双日、中古車の瑕疵や修復歴を判別可能な外装スキャナーを発表
双日株式会社

~デジタルを活用した新しい診断ソリューションを提供し、中古車流通の透明性向上を目指す~
双日株式会社(以下「双日」)は、株式会社Preferred(プリファード) Networks(ネットワークス)(以下「PFN」)と開発を進めている、車両の傷、へこみ、さび、再塗装跡といった外装全体の瑕疵を判別するドライブスルー型の外装スキャナーを発表しました。2025年秋には、中古車オークション大手の株式会社JU岐阜羽島オートオークション(以下「JU岐阜羽島」)の車両検査レーンでの実証を開始し、2026年春にサービス提供を開始する予定です。また、双日は大手自動車部品メーカー Bosch(ボッシュ)の日本法人であるボッシュ株式会社(以下「ボッシュ」)が開発した車両の事故歴を可視化する評価サービス「Bosch(ボッシュ) Car(カー) History(ヒストリー) Report(レポート)」(以下「BCHR」)について、日本国内における代理店としての販売を開始しました。双日は、両事業を通じて、中古車の修復歴や事故歴を客観的データで見える化する新たなデジタル診断ソリューションを提供し、中古車流通の透明性向上を目指します。
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【第38回オートサービスショー2025で初披露した外装スキャナー】
国内で中古車を販売する際は、一般社団法人自動車公正取引協議会の「自動車公正競争規約」に基づき、「修復歴の有無」を表示することが求められています。中古車の検査は一般的に検査員による目視で行われており、精度のバラつきの解消や人的リソースの確保、さらなる透明性の向上が急務となっています。
外装スキャナーは、幅5メートル、高さ3.6メートル、奥行き1.2メートルのゲート状のドライブスルー型で、既存の車両検査レーンなどに後付けで設置が可能です。AI関連技術を活用したソリューションや製品の開発・販売を行うPFNと共同開発を進めており、光学技術を活用したカメラで車両の前後、左右、上面を同時にスキャンし、画像処理することで、傷、へこみ、さび、再塗装跡といった外装全体の瑕疵を視覚化し、モニター上で判別できます。特に、検査員の目視でも難しいとされる白、シルバー、グレーの車両での再塗装跡の可視化には強みがあり、1台あたりのスキャン時間は約30秒となる見込みです。(※1)今後は、2025年秋に開始する実証を通して、多くの教師データを取得し、AIによる学習を行うことで、瑕疵の自動検出、判別精度向上を実現させると同時に、検査表の自動作成機能の追加を目指します。
JU岐阜羽島は、年間23万台の中古車取り扱い台数を誇る大手自動車オークションです。JU岐阜羽島の車両検査レーン(岐阜県羽島市)にスキャナーを設置し、外装瑕疵の検査を行うと同時に、双日が自社開発したタイヤ溝計測器とアンダーボディ撮像機も設置し、タイヤの摩耗を0.1ミリメートル単位で数値化し、車両下回りの腐食や損傷箇所を可視化します。2026年3月までを予定している実証の結果を踏まえ、スキャナーの機構改善、AI活用による機能強化、オークション業務フローの調整を行い、2026年春にはサービスの販売を開始する予定です。
ボッシュは、イベントデータレコーダー(EDR、※2)からデータを読み出してレポート出力を行うツールであるクラッシュデータリトリーバル(CDR)を開発、販売しており、全世界25メーカーとの契約に基づき74ブランド、100車種以上をカバーする唯一の企業です。ボッシュのCDRは、国内で、新型乗用車へのEDR搭載が義務化された2022年7月以降に発売されたすべての新型国産乗用車に対応しています。このデータは、日本の警察や裁判所でも根拠資料として認められており、高い信頼性があります。ボッシュが開発したBCHRは、車両の事故歴を可視化する評価サービスです。ボッシュのCDRを用いてデータを抽出・解析し、衝突履歴の診断レポートとして作成するもので、双日は顧客の要望に合わせ、ボッシュとカスタマイズしたBCHRを「事故歴診断レポート」として提供します。
本サービスは、2025年10月よりJU岐阜羽島へ導入され、JU岐阜羽島はBCHRを利用した新たなサービスメニューの提供をオークション参加企業向けに開始する予定です。
双日は、中期経営計画2026において、「双日らしい成長ストーリーの実現」のための基本方針として「Digital in All」を掲げ、「デジタルで稼ぐ」「デジタルで価値向上」「デジタル基盤を築く」の3つの取り組みを推進しています。自動車本部においては、国内外で自動車の卸売・組立事業と小売事業を展開するのみならず、時代の変化を捉えた新たな自動車関連サービス事業の構築に取り組んでいます。今回のデジタルを活用した新しい中古車診断サービスの提供により、流通における透明性向上と、日本のデジタル社会の発展に向け貢献していきます。
(※1)特許出願中
(※2)事故が起きた際の車両のスピードやブレーキ操作などの情報のほか、衝突の大きさや時間を記録する車載装置
【Preferred Networksの概要】
[表1:
https://prtimes.jp/data/corp/73843/table/304_1_b280e4d666085dacc061886f78078845.jpg?v=202506191216 ]
【ボッシュの概要】
[表2:
https://prtimes.jp/data/corp/73843/table/304_2_37fc1bd1e80e843c14a4c2247f5eef38.jpg?v=202506191216 ]
【JU岐阜羽島の概要】
[表3:
https://prtimes.jp/data/corp/73843/table/304_3_86d06e466c8309f5dce15bde35564a31.jpg?v=202506191216 ]
プレスリリース提供:PR TIMES
記事提供:PRTimes