【星野リゾート】日本初、紙製ハンドタオル循環型リサイクルシステムを確立
星野リゾート

~サステナブルな循環型社会へ。王子ホールディングス株式会社と共同で水平リサイクル開始~
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ハンドタオル to ハンドタオル 水平リサイクルのイメージ
国内外に71施設を運営し、旅を楽しくする星野リゾート(長野県軽井沢町、代表:星野佳路)は、王子ホールディングス株式会社(東京都中央区、代表取締役社長:磯野裕之、以下王子ホールディングス)およびグループ会社である王子ネピア株式会社(東京都中央区、代表取締役社長:森平高行)と共同で、使用済み紙製ハンドタオルからnepiaハンドタオルへの日本初(*1)の水平リサイクル(*2)を2025年6月1日より開始しました。
*1 2025年5月、自社調べ
*2 使用済み製品を原料として用いて、同一種類の製品を製造するリサイクルのこと。廃棄物の削減、資源の有効活用、二酸化炭素(CO2)の削減等につながる。
背景
星野リゾートは、気候変動対策として、廃棄物の削減と資源循環の促進に積極的に取り組んでいます。1992年から環境経営を開始し、2011年には、当社の軽井沢事業所が廃棄物の再資源化100%を目指す「ゼロエミッション」をホテル業界で初めて達成しました。こうした長年に渡る取り組みの中で、2024年7月より、王子ホールディングスと共同で、星野温泉トンボの湯の使用済み紙コップを回収し、nepiaハンドタオルに再生する活動を推進してきました。しかし、さらに効率的な資源循環を促し、より一層環境負荷を低減するためには「水平リサイクル」が重要です。そこで、使用済み紙コップを原料とするリサイクルに加え、使用済み紙製ハンドタオルを新たなハンドタオルへと生まれ変わらせる「水平リサイクル」の開始に至りました。
水平リサイクルとは、廃棄された製品を、別のものに作り変えるのではなく、元の製品と同じ種類の製品に生まれ変わらせて利用することです。リサイクルについては、これまで進んできた「量」に着目した取り組みに加えて、「質」にも着目した資源循環の利用促進・高度化を図る観点から水平リサイクルが注目されています。(*3)
*3
令和6年5月9日「環境省における資源循環に向けた取組(再資源化事業等高度化法案)について」
日本初のハンドタオル to ハンドタオルの水平リサイクル
1.紙製ハンドタオルが抱える環境課題
使用済み紙製ハンドタオルは、水を吸っても破れないように紙に強度を持たせていることから溶解性が悪く、さらに汚れや臭いの問題からリサイクルが難しい状況でした。また、回収ルートが存在しなかったことから、これまでは焼却処分されることが一般的でした。
2.王子ホールディングスによる独自技術と水平リサイクルの実現
王子ホールディングスは、王子ネピア株式会社の協力工場で独自の技術により溶解性を向上させ、効率的に繊維分(パルプ)を回収・再製品化することに成功しました。これにより、使用済み紙製ハンドタオルを再び同じnepiaハンドタオルとして再生する「ハンドタオル to ハンドタオル」の水平リサイクルが可能になりました。
3.星野リゾートの協業と今後の展開
星野リゾートは、使用済み紙製ハンドタオルの排出量の多い、「星のや軽井沢」「軽井沢ホテルブレストンコート」「軽井沢星野エリア 村民食堂」「リゾナーレ八ヶ岳」の4施設が本取り組みに協業することとなり、トイレや洗面所、レストラン厨房など、スタッフが利用する手洗い場に専用の回収ボックスを設置しました。以前より、軽井沢星野エリアにはゼロエミッションの取り組みを推進する「ZERO委員会」(後述)が立ち上がっており、本取り組みもZERO委員が中心に活動しました。
また、星野リゾートと王子ホールディングスは、かねてより日用品や消耗品を納品していた株式会社ツチハシ(長野県茅野市、代表取締役:土橋英一)と連携し、既存の物流網を活用した回収・納品ルートを構築しました。これにより、新たな輸送の手間やコストをかけずに、CO2排出量も抑えられます。
