スターシーズ株式会社、系統用蓄電池事業へ本格参入
スターシーズ株式会社
Shanghai Robestec Energy Co., Ltd.との業務提携契約を締結し、再生可能エネルギーの普及と電力システムの安定化に貢献
2025年６月３日、スターシーズ株式会社（本社：東京都港区、代表取締役社長：鈴木雅順、東証スタンダード市場：コード番号3083）は、日本国内における系統用蓄電池事業への本格参入を決定し、同日開催の取締役会において、中国・上海に本社を置く世界的な蓄電池メーカーShanghai Robestec Energy Co., Ltd.（以下「ロベステック社」）との間で業務提携契約を締結することを決議いたしました。
■事業参入の背景と目的
2050年のカーボンニュートラル達成に向けて、再生可能エネルギーへの移行が世界的に加速する中、日本国内でも風力や太陽光などの導入拡大が進んでいます。しかしこれらの再エネは発電量が天候に左右されるため、電力需給の変動に対応する調整力の確保や、電力需要の少ない時間帯に発生する余剰電力の有効活用といった電力システムの安定化が喫緊の課題となっています。
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当社は、これらの社会的要請に応えるべく、系統用蓄電池事業への参入を次なる成長戦略の柱として位置づけました。もともと当社は、衣料品及び服飾雑貨の製造・販売を主力とするSPA（製造小売業）企業として、創業以来、高品質でファッショナブルな製品を提供し、多くのお客様にご支持をいただいてまいりました。一方で、製品の製造プロセスでは大量の電力を消費する工程が多く、企業活動が環境に与える影響を見直す中で、気候変動への対応や持続可能な経営への意識が一層高まっております。こうした背景から、当社は再生可能エネルギーの普及とエネルギーの安定供給に資する系統用蓄電池事業へ本格的に取り組むことで、環境配慮型経営への転換と企業の社会的責任の両立を目指すことといたしました。
■ロベステック社の概要
企業名：Shanghai Robestec Energy Co., Ltd.
法定代理人：张 涛（Zhang Tao）
所在地：Room 5010, Building 1, Lane 1888, Hongyin Road, Lin-gang Special Area, China（Shanghai） Pilot Free Trade Zone
URL：
https://www.robestec.com/
ロベステック社は、2019年6月に設立された次世代エネルギーソリューション企業であり、大規模エネルギー貯蔵システム（ESS）の開発・製造・運用を手掛けています。同社は、世界的な調査会社ブルームバーグNEF（New Energy Finance）が発表する、バンクアビリティ（金融機関による融資対象としての信頼性）の高いエネルギー貯蔵メーカーを選定した「Tier1」リストに、3四半期連続で選定されるなど、グローバル市場で高い評価を獲得しています。
「Tier1」リストは、製品の技術的信頼性だけでなく、導入実績やサプライチェーンの安定性、資金調達能力などを総合的に評価して選出されるものであり、国際的な大規模プロジェクトや金融機関にとって重要な指標となっています。こうした評価は、ロベステック社の製品が高い品質基準と経済的信頼性を兼ね備えていることを示しています。
2024年末時点で、同社は全世界で3GWhを超えるエネルギー貯蔵資産の運用実績を有しています。
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■業務提携の内容
1.日本におけるBESS（定置型蓄電システム）市場の開拓及び開拓手順の策定
2.日本におけるBESSプロジェクトの開発
3.経営・財務・技術面における協力関係の構築
4.OEM BESS及び事業サービスの品質の維持・向上
5.Bloomberg NEFのTier1リスト掲載維持
6.日本国内での電力システム総合展等の運営支援
7.当社が指定する日本国内の50か所のサイト向けに、合計400MWhの製品の供給
8.日本における蓄電プロジェクトに対する相互技術支援
9.日本における系統用蓄電池プラント事業の共同構築
本業務提携により、まず日本国内におけるBESS市場の本格的な開拓と、そのための具体的な開拓手順を策定します。その上で、両社が協力し、日本各地でのBESSプロジェクトの企画・開発を推進していきます。これに伴い、経営・財務・技術の各側面でのパートナーシップを構築し、事業基盤の強化を図ります。また、OEMによるBESS製品と付随サービスの品質維持・向上にも取り組み、Bloomberg NEFのTier1リストへの継続掲載を目指します。並行して、日本国内で開催される電力システム展示会等への出展を通じ、ブランド認知と市場浸透を進めます。そして、当社が指定する国内50サイト向けに、合計400MWh規模の製品を供給し、実績構築を行います。こうした導入においては、両社の技術的知見を活かした相互支援により高効率な蓄電プロジェクトを実現します。最終的には、日本国内での系統用蓄電池プラントの共同構築という形で、再生可能エネルギーの安定供給に貢献してまいります。
＜定置型蓄電システム：液冷式リン酸鉄蓄電池システム＞
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■蓄電池事業のビジョン
当社は今回の新規事業を、単なる事業多角化ではなく、「エネルギー問題の解決に貢献する責任ある企業市民としての成長」と位置づけております。今後、自社工場や物流センターなどのインフラにも蓄電池を積極的に導入し、電力ピークカットやBCP（事業継続計画）対策、電気料金削減といった企業活動の最適化を図るとともに、これらのノウハウを他企業や自治体に対してソリューションとして提供していく方針です。また、ロベステック社と連携することで、製品の開発・輸入・設置・保守までをワンストップで提供可能な体制を整備し、エネルギー事業における信頼されるパートナーを目指します。
■今後の展望と投資計画
当社は今後3年間で蓄電池関連事業に総額75億円規模の投資を予定しており、そのうち15億円は初期導入及び製品在庫確保、開発体制の強化に充当される予定です。また、次世代型電力取引市場への対応や、バーチャルパワープラント（VPP）構想との連携も視野に入れており、電力業界のデジタル化・分散化の流れに合わせた柔軟な事業展開を図ってまいります。加えて、ESG投資やグリーンファイナンスによる資金調達も検討しており、環境配慮型事業としての透明性と説明責任を果たす体制の構築を進めております。
■まとめ
今回の系統用蓄電池事業への参入及びロベステック社との業務提携は、当社が「ファッション」から「エネルギー」へとビジネス領域を拡大する重要な転換点であります。これにより、企業としての社会的責任を果たしつつ、新たな市場での成長機会を確保することを目指してまいります。当社は今後も、ステークホルダーの皆さまとの信頼関係を大切にし、持続可能な未来を共に創造する企業としての使命を胸に、新たな挑戦を続けてまいります。
■お問い合わせ先
スターシーズ株式会社 管理部 堀中章弘
TEL：03-6721-5891
E-mail：hironaka@starseeds.co.jp
URL：
https://starseeds.co.jp/プレスリリース提供：PR TIMES
記事提供：PRTimes
