願いいたします。
URL：
https://www.adlittle.com/jp-ja/node/23840
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アーサー・ディ・リトル・ジャパン株式会社は、1886年にマサチューセッツ工科大学のアーサー・デホン・リトル博士によって設立され、ベルギー・ブリュッセルの本社に加えたヨーロッパ21拠点、アメリカ4拠点、南米3拠点、中東4拠点、アジア・オセアニア14拠点を構える世界最古の戦略コンサルティングファーム、アーサー・ディ・リトルの日本法人です。アーサー・ディ・リトルでは、600万人以上のイノベーター、起業家、技術者、学者とのネットワーク、知識、知見を活かし、自動車、金融、ヘルスケア・ライフサイエンス、エネルギー、化学、テレコム、IT、製造業、建設業、消費・流通業、運輸・旅行業、公共サービスに対して創造性と実効性を伴うオープンコンサルティングを提供しています。
会社名： アーサー・ディ・リトル・ジャパン株式会社
マネージングパートナー：原田 裕介
本社所在地：東京都港区東新橋1-5-2 汐留シティセンター36階
URL：
https://www.adlittle.com/jp-jaプレスリリース提供：PR TIMES
記事提供：PRTimes