2025年1月15日から2月14日をテスト期間とし、この期間に4施設から回収された使用済み紙製ハンドタオルは58.3kgに達しました。これは年間約700kgに相当し、nepiaハンドタオルに換算すると年間2,917パック(1パック200枚入り)の再製品化が見込まれます。
本協業を通じて、従来の紙コップのリサイクルに加え、「ハンドタオル to ハンドタオル」という日本初の完全循環型リサイクルシステムが実現しました。今後、再生されたnepiaハンドタオルは前述の4施設で利用される予定です。
軽井沢星野エリアの環境経営について
軽井沢星野エリアでは1992年より環境経営(*4)を推進してきました。経営活動は、施設面から環境へ配慮する「ゼロエミッション」と「自然エネルギーの活用」、そして自然資源を守りながら持続的に観光資源として活用する「エコツーリズム」の3つの要素から成り立っています。本取り組みはゼロエミッションの活動をさらに押し上げる活動となります。
ゼロエミッション
運営によって生じる廃棄物の単純焼却・埋立てごみゼロ、すなわちリサイクル率100%を目指す取り組みです。軽井沢星野エリアでは「ゼロ委員会」を立ち上げ、多品種の廃棄物が排出される宿泊施設では難しいとされてきたゼロエミッションを2011年11月から達成し続けています。
自然エネルギーの活用 EIMY
Energy In My Yard の頭文字をとったもので、自分たちの使うエネルギーは、できる限り自らの場所の自然エネルギーでまかなうという考え方です。軽井沢星野エリア内にある「星のや軽井沢」では、自家水力発電と地中熱・温泉排熱利用設備を導入し、消費エネルギーのうち、約7割(68%:2017年時点)を自然エネルギーにより生産ができています。
エコツーリズム
地域の生態系を保全しながら、お客様にその魅力を伝え、理解を深めてもらおうという観光のあり方です。軽井沢星野エリアで活動しているエコツーリズム専門家集団「ピッキオ」では、専門知識を持つインタープリター(自然解説員)が、解説を交えながら動植物との出会いをサポートし、その面白さに触れるネイチャーツアーを提供しています。また、人とクマの共存を目指したツキノワグマの保護管理事業を行っています。
*4
【星野リゾート 】 軽井沢星野エリアの環境経営
SDGsへの貢献について
星野リゾートでは、経済価値と社会価値を両立するCSV経営(*5)を重視しています。SDGs(*6)をCSV経営を促進するためのフレームワークとして捉え、各施設でさまざまな取り組みを推進しています。トンボの湯における使用済み紙コップ再資源化の推進および、紙製ハンドタオルの水平リサイクルは、目標12「つくる責任 つかう責任」に寄与することを目指しています。
*5 共通価値の創造。企業が本業を通じて社会課題の解決を目指すアプローチ
*6 持続可能な開発目標
王子ホールディングス株式会社について
王子製紙などの企業を傘下に持つ王子グループの持株会社は、1873年の創業以来、150年にわたり事業領域を拡大し、成長を続けています。「革新的価値の創造」「未来と世界への貢献」「環境・社会との共生」を経営理念に掲げ、「バリュー・チェーンを通じた資源循環を推進する」というサステナブル・ビジネスモデルをグローバルに展開することにより、事業そのものが持続可能な社会に貢献できるように取り組んでいます。
株式会社ツチハシについて
長野県茅野市にて1960年に創業した、総合日用品雑貨および化粧品の卸小売業。「豊かな暮らしのお役に立ちたい」をモットーに、長野県内外のホテル、レストランを中心に事業を展開しています。
星野リゾートについて
「旅を楽しくする」をテーマに、旅の目的や過ごし方に合わせた滞在を提案しています。独創的なテーマが紡ぐ圧倒的非日常「星のや」、ご当地の魅力を発信する温泉旅館「界」、想像を超えて記憶に残るリゾートホテル「リゾナーレ」、テンションあがる「街ナカ」ホテル「OMO(おも)」、みんなでルーズに過ごすホテル「BEB(ベブ)」、心揺さぶる山ホテル「LUCY(ルーシー)」の6ブランドを中心に、国内外71施設(国内66、海外5)を運営しています。
URL:
https://www.hoshinoresorts.com/プレスリリース提供:PR TIMES
記事提供:PRTimes