IoTでエアコン電力最大50%減の「BA CLOUD」を開発・運営するcynapsが総額3億円のシリーズB資金調達を実施
cynaps株式会社

2029年までに年間9,700万kWh(中規模太陽光発電所 約10基分)の電力消費削減を目指す
IoTプラットフォームの研究開発を行うcynaps株式会社(よみ:シナプス、本社:東京都墨田区、代表取締役:岩屋 雄介、以下「cynaps」)は、このたびシリーズBラウンドとして、株式会社環境エネルギー投資(本社:東京都品川区、代表取締役社長:河村 修一郎)ならびに鈴与商事株式会社(本社:静岡県静岡市、代表取締役社長:伊藤 正彦)を引受先とした第三者割当増資により総額3億円の資金調達を完了したことをお知らせします。これにより累計資金調達額は約5.9億円となります。今回の資金調達は、引き合いが好調であるIoTビルオートメーション・システム「BA CLOUD(ビーエークラウド)」(特許出願中)の事業を加速させ、今後予測されるエネルギーの課題に取り組むためのものです。
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■ 資金調達の背景
国際エネルギー機関(IEA)によると、世界のエアコンの台数は2050年までに3倍になる試算となっており、世界の建物で使われるエネルギーの増加分のうち4割がエアコンによるものになると予測されています。電力消費量のさらなる増加が懸念される中、私たちcynapsはいままで見過ごされてきた「換気の無駄」に着目し、環境負荷も工事負荷も圧倒的に少ない、まったく新しい省エネを普及させようとしています。
商業施設やホテルなど規模の大きい建物ほど、省エネ対応はなかなか進んでいません。一つには複雑に絡み合う関係者全員の合意形成の難易度や、「IoT」と「パワーエレクトロニクス」、「建築」のすべての領域の知見が求められる技術的な難易度があります。もう一つは営業停止を伴う工事によるコストの高さです。
cynapsは、このような既存の建物に立ちはだかる省エネの壁を打破するサービスとして、「BA CLOUD」を開発しました。営業時間中の建物にも簡単に後付けできる、ワイヤレス&サーバーレスのコンパクトなIoTパワーユニットにより換気を適切にコントロールすることで、快適な温度や湿度、CO2濃度を保ちながら、エアコンのエネルギー使用量を最大で50%削減します。
例えば1kWhの電力を太陽光発電で賄おうとした場合、150平方メートル (25mプール5個分)のパネル設置スペースが必要ですが、cynapsの「BA CLOUD」では30cm四方の箱一つでその分の電力消費削減を実現できます。そのような実装効率の高さや環境負荷の低さも「BA CLOUD」の大きな特長です。
■ これまでの実績
「BA CLOUD」は2022年4月にβ版をローンチ後、「東京都スタートアップ社会実装促進事業(PoC Ground Tokyo)」(2022年度)、「キングサーモンプロジェクト」(2023年度)、「Be Smart Tokyo」(2023年度)に採択され、ホテルや商業施設、自治体管理施設等で多数の実証実験を行い、エアコン電気使用量ならびに電気代の削減における成果を上げてまいりました。
アパホテル〈札幌大通駅前南〉では電気使用量2割強の削減効果を確認し、導入先を拡大しているほか、大田区との協働プロジェクトでは換気装置の電気使用量で8割~9割、空調機の電気使用量で1割~2割の削減を達成し、その後も同施設での継続導入が決定しました。また、大田区とのプロジェクト成果が認められ、2028年3月末まで、都政現場の公共調達における随意契約可能なスタートアップに認定されました。
■ 今後の展望
cynapsでは、今回の資金調達をもとに「BA CLOUD」導入の要となる施工やパワーエレクトロニクスに精通したエンジニア人材の採用を強化し、受注キャパシティの拡大を図ります。高まるニーズへの対応を加速し、2029年までに現在の約20倍(約300万平方メートル )のスペースを対象とした電力消費削減(年間約9,700万kWh相当)を目指します。
私たちは、発電所を新設することなく、中規模太陽光発電所(10MWを想定)約10基分の年間電力消費を“なかったこと”にできる未来を創ろうとしています。今後も建物単体のエネルギー効率改善を軸に、都市・地域全体をカバーするスマートエネルギーインフラへの進化に取り組んでまいります。
■ エンジニア責任者・スタッフ採用強化
cynapsは「世界の社会問題とテクノロジーを繋ぎ、人々が持続可能な便利で豊かな社会をつくる」をパーパスとして掲げ、これに共感し、共に理想とする世界をつくる仲間を募集しています。常に真の課題を追求し、人に役立つ世界に通用する技術を求めて圧倒的な速度で仮説検証を繰り返すチームと、ダイナミックに変化していく組織の中で一緒に急成長したいという方は、ぜひ以下のフォームからご応募ください。
https://www.cynaps.jp/company/contact/
■ 引受先からのコメント
株式会社環境エネルギー投資 代表取締役 河村 修一郎氏
2023年に初回出資してからの約2年間で、スケールしていく足掛かりを構築することができましたので、これからの急成長に期待して、この度、cynaps社への追加出資を実行致しました。今回新たな株主として迎えた鈴与商事様とは、既に協業体制をスタートさせており、力強いご支援を頂いております。
現状はサービス内容×ターゲットにおいて、勝ちパターンを絞り込み、スピード勝負の展開を目指しておりますが、今後は換気以外の制御や海外展開といった更なる拡がりに期待しております。弊社としましても、鈴与商事様とも協力しながら、cynaps社の省エネ・脱炭素ソリューションの普及を支えて参ります。
鈴与商事株式会社 代表取締役社長 伊藤 正彦氏
cynaps社が開発・提供する「BA CLOUD」は、エアコンの電力使用量を最大50%削減可能とする革新的なIoTビルオートメーション・システムであり、今後のエネルギー課題に対する有効なソリューションとして大きな可能性を感じています。cynaps社の技術力と実績に強く共感するとともに、当社が有する顧客基盤と脱炭素ソリューション提案の強力なアイテムとして活用することで更なる導入拡大と需要創出に貢献できるものと判断し、今回の出資に至りました。
「BA CLOUD」は、換気状態を監視し自動制御するIoTソリューションです。累計1,000ヶ所以上に導入実績のあるCO2濃度・温度・湿度の複合センサーにより室内の人の減少や不在を検知し、人がいない時の無駄な換気をカットします。1契約で、1部屋だけの小規模な店舗から15階建程度のビルまでカバー可能で、平均的な200室程度のホテルであれば、1店舗あたり年間数百万円単位での電気代(又はガス代等空調費)削減が期待できます。料金体系は、削減できた電気代の一部をいただくモデルのため、導入に伴う新たなコストが発生しません。また、換気状態を監視する中で、換気設備の故障や老朽化なども検知できるのが特長です。
https://www.cynaps.jp/ba-cloud/
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https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/64082/42/64082-42-49b5c5c945b7066596f8c1f06f076233-600x300.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]cynaps株式会社(Cynaps Inc.)
代表取締役:岩屋 雄介
設立:2020年3月
本社所在地:〒130-0003 東京都墨田区横川一丁目16番3号 センターオブガレージ Ground08
事業内容:IoTプラットフォームの研究開発及び販売、IoTコンサルティング及び受託開発
URL:
https://www.cynaps.jp/
・IoTビルオートメーション・システム「BA CLOUD」:
https://www.cynaps.jp/ba-cloud/
・IoT開発運用クラウド「LIMZERO(リムゼロ)」:
https://www.cynaps.jp/service/iotsupport/プレスリリース提供:PR TIMES

記事提供:PRTimes